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生成AIを活かして士業が活躍できる未来をつくりたい(後編)

行政書士としての経験を活かし士業向けの経営コンサルティングを行うかたわら、生成AI技術を活用した新しい業務形態への移行を支援している横須賀さん。

インタビュー後編では、士業の持続可能な発展を支援する理由として「格好良く生きたい」と語る横須賀さんに、その思いの原点や士業があるべき理想の姿についてお話を伺いました。

<前編はこちら>

横須賀 輝尚(よこすか てるひさ)氏
パワーコンテンツジャパン株式会社 代表取締役/WORKtheMAGICON行政書士事務所 代表
行政書士として事務所開設の経験を活かし、日本初の士業向けの経営スクール「経営天才塾」(現「LEGALBACKS」)を創設。その後、士業向けの弁護士顧問サービスである「LEGALMAGIC」を立ち上げるなどの専門性の高い士業向けサービスを提供し、コンテンツを通じて知識の普及と業界の発展に貢献している。

教養から生まれる「格好良さ」

— 本業の行政書士の開業で成功されているので、その仕事自体を大きくする道もあったのではと思います。それでもあえて、同業である士業の皆さんを支援する側にまわった理由は何でしょうか。
 
横須賀さん:行政書士事務所を大きくすることも価値の高い仕事だと思います。けれども自分としては、多くのお客さんを抱える士業をコンサルティングして良い方向へ導く方が、社会に与えるインパクトは大きくなるのではないかと考えました。自分の適性としてもコンサルティングやコンテンツ提供の方が向いていると思ったので、影響度を考えると士業を支援する役割にまわった方が自身の社会貢献性は高くなると感じました。
 
— 新しい概念や技術を伝えていくには大変なことも多いと思いますが、業界に貢献したいというモチベーションはどこから湧いてきますか。

横須賀さん:特に40代になってからですが、”自分のためだけにビジネスをやってたらダメだ”と感じるようになりました。もちろん、20代で開業した当初はとにかくがむしゃらに食べるために仕事をしていましたし、やってやるんだという反骨心のようなものもありました。しかし社会はいろんな人がいて、いろんな社会インフラがあってこそ成立してることを様々な仕事から学んできました。

▼ 人生に行き詰まったと感じた20代、そこから復活劇を遂げてきた軌跡やの開業当時の思いについて書かれた横須賀さんの書籍・note

だから自分なりに納得できるところまでやれた今は、そこに還元したい、貢献したい、という発想になってきました。シンプルに言うと、格好良く生きたいのです。

あくまで個人の感覚ですが、いつまでもいい歳して「俺が、俺が」というのはダサいなと思っています(笑)。もちろん仕事ですからお金は大事ですが、私は、たまにはお金度外視で行うことがあってもいいと考えて活動しています。もちろん、慈善活動でカリスマになる必要はないですが、士業にいい影響を与えて、みんなが上手くいけばいいなと思っています。

これまで多くの相談を受けてきて、行政書士の開業に関しては答えられない質問はないという自負があります。新たに質問を受けても過去に最低1回は答えている質問がほどんどなので、誤解を恐れずにいえば、過去の財産だけで仕事ができてしまうんです。だから、お金のためだけに頑張って、新しく生成AIについて調べたり、研究する必要なんて本来ないんです。

生成AIなどの新しい技術を紹介するとしても、例えば自分が深くは理解していなくても、生成AIの専門家をお呼びしてその方に話してもらえばコンテンツとしては成立してしまいます。でも、私はこんなに強い影響力を持ってる生成AIを、自分が知らないなんて、、それは本当に格好悪いと思ってしまうわけです。もちろん実際には生成AIの専門家をお呼びしていますが、私も理解した上で自分から話したいのです。

自分なりのこだわりかもしれませんが、そのこだわりを貫いて「どうせなら格好良く生きたい」そして、「格好良いとは何か」と考えることが、自分の一つの基軸になっているのだと思います。

— その思いは、どういうところから来ていると思いますか。

横須賀さん:両親や環境などの影響もあると思いますけれど、基本的には「リベラルアーツ」と言われるような教養を大切にしているところが大きいと思います。

私は「数字信仰」と呼んでいますが、今は数字が評価される世の中です。例えばYouTubeで「あのミュージシャンが再生数1億回突破したらしい」と聞けば、例え音楽をあまり嗜好していない人でも”すごいミュージシャンなんだ”と評価します。主義主張がなく、数字になびく人が増えたように感じてしまいます。
”バズる”という現象も、元々その話に興味がない人まで見てしまうぐらいわかりやすい話だからバズるわけです。専門的な話は造詣が深い人しかわかりませんからバズりにくいのです。皆に余裕がなくなってる側面もあるのかもしれませんが、私は、わかりやすいだけではなく、内容のあるコンテンツをお届けしたいですし、それを自分なりの”教養”や”美学”としています。

— 教養が格好良さにつながるのですね。

横須賀さん:教養の中には当然道徳だったり、いろんな人の生き方だったり、さまざまな知識が含まれていて、それに影響されます。それが格好良く生きたいということにつながるのだと思います。私は、人生に対する自分の評価は、老い方と死に方で決まると思って生きています。どれだけ20代30代が良くても、年齢を重ねた時に誇れる状態でなければ、悔やんでしまうだろうと。そう考えると、歳をとるたびにだんだん格好良くなっていかなきゃいけないと思いますね。

真面目な人が報われる社会に

— 横須賀さんにとって業界の理想的な姿、未来像とはどのようなものですか。
 
横須賀さん:士業がきちんと生き残ることが、至上命題です。各専門家が尊敬され、個々の能力を活かしながら社会に貢献できる環境を実現できたらいいと考えています。そもそも難関資格に受かっている士業の方々ですので、学びという観点では高いポテンシャルを持っているのはずです。しかし私がいろいろな方の相談を受けてきた経験の中では、士業の方の中には上手くいってなかったり、自分の才能を活かしきれていなかったりする方も多いと感じました。

私の会社では「One Message」と読んでいる経営理念を表したものを「Think more」としています。それは、「考えることをやめなければ、もっと良くなる」、という思いがあるからです。士業の先には必ず企業と人がいます。その士業が考えることをやめずにあと一歩の未来に向かって成長していけば、もっと人や企業に貢献できるだろうと思います。ひいてはこの国が良くなればいいなと思ってます。

基本的に、真面目な人が好きなんですよね(笑)。真面目に前を向いてもっと良くなる方向へ考えている人を応援したいと思いますし、真面目にやってる人ほど報われてほしいと思っています。
 
— ありがとうございました。

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