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エルデンリングDLCついにリリース 巻き起こる賛否両論の嵐?!!

こんにちは。

ついに6月21日に2年前に全世界で記録的なヒットをしたアクションRPGゲーム「ELDEN RING」DLCが発売されました!
ちなみにDLCというのは、当初のゲームを購入しているプレイヤー向けに新しいシナリオ、ステージ、機能、アイテムなどを追加するパッケージです。
今回、発売された「ELDEN RING DLC Shadow of the Erdtree」は4,400円で販売されています。

今回のDLCは、なんと物語の外伝として、本編では登場しなかったミケラというデミゴッド(神の子)を追って、主人公である褪せ人は「影の地」という全く新しいエリアに行き、冒険することで「ELDEN RING」の物語が完結する、と言われています。

発売に合わせてSONYが出した発売ローンチトレーラーをつけておきます。https://www.youtube.com/watch?v=63eqranZJBs

発売前からものすごいゲーマーの期待を感じられて、いざ発売されてから、その評価(PS版ではなくSteam、PCゲーム版)をみてみると、なんと「賛否両論」の評価 !!となっているのです。
一体「ELDEN RING DLC Shadow of the Erdtree」に何が起きたのか?発売前の前評判がほぼ100%の期待度であったはずなので、この賛否両論の評価は一般の人たちには驚きでした。

ところが、フロム・ソフトウェアの今まで発売されたダークソウルシリーズやSEKIRO、そしてELDEN RINGの本編などは、皆、実は発売最初は必ず賛否両論になっているのです。
今回も同じ現象が起きているわけですが、それはなぜなのか、どうしてなのか、そして今までと何か違うことがあるのかを、今回の騒動をみながら考察してみようと思います。

以下、低評価の代表的なコメントをまとめてみます。

<ボスや雑魚の難易度が高すぎること>
・敵の連撃量も待ち伏せ量も2倍
・戦闘以外の全ての要素は素晴らしい
・ボス戦は高威力で回復のすきもなく技回避の練習がしづらい
・モブが非常に強く気が付いたらやられている
・敵の配置に関しては強い敵を適当にたくさん配置しただけ
・難しさと理不尽さをはきちがえています
・基本体力マックスから2パン、1パンで死ぬ範囲攻撃と連続行動でバランスが悪い

<マップが複雑>
・マップ探索のだるさは2倍
・強化するためのアイテムを探すため、マップ探索を強いられる
・迷路のように入り組んでおり無駄に広い

<その他>
・ボス戦でカメラが360度ぐるぐる回転する
・小さなカクつきやフレームレートの低下、フリーズなどがおきる

ということで、低評価の第一は「ボス、雑魚の難易度の高さ」のようです。
ここでは「ボスの難易度の高さ」について考えてみましょう。

1.  ボスの難易度の高さについて

私もまだ序盤ですが、ボスの戦い方が、ボスらしくないな、とは少し感じました。つまり今回のDLCのボスは結構アグレッシブに向かってきて、近接していると連続攻撃を絶え間なく行い、こちらが一息する間が少ない、という感じです。
それを、コメントでは「高威力で回復のすきもなく」「範囲攻撃と連続行動」という言葉で表現したのではと推測しています。

ただ、「ボスの難易度の高さ」はプレイヤーにとって想定内ではないでしょうか。ボスの戦い方がアグレッシブになったことも、プレイヤーにとっては新たなチャレンジと捉えれば、ゲームは面白くなります。

実は、この「ボスの難易度の高さ」について不満を言う方は、過去のフロム・ソフトウェアのゲーム発売当初で必ずと言っていいほどいて、それで話題になります。たぶん、フロムもこうした「ボスの難易度の高さ」不満については、十分想定内で、逆にそのことでゲームの高難易度としてのステータスになると考えているのではないでしょうか。
エルデンリングの本編が発売された際も、なぜ、このゲームにはイージーオプションがないのか、と言っている評論家の方もいましたよね。

でも、一貫して、こうした高難易度のアクションRPGに対して、そのような強さレベルによる救済をしないのが、この会社の方針であり、それが宮崎社長の言う、ボス突破の際の大いなる達成感を得られる数少ないゲーム作品であるということです。

その代わりに、ゲーム制作側で、いくつかの救済措置が実は用意されています。一番基本的な救済は、プレイヤーのレベルを上げられること、武器は強化できることです。
プレイヤーのレベルが上がり、武器の強化がマックスになれば、最初と比べてボス戦がとても楽になります。もちろん何度もボス戦を繰り返すことで立ち回りも慣れてきますが、レベル強化と相まって、ボスを倒した時の大きな達成感が得られます。
また、エルデンリングでは、それに加えて、遺灰という、プレイヤーと共闘できるNPC(助っ人)を召喚することができるようになりました。

さて、このエルデンリングDLCでは、プレイヤーのレベル強化についてのシステムはどうなっているのでしょうか。

まず、DLCを開始する条件がエルデンリング本編をクリアしているか、あるいは序盤中盤の強力ボス2体を倒すことが具体的な条件になっています。そのため、DLCでは、逆に何周も周回して、レベルをとんでもなく上げたプレイヤーが、DLCを簡単にクリアしてしまう、つまりヌルゲーになる可能性も十分あったのです。

そのため、DLCの舞台である影の地では、とてもユニークなシステムをとっています。まず、影の地の敵自体が非常に強く、これは本編後半の敵のレベル以上となっています。そして、詳しくはわかりませんが、どうもプレイヤーのレベルが高ければ、より強い敵である気がします。つまり、仮にレベルを最高まで上げたプレイヤーでも、DLC影の地では、エルデンリングを最初から始めたような未成長の感覚である「初見感」となるように調整しているようです。

そして、影の地に点在する影樹の破片というアイテムを集めることで、影の地内でのプレイヤーの強さレベルが格段に上がっていくシステムをとっています。つまり、一旦、弱いところまで落としてから徐々にプレイヤー力を上げていくバランスが、このエルデンリングDLCでちゃんと機能すれば、これは非常に素晴らしいゲームとなるはずです。

つまり、DLCはどんなレベルの人でも、もう一度成長感を味わえるということです。ただ。DLCはまだ発売したばかりということで、このバランスが最適にはなっていない可能性があります。もしかしたら、序盤は「ボスの難易度の高さ」の方に触れ過ぎているのかも知れません。

確かに、序盤、雑魚的に2、3回ヒットで死んでしまうのは行き過ぎのような気もします。この初回プレイヤーがあまりに弱く、敵があまりに強い状態は、今後システム調整が入る可能性もありますね。

と、ここまで文章を書いていたら、なんと、その通りことが起きました。

フロム・ソフトウェア社から最新のエルデンリングDLCへの以下のようなアップデートファイルが配信されたのです。

アップデート1.12.2
「影樹の加護」「霊灰の加護」の攻撃力とカット率の強化率の上昇曲線と最大時の効果量を修正
前半の強化率上昇が高めになるように上昇曲線を調整、最大強化時の強化率をわずかに上方修正


このアップデートは、まさに前半の強さが弱い段階で、エリアに落ちている強化アイテム「影樹の加護」「霊灰の加護」を拾って使えば、ボス戦で楽になります、という、ドンピシャな修正なのです。

こうしたプレイヤー向けのアップデートがあると、今度はアップデート前の強すぎるボスと戦いたかったとか、ヌルゲーになるのでは、という人も出てきて苦笑するのですが、一応、低評価に対して、真摯に、かつ迅速に対応しているところが、フロム・ソフトウェア社は素晴らしいと思います。

また、同タイミングで私が書いた記事と同じようなことをフロム・ソフトウェアの宮崎社長がコメントしていたようなので、こちらもお見せします。

「本当に世界中の人に本作をプレイしてもらいたいのであれば、どんどん難易度を下げていけば良いのですが、それは適切なアプローチではありません。」
「そうしたアプローチをとっていたら、このような作品にはならなかったと思います。プレイヤーが困難を乗り越えて得た達成感は、ゲームを体験する上で欠かせないものだからです。難易度を下げれば、ゲームからそうした喜びを奪うことになりますし、私からすればゲーム自体を台無しにするのではないかと思います。」


宮崎氏が言うように、フロム・ソフトウェアの作品、エルデンリングは高難易度がそのステータスになっており、それはプレイヤーの達成感をマックスにするために設計されているため、難易度を下げることは自社の作品方針に合わない、ということかと思います。

私はこの意見に賛成です。エルデンリングがこれだけ全世界で2500万本という、途方もない数で売れているのも、他のゲームと差別化して、エルデンリングでしかできない高難易度をクリアした達成感をゲームの中でプレイヤーに与えているからなのです。

この辺りは、万人にプレイして欲しいために、EASY、NORMAL、HARDの3種類のレベルを設定できるファイナルファンタジーやグランブルーファンタジーなど、他の一般向けRPGと異なりますよね。

さて、低評価のコメントまとめに戻り、他のポイントについても考えてみます。

2.  その他の低評価ポイントについて

まず、「マップが複雑」については、プレイヤーの感じ方にもよると思いますが、マップ移動について、DLCでは、本編同様にトレントという霊馬で高速移動できますし、祝福という拠点を解放すれば、そこにファストトラベルできるので、以前の作品と比べると格段にストレスを感じなくなりました
ですから、「マップが複雑」については、個人の嗜好によると思います。

次に、「カメラ操作の暴発」や「フレームレート低下」については、わかりやすい不満なので、フロム・ソフトウェア側から、そのうち環境改善の修正アップデートがくるはずです。実際、先ほどご紹介したアップデート1.12.2でもフレームレートに関する改善が含まれておりました。

3.  まとめ

このように、エルデンリングDLCが、発売当初、評価が賛否両論に分かれ、その内容のほとんどが「ボスが(自身に比べて)強すぎる」という論点について、考察してきました。
考察結果としては、「ボスが強すぎる」について、フロム・ソフトウェア社としては、想定内のプレイヤーの反応であり、発売後のアップデートで、そうした意見を踏まえながら、難易度調整を行なっていく方針であること、また、そもそもエルデンリングDLCは、「高難易度のゲーム」として「プレイヤーに最高の達成感」を与えるためのステータスは維持する方針であること、かと思います。

そもそも、このエルデンリングDLCは、エルデンリング本編を買わなければ遊べないですし、しかも買ってすぐプレイできるわけではなく、序盤と中盤の大ボスを倒してからでないと開始できない条件になっていることから、プレイするためのハードルが相当高いと言えます。
そんな高めのハードルを乗り越えて、エルデンリングDLCをプレイしてクリアしたユーザーだけが味わえる最高の満足感と達成感、そして自己承認が、そのご褒美です。

こんなゲーム、他には見たことがありません
まだプレイしていない方でご興味をもったら是非トライしてみてください。
またすでにプレイしている方は一緒に影の地クリアを目指しましょう!

それでは。

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