少子化対策ではなく人集め

明石市が少子化対策に成功していたのかの検証を2022年のデータでアップデート。

明石市と隣接市町を西部(旧播磨)と東部(旧摂津)に二分して出生数の推移を比較する。

西部:明石市、垂水区、西区、加古川市、稲美町、播磨町
東部:神戸市(垂水区と西区を除く)

兵庫県より作成
  • 西部と東部はほぼ同率で減少

  • 明石市は水準を維持

  • 明石市を除く西部は西部全体よりも減少率が大きい

  • 西部全体に占める明石市の割合は28%→36%に増大

兵庫県より作成
兵庫県, 厚生労働省より作成
2022年の全国は77万人として推計
兵庫県より作成

この解釈としては、

  • 明石市の出生が減っていないのは近隣自治体から産む予定がある人が転入したため(→2022年の出生は西部全体と同じ減少率だった場合より600人弱多い)

  • 明石市が成功したのは少子化対策ではなく人集め

が妥当と考えられる。「明石市は少子化対策の成功事例」という報じ方は正しくない。

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