【練塾ダイジェスト】肝胆と目眩
肝胆が関わる目眩について考えていきます。
ひとつは、肝虚陰虚の虚熱が胆経に波及して目眩を起こします。
もうひとつは、胆経の気が虚したときに目眩を起こします。
ふたつ目のケースを池田先生は「胆虚」という呼び方をしていました。
「胆虚」は、肝の発揚の気が弱まって、表裏関係にある胆経にまで気を巡らせることができなくなっている状態です。
このとき、左関上の胆経の脈が軽按で分かりません。
これも池田先生がよく言うことですが、「臓」と「経」は作用が反対になります。
例えば、「肝の臓」の作用は”発揚”、「肝経」の作用は”収斂”です。
”収斂作用”が弱まって、肝の血が少なくなっているときには、水穴の「陰谷・曲泉」を用います。
それにより、「肝経」の”収斂作用”を高めて、肝に血を増やします。
”発揚作用”が弱まって、胆虚になっているときには、土穴の「太溪・太衝」を用います。
それにより、「肝の臓」の”発揚作用”を高めて、胆経にまで肝の気を巡らせます。
同じ肝胆の病でも、「臓」の作用が弱まったものと、「経」の作用が弱まったものとがあるということです。
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