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ドーピング副作用まとめ

この記事を是非参考にしてほしい人
 ・現在ドーピングを行っている方
 ・これからドーピングをしようと思っているがどのドーピングをしていいかわからない方
 ・副作用がないドーピングがあると思っている方


1. ドーピングと副作用


これまでアナボリックステロイドから始まり、様々なドーピングドラッグを紹介してきましたが、何一つとして「副作用」がないものはありません。ドーピングドラッグと言うようにアナボリックステロイド・SARMs・ペプチドホルモン製剤などはすべて薬です。薬の効果は次のように分類されます。

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この様に副作用といっても有害事象と副現象があり、一般に気を付けなければいけないのは有害事象ということになります。ここは勘違いしている人が多いですが、ドーピングユーザーであるならば知っておきたい事柄です。また有害事象か副現象かの判断は一般に医師や製薬会社が行いますが、ドーピングユーザーのように自己責任で薬を使う場合その判断は使用者に任せられます。例として、クレンブテロールの体温上昇を有害事象として捉えるか、副現象として捉えるかなどです。
次に薬と毒の関係について説明します。「薬と毒は紙一重」とよく言われ次のようにシーソーで例えられます。

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主作用が有害事象よりも強い場合それは薬になり、有害事象が主作用よりも強い場合それは毒になります。この様に、薬には必ず副作用が共存します。「副作用がない薬はありますか?」これは私のinstagramやtwitterに最も寄せられるメッセージですが、ここまでnoteを読んでくれた方はわかると思いますが、全く意味の分からないメッセージです。
また、筋肉増強剤のような体に大きな変化をもたらす薬を摂取する場合は先程のシーソーの傾きは限りなく水平に近くなり、一部の筋肉増強剤では有害事象が強くなります。それでも筋肥大という主作用を得るためにその薬(毒)を摂取するのがドーピングです。


更に有害事象には

① その薬自体による有害事象(直接的有害事象)
(例)アナボリックステロイドに摂取による血圧の上昇
② その薬の効果によって引き起こされる有害事象(間接的有害事象)
(例)IGF-1摂取による過剰な筋肥大によって引き起こされる神経障害
③ 過剰摂取による有害事象(乱用有害事象)
(例)インスリンの過剰摂取によって低血糖になり脳死

の3つがあります。よく「ペプチドホルモンの摂取は副作用がない」という表現をされる方がいますが、これは大きな間違いであることがお分かりいただけたと思います。すべての筋肉増強剤は直接的有害事象がないとしても間接的有害事象は必ず存在します。
ここまで「副作用」について少し細かく説明させていただきました。ここまでで分からないことがあれば何度も読んでいただいて理解していただくことをお勧めします。自己責任で筋肉増強剤という難しい薬を使うための大事な基礎知識です。
今回のnoteではアナボリックステロイド・SARMs・ダイエットドラッグ・ペプチドホルモンのそれぞれについて副作用を上記の3つの副作用に分けて細かくまとめようと思います。また今回は副作用を中心にまとめますので、各ドーピングドラッグに関する効果や使用法に関して知りたい方は各章で紹介しているnoteをご購入されることをお勧めします。



2. アナボリックステロイドの副作用


アナボリックステロイドは最も使われている筋肉増強剤であると同時に強い濃度依存性の副作用が出やすいドーピングドラッグでもあります。
なぜなら、体内で男性ホルモンは一日当たり0.01g程しか分泌されないのに対し、その何倍もの量を摂取するためです。血中濃度の大幅な変動は身体のバランスを大きく壊します。また、アナボリックステロイド自身が「ステロイドホルモン」であるということが大きな問題です。ステロイドホルモンは生命の設計図であるDNAに作用することが出来ます。よってアナボリックステロイドの乱用は生命の設計図を壊すことになり発がんや機能疾患などの修復不可能な副作用が発生します。これについて詳しく知りたい方は以前のnote(~アナボリックステロイドまとめ~をご覧ください)

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