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2020年8月の記事一覧

コロナ以前から一線を越えていた学者

3人が「藤井氏が一線を越えてしまった」と批判しているが、今更感が強い。 危機が発生すると、必ずデマゴーグが出現する。 要するに京大ブランドを使っている。 土木屋の藤井が京大ブランドを使って確信的に嘘を広めようとするデマゴーグであることは当noteで度々指摘している。コロナのために一線を越えてしまったのではなく、もっと前から越えていたのである。 3人には経済論についても見識を持ってもらいたい。 問題だらけの言説が出てくること自体は当たり前なんですよ。あとは聞く側の見識

池上彰の誤解説(前):デフレ

池上彰が8月15日放送の「池上彰のニュースそうだったのか!!」で誤った解説をしていたので、経済に関する二点について指摘する。今回は前編。 「今の日本はインフレorデフレ?」との問いにゲストの若手芸能人5人中4人がインフレと回答していたが、池上は「デフレから抜け出せないまま」「デフレが深刻だったのでなかなかインフレにならない状態」との説明をしていた。 しかし、消費者物価指数は緩やかながら上昇基調にあるので、持続的に下落するデフレが続いているとは言えない。 デフレが良くない

ドイツの出生率回復の実態

この記事にはドイツは「1歳以上のすべての子が保育を受ける権利を保障したほか、父親の育児休業の取得など両立支援に力を入れた」ことで近年の出生率(TFR)が1.5台を維持しているとあるが事実誤認である。 ドイツのTFRが上昇した要因の一つが、シリアなどドイツより出生率が高い国々からの人口の大量流入で、ドイツ国籍に限ると日本と大差がない。移民でもドイツ国籍を取得すればグラフの青線(⇩)に含まれることにも注意。 もう一つが、共産主義体制崩壊後の社会混乱で急落した旧東独地域の出生率