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太極拳考

今、41歳ですが、8年ほどまえに1年間だけ太極拳を習っていました。

太極拳といえば、
「おじいさん・おばあさんが早朝に公園でなんかやってる」
「ゆっくり動く体操?」
「~拳ってもっとジャッキー・チェンみたいにパパっと動くんじゃないの」
こんな印象はないでしょうか。私もそう思ってましたし、はっきり言って間違ってないです。
で、自分としては「~拳なのにゆっくりな太極拳って何だろう」と思い、「よし!それがわかるかもしれないから、習ってみよう」と近所で教室がないか調べました。幸運なことに歩いて5分の駅ビルの会議室で、週に1回習えるところがありしかも月4回で3、000円という安価なクラスだったので、即決して通いました。後から聞いたら、いろいろな教室で教えている側の先生が通ってくる教室だったことがわかり、知らないということは怖いものだな、と思いましたね(笑)

年配の優しい雰囲気の男性が先生で、生徒さんは10~15名ほどいらっしゃいました。クラス自体は2時間半あり、そのうちの約1時間をストレッチや体操に使っていました。柔軟というんでしょうか、とにかく体全体の節々をゆるめることが目的だったようです。
最初の頃のテーマは「股関節を柔らかくすること」でした。先生にもほかの生徒さんにも、とにかくそれを最初にしなきゃ、と言われていました。しかし、、意味が分からないんです。スポーツ経験もなく、そもそも股関節を意識したり興味を持ったことすらありません。ただし、太極拳を学んでいくにはそれができないといけない、ということは理解したので、まず「股関節を意識する」というところからスタートしましたね。具体的には、歩いているとき・電車で立っているとき、など脚を使っているときに股関節は使えてるかな?使って歩こう!と意識しながら動きました。もう歩くのが遅くても仕方がない、と思ってやってましたね。それが功を奏したのか、半年ほどで「股関節をつかい、柔らかくなってきている」ということの実感をもてました。
ここが大きかったですね、自分の身体の動きや仕組を自分自身が意識することができた。こう動かすには、あそこをこの角度で止める、そしてこちらをその次に動かす、みたいな感じで目的を求めて体の動きを考えることができるようになってきました。

あとは、24式太極拳の24個の動きを先生に習い、自宅でyoutubeで復習しながら自分自身で勉強しました。

仕事の都合で教室自体は辞めてしまいましたが、今でも家で毎晩のように太極拳をしています。

●効能
ここで、太極拳をするとどんなことが身体に起きる気がするか、を書きます。あくまで個人的な実感なので、あしからず。
太極拳はご存じの通り「ゆっくり」動きます。このゆっくり動くということについて、必ず「呼吸」が重要になってきます。ゆっくり動くには、ゆっくり吸ってゆっくり吐く、そして型の1つ1つでピタッと動きを決める際には呼吸もそこで一瞬止め、また吸って吐くという流れを作ります。
呼吸が整ってくるわけですね、ここで「あ、動きが早くて呼吸が浅いな」というような自覚があったり「深く呼吸ができて動きも落ち着ている」というときがあったり。1日に1回でも自分の身体に目を向ける、動きを思考するという時間を作れるきっかけになっているかなと思いますね。

ちなみに上記した「ゆっくり動く」ですが、ゆっくりな動きで出来ないことは早くても出来ない、逆にゆっくりできる動きは早くもできる、という思想のようですね。あと、安定した姿勢であれば長い時間その姿勢が保てるわけです。

そういえば、「動く禅」なんて呼ばれ方もするようですね。また習いに行きたいな~

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