見出し画像

テストライティングとは?企業の実施理由と担当者の確認項目と共に解説

WEBライターが新しい仕事を得ようとすると避けては通れないテストライティング。きっとあなたも一度くらいは受けたことがあるかと思いますし、もしかしましたら落とされた経験をお持ちかもしれません。

そんなあなたに衝撃な事実をご紹介します。

実はテストライティングに絶対に通るライターは基本的にはいません。なぜなら、テストライティングの合否は実力だけで決まるわけではなく、発注者との相性や発注者の好みも考慮されるためです。

つまり、テストライティングの結果は運のような要素も多分にあるのです。

ただし、テストライティングに落ちやすいWEBライターと高確率で受かるライターには大きな違いがあるのも事実。

そこで今回はWEBメディアの運営責任者であり、WEB記事の発注担当者である私が、テストライティングで企業側が何を見ているのについて解説します。

最後まで目を通せばテストライティングで即落ちするパターンや合格の秘訣までわかります。

テストライティングとは?

まずはじめにテストライティングが何なのかについて解説します。

今のあなたにとっては改めての話かもしれませんが、一語で「テストライティング」を説明すると以下のようになります。

「WEBライターに正式なお仕事を依頼する前に実施されるトライアル的な意味合いを持つ記事作成案件。」

ちなみにテストライティングの報酬は、トライアルの仕事なので正式なお仕事と比較すると文字単価が低いケースがほとんど。

例えば本案件が文字単価1円の場合、テストライティングは半額の0.5円、なんて形です。

また、企業によっては、「テストライティングはトライアル、なので1円もお金を払わない」、なんて方針の企業もあります。

金額の扱いは各企業で変わりますが、本案件をお願いする前のお試し案件なので本案件よりは条件が悪い点は押さえておきましょう。

企業が実施する目的

次に企業がテストライティングを実施する主な3つの目的をまとめてみました。

1.実力不足のWEBライターを本採用しないため
2.仕事のしやすさを確認するため
3.実力を確認して適正な金額を提示するため

それぞれの詳細について1つずつ簡単にご紹介します。

1つ目の「実力不足のWEBライターを本採用しないため」というのはシンプルです。

WEBライターの納品記事を確認し、お仕事を任せるに値しないWEBライターを識別する事を目的にしております。つまり、ライティングの実力が求めるレベルにあるかどうかを確認しているのです。

2つ目の「仕事のしやすさを確認するため」というのは、WEBライティングの実力よりも仕事の相性を確認する事を意味しております。

具体的にはメッセージのやり取りのスムーズさや仕事の進め方等を確認し、発注担当者との相性を確認します。仮に相性がイマイチだと思われるとライティングの実力が高くても落ちることがあります。

3つ目の「実力を確認して適正な金額を提示するため」というのはテストライティングで応募者の実力を確認した後に金額を決める事を意図します。

実は多くの企業は複数のWEBライターに仕事を依頼しております。そのため、テストライティングの出来を確認して既存のWEBライターとの実力を比較します。

現在取引をしているWEBライターよりも実力が高ければ既存のライター並みの水準の金額を提示します。一方で実力が劣っていれば一段階低い金額を提示します。

どの程度の金額を出すかを考えるために実力を診断するテストライティングを実施する企業は少なくありません。


テスト時の6つのチェックポイント

次にWEBライティングの発注を行う発注担当者がテストライティングでチェックをする6つのポイントをまとめてみました。

・やり取りのスムーズさ
・時間厳守
・基本的なライティングスキルがあるかどうか
・指示書に記載した指示を守るかどうか
・テーマに関する知識量
・既存のWEBライターとの実力の差

それぞれについて簡単に紹介します。


・やり取りのスムーズさ                        やり取りのスムーズさというのは返信のスピードや連絡に利用するツールなどの確認をします。

例えばチャットワークというツールを利用している企業の場合、ライターとチャットワークでやり取りができるかどうかも確認します。

それに質問の仕方やチャット上でのコミュニケーションでストレスがかからないかも確認をします。発注担当者から「仕事がしにくい」と思われると高確率で落とされます。


・時間厳守                              テストライティングには提出期限があります。そのため、期限を守るかどうかも必ずチェックされます。

当然、期日を遅れればほぼ確実に落ちます。それに期日ギリギリに提出した場合も減点になるケースもあります。そのため、提出日は最低でも前日、可能であれば期限の3日前を意識するとよいでしょう。


・基本的なライティングスキルがあるかどうか             テストライティングの発注担当者はWEBライター様が提出した記事を最初から最後まで読み込みます。納品された記事を読む中でWEBライターの実力を確認し、本案件を任せるに値するかを確認します。

特にPREPが使えるか、読みやすい文章を書けるのか、といった点は確実に確認されます。


・指示書に記載した指示を守るかどうか                多くの企業はテストライティングを行う際に指示書やマニュアルをWEBライター側に渡します。

よくある指示書の内容としては、文末部位を「です・ます」に統一する事や記事内のキーワード比率などです。それに記事全体の文字数も指定されることがあります。

指示を守らないWEBライター様は「案件を任せにくい人」と思われてマイナス評価になります。そのため、テストライティングを受ける際に指示書がある際には必ず確認しましょう。


・テーマに関する知識量                       WEB記事の作成を依頼する企業は自社が取り扱うジャンルに詳しいWEBライターを優遇します。そのため、テストライティングを通してテストライターが自社の取り扱う商品やジャンルにどの程度詳しいかを確認します。

当然、テーマに対する知識が深いと思われれば高い評価を受けます。逆にテーマに対する基礎知識が浅いと「当社の案件にはそぐわない」と判断されて落とされてしまいます。


・既存のWEBライターとの実力の差                  既存のWEBライターとの実力の差は必ずテストライティングを実施する企業側は確認します。なぜなら、既存で契約しているWEBライターよりも質の高い文章を書くようでしたら是非とも仕事をお願いしたいと思うためです。

逆に既存のWEBライターと比較をして明らかに実力が劣る場合はテストライティングで落とされる可能性が大。

そのため、既存のWEBライターの実力を確認するためにも企業が運営しているWEBメディアの記事は確認しておくとよいでしょう。


テストライティングで即落ちする7つの行為

次にWEB記事の発注者担当者である私が意識をしているテストライティングで落とすことを検討する7つの行為をまとめてみました。

1.誤字・脱字が多すぎる
2.提出の期日を守らないor提出が期日ギリギリ
3.基本的なWEBライティングの実力がいまいち
4.発注指示書の指示を守らないこと
5.返信が遅い
6.真剣さが感じられない記事を納品する事
7.企業側の仕事の仕方に合わせないこと

1の誤字脱字、2の提出期日、3の実力、4の発注指示書の指示を守らないことが不合格に繋がる事はよくわかると思います。

そこでここでは5の「返信が遅い」、6の「真剣さが足りない記事を納品する事」、7の「企業の仕事の仕方に合わせないこと」について解説します。


「返信が遅い」                           返信が遅い、というのは諸々の連絡を送ったにも関わらず返事が遅いことを指します。「返信が遅い」と感じるスピードの基準は人それぞれですが、私の場合は18時間を超えるかどうかで見ています。

例えば夕方の18時に送った場合、翌日の正午までに返信が来ないと「遅い」と感じます。

返信が遅い場合は「やり取りが大変」だとどうしても感じてしまうので、本採用を積極的にしようとはなかなか思いません。


「真剣さが足りない記事を納品する事」                テストライティングで「真剣さが足りない」と感じる記事を納品されると本採用は控えることを考えます。

そもそも「真剣さが足りない」と感じる記事というのは以下のような記事です。

・誤った情報が多い
・極端に文字数が少ない
・他のサイトの記事の内容を丸写ししている記事
・テーマに対する理解の浅さを感じさせる記事

上記のような記事を納品すると高確率でテストライティングで落ちます。


「企業の仕事の仕方に合わせないこと」                先ほどご紹介した内容と少しかぶりますが、企業側の仕事の進め方に合わせないWEBライターは仕事がしにくいと判断されます。それに少なくとも私は仕事を進めにくい、と思います。

例えばWEBライター様が夜型の仕事スタイルであり、企業の担当者は朝方の仕事のスタイルだとします。この場合、両者で仕事の時間帯が大きく変わるのでミーティングを開きにくいです。

他にもコミュニケーションツールも重要です。企業の担当者がメールを使っており、ライター様がSlackを使う場合はやり取りが難しくなります。

発注者側にテストライティングのやり取りの中で、「仕事の時間帯や仕事のスタンスが合わない」、と感じられると落ちる可能性が高いです。


合格を勝ち取る人の3つの特徴

次にテストライティングで合格を高確率で勝ち取る人の特徴をご紹介します。実は今からご紹介する3つの特徴はそのまま私がWEBライターを本採用にするかどうかの判断基準にしておりますので参考になるかと思います。


・既に実績がある人
・テストライティングの質が非常に高い
・発注者にストレスを一切与えないこと

それぞれの詳細についてこれからご紹介します。


・既に実績がある人
WEBライターとしての活動実績が豊富だったり、既にブログを運営しているケースではテストライティングは事実上のフリーパスのケースがあります。

なぜなら、企業側はすでに実績がある人にはテストライティングを受ける前からお仕事を依頼することを予定しているためです。

そのため、よほどテストライティングの出来がひどくなければ基本的に通ってしまうのです。

言うなればテストライティングは実力を念のために確認するための場、でしかないのです。地道にライティングの実績を積むことはテストライティングの通過率の向上にも直結する事は知っておきましょう。


・テストライティングの質が非常に高い                実績がない人であってもテストライティングで納品された文章の質が高いケースでは合格の通知を出します。ちなみに納品された記事の質が高いかどうかを判断する際には以下の5点がポイントになります。

・テーマに対する知識が深い事
・十分なリサーチを行った記事である事
・中学生でも読める文章を書いている事
・すらすらと読める文章になっている事
・現在契約しているライター様よりも質が高いこと

特に一番最後の「現在契約しているライター様よりも質が高いこと」は重要です。実際、他のWEBライターよりも明らかに質の高い記事を納品された場合は、ライティング経験が0でも即合格にします。


・発注者にストレスを一切与えないこと                テストライティングを通して特にストレスを感じなかった人には例外なく合格の通知を出します。なぜなら、安心して仕事を任せられるためです。

ちなみに発注者側にストレスを感じさせないためには以下のポイントを全て満たす必要があります。

・納品された記事に大きな問題がない
・比較的スムーズにやり取りができた
・納品期日を前倒しで納品をしてくれた
・既存で契約しているライターに実力が見劣りしない
・チャット上でのコミュニケーションにも違和感がない

上記の5点を満たせばテストライティング後も仕事をしていきたいと思うので、基本的には合格が出ます。

逆に今取り上げた5つの中の1つでも引っかかる点があると本採用されない可能性が出てきます。


今回のまとめ

最後にここまでの内容の振り返りのために今回ご紹介した内容の中で特に重要な点をまとめてみましたのでご覧ください。

1.テストライティングに落ちやすいライターには以下の特徴がある
・誤字・脱字が多すぎる
・期日を守らないor期日ギリギリ
・WEBライティングの実力がいまいち
・発注指示書の指示を守らない
・返信が遅い
・真剣さが感じられない記事を納品する
・企業側の仕事の仕方に合わせない

2.上記の7つの減点要素がなければ通過に近づく

3.以下の3パターンは高確率でテストライティングに通過する
・既に実績がある人
・テストライティングの質が非常に高い
・発注者にストレスを一切与えないこと

まとめると、明らかな減点要素をなくし、プロとして仕事をお任せしたい、と思われる実力があれば高確率でテストライティングに通過するのです。

特に減点要素はテストライティングの合否に大きな影響を与えます。

そのため、テストライティングの突破のポイントは減点要素をなくすこと、と考えてしまってよいでしょう。今回の内容があなたのお役に立てると嬉しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?