見出し画像

短歌公募情報サイトあれこれ


こんにちは。6502です。

短歌をやっていますので、ときどき公募サイト(公募情報を集めたサイト)を閲覧します。公募サイトにはいくつかありますが、若干ですが特徴があるようなので、短歌の視点から、以下にまとめます。
(個人の感想を含みます)

わたしとしては、3つのサイトそれぞれを有効な情報源として、今後も活用させていただくつもりです。

【公募ガイド】

老舗の公募情報誌、公募ガイド社が運営しているサイトです。

短歌関係では、短歌・俳句・川柳・詩が一つのカテゴリーになっていますが、より下の階層で、短歌に限定して表示することは可能です。

掲載規模と検索性

調査したとき(2024年8月下旬)では、短歌が41件、俳句が61件、川柳が125件、詩が32件、全体で259件となっていました。
一つの賞で短歌・俳句が同時に募集されている場合は、2件と計上されているようです。
これらは募集中の案件だけです。締め切りを過ぎているものは計上されず、検索もできません。(トップページから検索すると出てきます。)

表示順が、新着順、締め切り順などに変更できるのはありがたい機能です。
また、賞金額、学生対象などの条件を付して検索することもできます。細かいところまで行き届いています。
カテゴリ内の新着情報がトップに出てくるので、週イチくらいでみていれば見逃してしまうリスクはかなり小さいといって良さそうです。

いまのはPCブラウザのこと。スマホの場合は?

スマホからは操作性が若干違います。
表示順はメインの画面から選択できますが、賞金額のような細かい条件付けは、中央下に出ている「検索条件を修正」から行うことになります。
メニュー情報の「すべて・川柳・俳句・短歌・詩」から選択してもジャンルは選べますが、上位数件しか表示されず「もっと見る」をすると短歌限定の条件が外されてしいまいます。
上記の「検索条件を修正」をうまく活用してください。

公募件数は全部見れないほど多くはないので、大きく困るようなことはないと思います。

掲載されている賞の特徴

歌人にちなんで、自治体や公的性格の強い機関が公募している短歌賞が多いように感じます。もともと、短歌公募はそういうものかもしれません。
ときどき、企業が公募しているものもあります。
NHK短歌や、ダ・ビンチの「短歌ください」、公募ガイド自身が運営している「あなたとよむ短歌」といった、毎月以上の頻度で募集しているものも掲載されています。
NHKラジオ文芸選評は、俳句のカテゴリーに俳句・短歌では掲載されていますが、短歌のカテゴリーでは検索されません。ご愛敬?

公募案件ごとのページ

公募案件ごとにページが作成されています。
公募ガイドの場合は、締切、主催者、賞、応募資格が冒頭に簡潔に表示され、その後、詳細に募集内容や規定、応募先など募集要項に書かれていることがほぼ網羅的に記載されるようになっています。
公式の要項はいらないくらい充実しています。(でも、確認した方がいいですが)

【登竜門】

日本最大級のコンテスト情報サイトと銘打った公募情報サイトです。株式会社JDN社によって運営されています。

短歌関係では、短歌・俳句・川柳・詩が同じカテゴリーになっています。短歌に限定することは可能です。(トップページ左などのカテゴリー名としては、詩が含まれていませんが、検索対象になっています)

掲載規模と検索性

調査したとき(2024年8月下旬)では、短歌が35件、俳句が31件、川柳が45件、詩が37件、全体で102件となっていました。
単純合計すると148件ですので、複数分野を募集する賞の重複を排除しているのでしょうか。だとすると芸が細かい!

条件検索機能というほどのものはなく、短歌などそれぞれの分野ごとに一覧表示する仕様のようです。キーワード検索は可能です。
表示は締め切り順一択です。

たとえば、松山市子規記念博物館の「はがき歌」全国コンテスト作品募集では、7月1日から11月1日まで、まる3ヶ月募集期間があるわけですが、掲載当初はかなり後ろの方になっていて見つけにくいという問題が発生しそうです。

新着情報は、というと、トップページで全分野まとめた新着情報を表示しています。短歌だけに特化した新着情報はないようです。

このようなところは改善を望みたいですね。

掲載されている賞の特徴

歌人にちなんで、自治体や公的性格の強い期間が公募している短歌賞が多いように感じるのは、公募ガイドと同じです。
登竜門の方が、文学賞や文芸賞と名の付くものの数が多いような印象はあります。短歌に限定しておらず、俳句はもちろん、小説や評論、エッセイなど、幅広く複数のジャンルを対象にしている賞がよく載っている、ということです。
なお、歌会始の詠進は、公募ガイドにはなく、登竜門にのみ掲載されています。
逆に、NHK関係は全く載っていません。
こういうのって、大人の事情があるのでしょうか?

公募案件ごとのページ

公募案件ごとにページが作成されています。
公募ガイドと違っているのは、冒頭に重要事項を簡潔にまとめたエリアがないことです。
いきなり、募集要項の内容を見やすく再整理したものからはじまります。
締切、賞、募集内容、提出物、参加方法、参加資格、参加費、審査員、結果発表、著作権の扱い、主催、提出先・問合先となっていて、これが登竜門の(短歌分野の?)定型フォーマットのようです。

【公募データベース】

わりあい、シンプルな作りの公募情報サイトです。

トップページの最上部にカテゴリーが9つ掲載されていて、そこから細かい分野に降りていく構成です。
短歌は、最上位のカテゴリーの段階ですでに独立しており、俳句や川柳とは区別されています。
運営者などの情報はサイトからは見つかりませんが、"Copyright2024公募データベース. All Right Reserved"とHP末尾にあるので、公募データベースと称するところが運営していると理解してよさそうです。

掲載規模と検索性

表示順を変えたり、条件を付したりすることはできず、どうやら単に登録した時期が新しいものから表示しているように思われます。
締め切りとの関係はありません。
さらには、締め切りを過ぎたものも載っています。調査時では、上から9番目の案件が締め切りを過ぎていました。(で、その次は締め切りが2週間先・・・)
5ページ目(230件目以降)に、締切までまだ1ヶ月ある募集案件が掲載されていました。網羅的に見ようとすると大変だと思います。

ときどき、詩のみの案件があったりして、掲載情報の精度はちょっと落ちるようです。
1ページ最大30件掲載で、なんと95ページまであります。これは古いのがそのまま残っているためのようです。
過去の状況を探れるという意味では有益かもしれません。

掲載されている賞の特徴

精緻に見たわけではないですが、公募ガイド、登竜門にはないものが結構多く掲載されてるように思います。(期限をすぎたものが載ってるからそう感じるだけかも)
一生懸命みていて、気がついたら締め切りが過ぎている情報だった、という難点はありますが、それなりに意義のある情報源と評価しています。

公募案件ごとのページ

公募案件ごとにページが作成されています。
賞名、募集時期(締切)、応募資格、募集内容、賞、URLとシンプルです。まあ、これくらいあれば、興味を持つかどうかの判断くらいはできます。

【会員登録】

今回掲げた3つのサイトは、いずれも会員登録などはしなくても十分に利用できますが、以下に補足をします。

公募ガイド

会員登録すると、創作プロセスを投稿できる「つくログ機能」が利用できたり、投稿の際に入力を簡略化できたり、個人ページを作ったりする機能があります。
隔週発行のメルマガもあります。
会員登録、年会費は無料です。

登竜門

会員登録制度はありませんが、メルマガはあります。毎週発行です。

公募データベース

会員登録っぽい機能はなさそうです。

【まとめ】

3つの公募情報サイトの機能を評価すると、公募ガイド>登竜門>公募データベースの順になると思います。
一方で、公募情報サイトとはあくまでとっかかりであり、詳細は自分で管理する方針なら(実際、わたしもエクセル管理をしているのですが)、サイト内検索機能の便利さなどによって受ける恩恵は限られています。
相互にかぶっている情報はありますが、そこだけでしか掲載されていないという情報もそれなりにあるので、気が抜けません。
わたしとしては、3つのサイトそれぞれを有効な情報源として、今後も活用させていただくつもりです。

最後までお読みいただきありがとうございました。 

※情報は、2024年8月下旬の調査に基づいています。  

#短歌 #公募 #短歌公募 #公募短歌賞 #公募ガイド #登竜門 #公募データベース

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?