MMTのモデルは戦時統制経済
何故か日本では論点にならないが、現代貨幣理論(MMT)がモデルにしているのは第二次世界大戦時のアメリカの統制経済である。
1946年雇用法により、連邦政府の力で「最大限の雇用、生産、購買力を促進する」新たな政治的コンセンサスがまとまった。戦時支出の経験で、経済を不景気から引っ張り出すにあたり、財政手法がいかに強力かが改めて認識され、戦時の賃金物価統制の経験によって、きわめて強力なインフレ圧力ですら直接的な手法で抑えられるのだと改めて認識された。さらに、戦時中の安定した低金利