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(後編)最先端の動画の世界へ!クリエ・ジャパン社渡邊氏に聞くパーソナライズド動画活用の極意とは一体?

出典元:VIDEO SQUAR インタビュー記事

■導入
現在、マーケティングツールとして、様々な業界から熱い視線が注がれているのが「動画」です。その動画業界の中でも、近年注目を集めているのが、今回の記事で取り上げる「パーソナライズド動画」です。パーソナライズド動画っていう名前は聞いたことあるし、何となくは分かるけど、どんな効果が出るのかわからないという方も多いのではないでしょうか?

そこで、今回は日本でパーソナライズド動画の生成エンジンを作っている株式会社クリエ・ジャパンの代表取締役COO渡邊克彦様にお話を伺ってきました。パーソナライズド動画に秘められた大きな可能性と、その活用方法について迫りました。

■なぜそこまでの低価格が実現できるのでしょうか?

それはやはりPRISMのシステム構成が極めてシンプルな点です。通常のサーバに、PRISMエンジンを組み込むだけで動画生成サーバが出来上がります。そこに属性情報のパラメータを受け取るデータベースサーバと、生成された動画を保管するストレージを組み合わせるだけで完成します。構築環境はデータセンタなどのオンプレミスでもAWSのようなクラウドでも大丈夫です。また、パーソナライズ化の処理をエンジンでは行わず、簡単なスクリプトで制御する仕組みにしています。エンジンそのものは特許申請の特殊技術ですが、その他のシステム構築に際して特別な仕組みや特殊なエンジニアを必要としないといったことが理由になります。

■PRISMはどのような業界で利用されているのでしょうか?

パーソナライズド動画は新しいソリューションということもあり、何か特別なものに感じてしまいがちですが、基本的にはユーザとのコミュニケーションツールです。ですので、その活用は業種、業界が限られることなく、また活用目的もマーケティングや顧客サポートなど、極めて幅広く、ある意味何にでも活用可能です。実際に活用いただいている業種も、保険会社、アセットマネジメント会社などといった金融系、ヘルスケア、不動産、Eコマース、美容、教育、ウエディングなどと幅が広いですし、これからもっともっと広がると思います。

その中で、大手企業では損害保険業界での活用が進んでいます。これに引っ張られる形で生命保険業界での検討が活発化しています。この他、不動産系などがこれからは伸びてくるのではないかと思っています。業界内で事例が出てくるとそれに触発されて検討、活用が進んでいくような感じです。

■実施した事例の中で、良い結果/効果が出た事例を紹介してください。

パーソナライズド動画は必ず効果は出ます。ユーザ属性に応じた最適な内容を、動画という伝達力のある手段で提供する訳ですから、効果が出ないはずはありません。後はコストとの見合いということだけです。

具体効果例としては、先ずは損害保険会社の事例が挙げられます。自動車保険の更新案内での活用で、特約の付帯を促進するような内容なのですが、パーソナライズド動画を視聴した人と視聴していない人では、特約の付帯率に2倍以上の差が出ています。昨年の1月~3月までテストマーケティングを行い、このような効果が出たので、本格運用いただき、また、この状況も良好なため、促進する特約の種類を拡大していただいています。

あと、効果事例といいますか、面白い活用方法をご紹介します。業績のフィードバックとしてパーソナライズド動画を活用する方法です。
スーパーマーケットの店舗で働く従業員向けに、お店の売上状況を動画としてビジュアルに伝える活用です。数字データ自体は各店舗で確認できますが、これでは本部として伝えたい部分が伝わらないため、従来は本部担当者が毎日全国の売上状況をパワポで見やすいグラフなどに加工して各店舗に提供するのが一般的です。手作業ですので大変ですし、店舗毎に作成することは現実的ではないので全国の状況のみになります。

集計加工の仕組みをあらかじめ設計しておけば、動画加工は全て自動で行われるので人の手間がかかりません。また、PRISMを活用することで、全国の売上情報データから自動的に店舗毎に業績グラフ動画を作成して提供することが可能になります。「前日の売上が対前年に比べてどうだったのか?」「全国の中でどういう位置づけなのか?」などを動画にて配信します。数値データなどはグラフ化や動画化するとビジュアルで分かりやすいので、見る側としても理解しやすい形式になります。資料作成の負担が無くなりアウトプットの質が上がる点を評価いただいています。

「パーソナライズ」という言葉に惑わされることなく、企業が保有する様々なデータをもとにアウトプットの仕方を定義して動画化するという発想に立つともっと活用の幅が広がると思います。この点は弊社としてもっと努力してPRISMの活用方法を伝えていかなければならないと思っています。

■パーソナライズド動画活用のポイントはどのようなところでしょうか。

先ほど申し上げましたが、パーソナライズド動画は必ず効果はあります。使い方に応じた設計をすればよいだけで難しくありません。基本的には「現在の課題や今後の方向性、実現したいことと、パーソナライズド動画の特徴をマッチさせる」ということで、クライアント様には「現在の課題や今後の方向性、実現したいこと」を整理いただければ大丈夫です。

具体的な動画内容という点では、パーソナライズド動画は「ユーザとのコミュニケーション」の手法ですから、「何を伝えたいのか?」といったキーとなるメッセージを整理いただくことが重要です。あとは、映像制作会社様にも入っていただき、絵コンテの作成などを通じて内容のすり合わせを行いながら実際の動画の作成に入っていきます。この辺りは弊社の方で企画・設計のフレームワークも持っていますし、サポートもいたしますのでご安心いただければと思います。

パーソナライズド動画の活用範囲は本当に広いので、とにかく企業規模や業種、業界に関わらず全ての企業に活用いただきたいと思っています。そのため、弊社のビジネスモデルも、自社が直接のサービス提供者というわけではなく、PRISMをOEMでパートナー会社に提供させていただき、それぞれの特色を生かしたソリューションとして幅広く展開いただいています。マーケティング会社、ソリューション会社、広告代理店、映像制作会社、システム開発会社など親和性のある事業をやられている会社にパートナーになっていただいていますが、さらにパートナーのすそ野を広げるとともに、協力しながら活用方法をもっとブラッシュアップして、認知・理解度が高め、より大きな効果を発揮できるソリューションにしていきたいと思っています。

また、様々なソリューションとの連携が大切になりますので、その連携が容易になるような仕組み作りをしていきたいですね。動画を見せる配信というのが必要ですから、配信事業会社とのタイアップ・連携、また、各種DNSとの連携やアドネットワーク等との連携、さらには、機械学習・AIとの連携も重要になってくると思います。

■まとめ

いかかでしたか?パーソナライズド動画の効用・活用方法、そしてPRISMの汎用性・高機能性について理解していただけましたか?自社の広告にも、ただパーソナライズド動画を使うだけではなく、いかにほかのソリューションと組み合わせて使うかが重要であるのかがおわかりいただけたと思います。

ぜひ、自社の課題の中で、うまくパーソナライズド動画を使える部分はないかどうかを探してみましょう。特に、パーソナライズド動画の最大の強みであるお客様とのOne to One のコミュニケーションができる点をうまく活用できると、効果は想像以上かもしれません。

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