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【自分をブランディングすべき】 苦しかったときの話をしようか 【4章】

キャリア形成において大事になってくる,「自分自身をブランディング」することについて,下記の書籍の4章をもとに簡単にまとめてみました.


自分自身のブランドである「My Brand」を設計すべき

ブランドとは,「ディズニー」や「トヨタ」のように,その記号が人間に想起させる「意味」であり「価値」のことを指す.「トヨタ」が壊れにくい安定した信頼性をブランドイメージとして,我々の頭の中に確立できているからこそ,トヨタの車が世界中で売れている.これと同じように,自分自身をブランディングすることで,前回までの記事で決めた,自分が自分らしく活躍できる業界で成功できる確率を上げることができる.

自分をブランディングするために必要なものは,以下に示すようなブランドの設計図であると本書では紹介されている.

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攻略する市場(環境)
まずは,自分がターゲットとする市場を1番上に書く.これは,前回の記事で決めた自分自身の強みが活きる業界が該当する.この設定は,目的と自身の能力と照らし合わせて,広すぎず,狭すぎず設定することが大事である.そのため,人によって,「金融業界」,「マーケティングが習得できる会社」,「女性が働きやすい職場」のように攻略すべき市場は多種多様である.

WHO:「誰に」買ってもらうのか
続いて設定すべきなのは,自分のリソースを集中的に投入すべきターゲットである.このターゲットは,戦略ターゲット(ST)とコアターゲット(CT)の2つに分けられ,コアターゲットは戦略ターゲットの中でも特に集中してリソースを割くべき対象を示している.
例えば,キャリア目的達成のために,ある企業Aに就職したいと考えたとき,戦略ターゲットは相手企業の関係者全員,コアターゲットは担当面接官や自身と関係のあるOB・OG,となる.WHOを明確にすることで,誰の頭の中に,自分自身の価値(ブランド)を植え付け,自分を買ってもらう(雇ってもらう)必要があるのか意識することができる.

WHAT:「何を」買ってもらうのか
WHATはブランドの「便益(価値)」である.ブランディングする上では,誰に(WHO),どのような価値(WHAT)を提供するのかを意識しないといけない.そのため,あくまでもWHOで定義したMy Brandの購入者にとって,価値があることが重要となる.ターゲットが,価値があると信じるにはRTBと呼ばれる根拠となるエビデンスが必要となる.資格やこれまでの経験がRTBに該当する.
このWHATがブランド設計において最も重要となる.つまり,定義された価値そのものが強いことが最も大事なポイントであり,WHOに選ばれる観点において他人と比べて差別化されていることが重要となる.なぜなら,相手にとって十分な価値のあるWHAT(価値)になっていないと,先方は我々に魅力を感じないからである.また,自分の価値を相手に信じ込ませるエビデンスとなるRTBも十分に揃えておく必要がある.ゆえに,意識すべきなのは,価値とRTBの掛け算となる.

HOW:「どうやって」買ってもらうのか
HOWは便益(価値)を提供するための手段のことである.例えば,WHATで「リーダーシップに優れている」ということを売りにしている人であれば,リーダーシップを発揮する具体的なやり方を,WHOのターゲットにとって想像しやすいように具体的にHOWで定義する.「困難な状況でも人のモチベーションを上げることが得意」とか「感情に流されずに正しい判断をする姿勢が常に一貫している」など,WHATを具体化するスタイルを設定する.
ブランドキャラクターは,そのブランドを人格に見立てたときに,ターゲット(WHO)からどのような人柄だと思われたいかを定義している.擬人化したブランドの性格を定義する形容詞を設定する.

繰り返しになるが,上記のブランドの設計図が納まるのは,WHOで定義したターゲットの頭の中.購買者の頭の中に上記の三角形を刷り込んでいくのがブランディングとなる.

そして,自分の設計図を推敲して完成させたとする.その次にすべきことは,ブランドの設計図に書かれた自分とできるだけ一貫した行動をとること.徹底的に一貫した行動をとることで,自分自身に思い込ませ,自分のブランドを確立していくことが重要となる.
思いのほか,自分をブランディングするというのはシンプルである.自分の強みを踏まえてブランドを設計したら,精一杯努力して,その理想に近づくように行動を積み重ねていくだけである.社会からの評価において最重要となるのが,「問答無用な実績」であるため,我々がまず躍起になるべきは,ブランドを構築する一貫した行動と,結果を出すことにこだわること,の2点となる.

自分自身のブランディングすることが,自分のキャリア戦略における最重要な指針として機能し,どんなスキルを身につけるべきなのか,どんな業界でどんな実績を積んだ方が自分は強くなるのかが,その都度明確になる.結果として,自分の名前で勝負できるビジネスパーソンになれる確率を激増させる.


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