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ボクは医療と福祉の信念対立の間で仕事している模様…

作業療法士の中野です。
介護保険領域でもそうなのだろうと想像できる。ってか、恐らく最近は介護保険領域ではマシになっているのかな。
介護と医療の間に存在する信念対立。

いや、でも当初のケアマネは医療従事者が多かったが、その後はそうでもなくなって、最近ではまた知識のある人が増えてきたイメージなのかな。(専門分野でないので知りませんが。)

私の母親は元看護師(別に免許返納はしてないから今も現役だけど)で初代ケアマネです。贔屓目抜きでやり手。もともと小児看護、産科看護をやってたのによくそんな分野に飛び込んだもんだと思う。私には到底考えられない。苦笑

最近では地域ケア会議なるものが開催されていて、そのアドバイザーとなりうる作業療法士にもアドバイザーとしての教育が推進されている状況です。
申し訳ないけど、質の低いアドバイザー研修です。これは講師が悪いわけではなく、構造に問題があると思います。
何故かというと、介護と医療の間にある信念対立を解消しようとしていないから。

そして、この介護と医療の間にある信念対立と全く同じ信念対立が医療と福祉の間にも存在していると私は思うわけです。私はその中で働いていると感じています。

医療を導入するなら医療を理解してよ!

私達は所謂コメディカルスタッフ(医師、歯科医師に協力する人材)です。少なくとも訪問看護では看護師だろうが、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士だろうが、医師から協力の依頼(指示書)がないと動けません。
「指示書」なんて言葉を選択している時点でコメディカル(協力要員)ではなく、パラメディカル(補助要員)なんでしょ?って皮肉にも思うのだけれど。

介護保険領域のケアマネだろうが、障害福祉領域の相談支援専門員だろうが、コメディカルの導入を提案するということは、当該利用者に医療を受けろと言っているのと同義であることを認識してほしいと私は思っているわけです。

例えば、Aさんに風邪の症状があり近所の内科を受診することを勧めるのと同レベルで訪問看護なりデイケアを勧めて欲しいと思うの。
つまり、「あんた虫歯あるから歯医者いきな!きっと3ヶ月で終わるから!」と近所の歯医者を勧めるのと同レベルで訪問看護を勧めて欲しい。
あなたは、服の脱ぎ着がしにくいから訪問看護からのリハ(もしくは訪問リハ)を受けて下さい。過去の経験からそれくらいなら6ヶ月程度で完了しますから6ヶ月の予定でケアプランに導入しますね。(こんな提案で良いですよね?厚労省のお役人さん、財務省のお役人さん?)その後の話は、その時考えましょう。ってなわけです。本来は。

最近、訪問リハの卒業という話をよく聞くし、それが難しいって話をよく聞きます。それを理学・作業療法士が悩んでいることに私は違和感を覚えるわけです。
いや、当初の目的完了したから終了です。とケアマネに言い切れば良いはずなんだけど。介護保険領域のリハはケアマネ主導なわけだから(何ならケアプランが立ってしまえば医師も指示書を書かざるをえないくらいのレベル)、利用者さんが継続をどれだけ希望しようが、ケアマネが必要ないと見限ればそれで終了という制度設計となっているはずなんです。(その必要性を判断するのがケアマネなわけで。)

でもケアマネも商売なわけで、あのケアマネは訪問看護・リハをすぐ終了にするなんて噂が立つとあんまし良くないんかもしれない(オレオレ系ケアマネ?www)。
そして、訪問看護等の事業所も商売なわけで、ケアマネに「あの事業所はすぐに利用者を切る(卒業なんだけど切ると表現されるあたりが辛いところなんだろうなぁ。)」なんて評判がたてば商売にならんくなる。

だからね、営利事業所の参入を認めた時点でこういう問題を厚労省が考えていなかったのが問題なんだけど、更に具体的な内容を突っ込むなら医療、介護、障害福祉という各分野の橋渡しをしなかったことが大問題なんだと思います。
そして、その橋渡しの仕事こそが信念対立解明アプローチなんやと思う。

医療のみで完了しているケースは非常にスムーズ!

私が今担当しているケースなのだけれど、ある利用児さんのお姉ちゃん(未成年)が整形外科的問題により手術し、その後のリハを近所の整形外科クリニックにてと医師に言われたが妹が私にリハを受けている関係から、その続きでできないか?とご両親から相談あり、制度的には問題ない旨を伝えたわけです。

んで、その医師が良いやん!とのことで指示書を出し訪問開始となりました。
そして、退院1週間程度のこのお姉ちゃんの状況を見て、マジでこいつ(私のこと)大丈夫か?みたいな話をしたらしく緊急で呼び出され、忙しい中時間を割いて訪問し、お姉ちゃんの状況見て「大丈夫です」と答えた(もし大丈夫じゃないならそれは手術ミスだと言い切ってやったwww)
んで、今その後約1ヶ月なんだけど、その医者は私のことを凄腕だと褒めているらしい。いや、週一で運動学習促して、後は自主トレだけですけど…。みたいな。(ぶっちゃけ、あんたの手術の腕が良いんだろうと思うが、悔しいから絶対言ってやらないwww)
ま、きっとその病院の作業療法士の腕がもう一つなんだろうな。OT効果は頻度や回数に左右されてはいけないと私は思っているので…。いや、もちろん状況に応じて頻度や回数が必要な場合もあるんだけど、今回はそうじゃなかったってこと。

利用者さん家族を通しての会話(非難の応酬www)なのでどこまでかは分からないが、「結果が全て」で良くなりゃOKという前提(それには私も同意)があり、良くならない理由はお前(自分以外の誰か)という暗黙の了解がある(いや、このケースで良くならないなら確実に手術ミスじゃね?)。でも、それを自分の責任とされない為に本気で頑張るわけです、パラメディカル(皮肉込)は。
で、今回のケースのように上手くいけば、別に自分の手柄じゃなくてもいい訳ですよ。何故かというと自分の手柄だったとしても医師は給料増えないからwww
ノーベル賞もらえるレベルの症例ならまだしもね。

とは言え、医師はエビデンスベースで喋ってくる。私もエビデンスベースで返答するので、仮に利用者家族を通じてであっても話が通じるのです。
あんたの手術ミスでしょ?と本気で言うことがあったとしても、あんたと(利用者の)相性が悪いからでしょ?とは間違っても言わないwww
相性で治療効果変わるなら血液検査の前に、血液型占いやる必要があるよね。

この子のパニックは霊のせい?

以前、パニック?(※いや、私からしたら戯れてるというか楽しんでいるというかバカにしているというか…)を起こしている理由は霊のせいだというお母さんがいらっしゃいました。

私は「はぁ…」です。

もちろん、素人のお母さんの意見ですから受け入れます。
ただし、受け入れるとはいえ肯定はしませんよ!あぁ、霊にやられる子って多いんですよねぇ!なんて言ったら母は喜ぶでしょうが、絶対に言いません。仮に大事な売上が減ることになっても言いません。
何故か?私の関わりによって改善が見込めないからです。

万が一、霊のせいでパニックが起こっているとして、作業療法士である私に何ができるでしょう?
それこそ無理ゲーです。必要なのは作業療法ではなく、除霊です。

まぁ、ここまでが母と私の二者だけの話なのであれば私はズケズケと遠慮もなく言い切ってしまいます。
でも相談支援専門員と三者の話で、且つ、その相談支援専門員が「でも霊っていますよね、パニックもありえますよね?」なんて言われたら私はどう答えたら良いんでしょう?
「いやぁ、あるかもしれませんけど、霊が責任だとしたら私が訪問する理由なくなっちゃうので無いことにしてもらえませんか?」
と顔を引きつらせて言った私の思いをどれだけの人が分かってくれるでしょうか…

要するに多くの障害福祉で働く人達のベースが感情なんです。いや、人って感情ベースで動いているので、それを全て否定するつもりはありません。
でも、霊は止めて下さいよ。
人の意識は感情によって決められていると私は思っています。何かそういう本があると「武田鉄矢今朝の三枚おろし」で最近聞きました。

エビデンスがあるかどうか知りませんが、経済は感情で動いている的な本もあったはずです。(↓実際ありました。)

でも、その通りだと思います。某米な国の大統領なんてまさにその典型ですよね。

そんな今の医療と福祉の狭間でボクは叫ぶ!

医療費切羽詰まってんねん!しょうもないことに使うなよ!
除霊は霊媒師に頼めよ!(※当然医療費ではなく実費で払えよ!)
除霊に公費突っ込むことに違和感もてよ!(担当者会議で非科学しゃべんな!)
自分が楽になるために、公費使うなよ!(お母さんに肯定だけして、全部訪問看護に振るの止めてくれ!)
公側は、自分の動きが血税使われてること忘れんなよ!
あれやります、これもやりますって安請け合いすんなよ!その動力は全部税金やで!

言いたいことはまだまだあるが、この辺で。
障害福祉領域で、子どもが成長していくのはとても難しい実況にあると思う。成長している子どもは家族が頑張ってる。これを変えないとね。

おわりに

「医療×介護」にしても、「医療×福祉」にしても結局一緒なのだと思うけどバックグラウンドが違うから仕方ない面は多々あると思う。
相手のことが理解できないなんてこはビジネス抜きにしてもあるでしょうしね。

私は起業する前にとあるお友達に教えられたことがあります。
「社長になるなら、自分が表現したいことをWEB上で表現するにはどのような技術(工程)が必要かは知っておけ!」とのことでした。
何故なら、知らなきゃ発注できないでしょ?とのこと。確かに!と思いました。

発注するには情報がいるわけですよ。どんな業界も。
コメディカルに依頼する人は基本医師ですから、大丈夫なはずなんですが、医師指示を出す理由は、当事者だったり障害福祉領域の相談支援専門員からの依頼だったりするから問題が起こるのです。
リハが必要?判断は誰がする?もちろん、医師なんだけど、その医師の判断にバイアスは働いていないか?メッチャ働いている!のが現状www

もうしんどいってそんなん。
あくまで私たちはコメディカルですから。
では。

I'm Occupatipnal Therapist for children with disorder. I like all children. I hope save the children. I try to write for save the children.