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ファクトチェック

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2019年11月の記事一覧

フェイクニュースで勉強する国会議員

原口元総務大臣らの勉強会の内容がフェイクニュース工場(京都大学)で作られたトンデモなので、その一部について検証する。 超弩級のトンデモがこちら。これを本気にしたのであれば議員失格である。 家計消費が伸び悩んでいるのは、主な原資の賃金・俸給が増えなくなったためである。 賃金・俸給の抑制は企業利益の大幅増と裏表の関係にあり、消費税率の+2%ポイントとは直接の関係はない。 1995年度と2017年度を比べると、賃金・俸給はほぼ同額だが、配当支払い前の法人企業所得は+53.9

京大土木屋のデマに騙される国会議員

「嘘も100回言えば真実になる」と言うが、明明白白な嘘を国会議員が信じてはいけない。もし、本気で信じているのだとすれば、知的能力が不足しているので国政を任せられない。 2008年9月(Q3)と2014年4月(Q2)に赤マーカーを付けたこの二つのグラフを見るだけで、この土木屋先生が確信的に嘘をついていることがわかる。 「20年以上デフレ」と言っているが明らかな嘘で、2013年からはディスインフレに転換している。 極めつけはこの動画の6:23~の「日本経済は20年間でマイナ

[ファクトチェック]安倍首相の地元で公共事業が激増

この真偽について検証する。 とにもかくにも、国の公共事業費の山口県への支出は、明らかに不審な点があるということです。 まあ、これらのデータを見れば、安倍首相が再就任して以降、山口県が異常に公共事業で優遇されていることは、どう頑張っても否定できないところです。 国土交通省「建設工事受注動態統計調査」から、国の機関からの受注(年度計)をグラフにする。 国と地方の公共機関合計 山口県が2015年度前後に突出しているのは、2006年の米軍再編ロードマップに含まれる岩国基地関

[ファクトチェック]日本のGDPは20年間でマイナス20%

11月16日放送のテレビ番組「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」で藤井聡が「日本とドイツは政府がドケチなので経済成長率が世界で下から1位と2位」「この二か国はこれから落ちぶれていく」との主旨の発言をしていた。 近著にも同じ内容が見られる。 その中で最も激しく衰弱してしまったのが我が国日本だ。 何といっても2015年までの20年間で日本のGDP(国内総生産)は、ドル建て換算で実に20%も縮小してしまったのだ。このマイナス20%という成長率は、断トツの世界最下位である。な