【思考編-第11回】国産プレミアムセダンのデザイン変遷と現状、本当は国産セダンが市場を縮小させているのでは…?
フリートーク講座 “目的に応じた本質の捉え方と、その使い方-そのⅢ”
”国産プレミアムセダンのデザイン変遷と現状、本当は国産セダンが市場を縮小させているのでは…?” です。
国産のセダン自身が「SUV等で流行りの派手さや威圧感」と「旧型との比較差別感」だけを追い、本来プレミアムセダンが存在する意義と価値 "機能や性能に裏付けされた賢さや合理性"という本質を外れた商品になってしまっているのでは…今回はデザインを通して解説します。
本質を見失う怖さも知って下さい。
メディアなどでは「もうセダンは売れない… セダン市場は縮小している…」と言われ続けていますし、ロールスロイスまでもがSUVを商品ラインナップに付け加えています。 しかし本当にそうでしょうか…?
確かに、国産プレミアムセダンの販売状況と削減されつつあるラインナップはそれを表しています。 しかし、ドイツのプレミアムセダンは堅調に販売を維持していますし、メルセデスに至ってはAクラスにもセダンの設定を追加してきました。
つまり、欧州プレミアムセダンは市場規模の縮小も販売不振も無いのです。
国産プレミアムセダンだけが市場規模を縮小しているのです。
にも拘らず「もうセダンの市場は縮小している…」という一般論は適切ではありません!
一方、欧州のプレミアムラグジュアリーではSUVが続々と追加設定されています。しかしその意図は、日常やビジネス用としてのセダンを所有したまま、さらにSUVを増車させているのであり、決して「セダンを手放しSUVに置き換えるという位置づけでは無く、増車による市場規模の拡大」が目的なのです。 お金持ち相手の市場ですから・・・。
それでは何故、国産のプレミアムセダンが売れないのか…?
外観のデザインを通して、この要因を本質と共に視てみました。
すると…「前型車との代わり映え」や、SUVやワンボックスで流行り売れている「派手さ感や威圧感そして存在感」等目先のデザインを追い掛けた結果「セダンとして存在する”本質の要件”から大きく外れた」今の国産車がありました。
しかし、欧州プレミアムセダンは全てこの要因(本質)は確保されており、国産セダンでも売れている時のモデルはこの要因は守られていました。
今回は、人間が持っている「機能と外観の見抜き(本能)」、自動車以外の業界や欧州プレミアムブランドと国産車デザインの「デザインという言葉の捉え方の違い、そしてデザイン開発分担の違い」等について、私が具体的にやってきた「デザイン設計の意味」を含めた解説と共に、フリートークで講演します。
日本の自動車エンジニアや車両開発責任者には、是非考えて欲しいという想いを込め話します。
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