マーケティング部門の商流が変わった。WEB3のNewパートナー、Animoca Brandsとは?

「WEB3.0を自社のビジネスにどう活かすか」。これは事業会社のマーケティングやデジタル等の新しいものを扱う宿命にある部署にとって共通の課題だと思う。

僕は15年くらい前の学生時代に「WEB進化論」を呼んでデジタルの世界に足を踏み入れることになったが、社会人になってから数年のWEB界隈の盛り上がりと、WEB3界隈のそれが非常に似ている感じがしている。

では、何が変わったのか、ということだが、それを説明する上でわかりやすい事例として、マーケティング現場の視点から、商流が変わった、というのが変化を説明する好例ではないかと思う。

WEB1.0時代は、おそらく僕が社会人になる直前くらい(被ってもいる)のタイミングで、自社サイトを構築する、紙のカタログをデジタルにする、といったものだが、企業が総合代理店に相談し、「WEBに置き換えておいてください」といった感じで、発注されていたと思う。そこにクリエイティブな要素を加えるために、総合代理店内のちょっと変わったWEB好きの人達だったり、そこからWEB制作会社に依頼してとても素晴らしいものが作られていた、と記憶している。
つまり、この時代は、クライアントから総合代理店へ、という商流。

WEB2.0時代になると、当然GAFAが影響力を持ち、如何にGAFAとパートナーシップを組み、顧客データを収集し、CVR/ROIを高めていくか、というのがマーケティング部の最大のミッションになった。企業はDMP/CDPを構築し、広告予算の大半をデジタルに切り替え、データによって意思決定してくカルチャーを組織内に浸透させることに躍起になった。どこよりも先にそのポジションをとるために、当時、僕もGAFAの方々に声がけし、パートナーシップを組み、数年がかりでマーケティングからDXしていく、といったことに奮闘した。そして相変わらず重要なパートナーである総合広告代理店にもこの実装とオペレーションについて、一緒に汗をかきながら進めていった。この時代の商流は、上記で説明の通り、既にクライアントからGAFAへ、そして代理店へ、という流れで商流の大部分は変わっている。(実際の支払いとしての商流、直接GAFAでなかったとしても、実態はそうである)

では、WEB3.0はどこになるか。総合代理店は、大きな組織が動かず、メディアにリーチする規模の経済に発展しないBlockchainネットワークでは今のところ旨味がないので乗ってこない。一方GAFAについても、(語弊のある書き方かもしれないが)データを寡占することで利潤をもたらす仕組みをクライアントに提供しているという点で、基本的にはWEB3とは反対のポジションをとっているはずなので、相談先として間違っていると思われる。そうすると、企業は誰に相談すべきなのか。

といった悩みが個人的にあり、調べ続けていたが、最近、ピカ一で面白いのが、Animoca Brands。(https://www.animocabrands.com/)

Animocaはブロックチェーン市場における世界的リーダーであり、そのビジネスモデルやコンテンツポートフォリオからとてもユニークな企業である。そして、その成長がすさまじい。昨年5月に時価総額が1000億円といったニュースで驚いたが、すでに今はさらにその数倍になっているようだ汗(https://thebridge.jp/2022/01/animoca-brands-raises-358-8m-at-5b-valuation-for-nft-games-and-open-metaverse)

もちろん、WEB3は非中央集権的な概念で、これに取り組むためには自分の足で調べまわり、自分で汗をかいて考えるというのが基本姿勢だと思うが、一方でAnimoca brandsのようなGlobalなBlockchainのエコシステムを保有している企業があるのはビジネスを進める上ではとてもわかりやすいと思う。

あと、この創業者のYat-sanという人は、もともと香港でWEB2.0でも成功した人のようで、そこからWEB3に移行してそこでも成功している、ということで自分も頑張らなければと思うし、今後フォローしていきたい超重要企業のひとつだと思う。

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