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我が子の保護者参観は複雑な感情が疼く…! 

今日は小学4年生の次男の保護者参観に行ってきました。


保護者参観は今週の木曜から土曜日まで三日間あります。保護者はその中から好きな授業を見に行くことができます。次男に「特に見にきてほしい授業ある?」と聞くと、体育の授業を希望しました。今体育では「Tボール」という野球やハンドボールに似たような競技をやっているそう。次男はそのTボールが得意らしく、それを見てほしいということでした。


今日、二時間目の体育に合わせて学校に向かいました。校庭に到着すると、私の他にも保護者が何名か待機していました。体操着を着た次男が校舎から出てきたところで私に気づいて笑顔で手を振ってくれて、私も振り返しました。


しかし、ここで予想外の事態が発生!今日は朝から暑くて校庭の気温が上がってしまい、陽が射す校庭でTボールをするのは危険だと担任の先生が判断したのです。代わりに、校庭の隅の日陰にある鉄棒の授業に急遽切り替わりました。


私は動揺しました。次男が見て欲しがっていたTボールを見れないのは仕方ない。でも代わりに見ることになった鉄棒は次男が苦手としていること。これまで、自宅で「鉄棒がなかなかできないんだよね…」とこぼしていた次男。得意なTボールでの活躍ぶりを私に見せようと思っていたのに、急遽自分が苦手な鉄棒に授業が切り替わってしまった。鉄棒で苦戦する姿を、次男は私に見せたくないのではないか、と思いました。


だからと言って、鉄棒の授業を一切見ずに退散しては、逆に次男も気にするのではないかと思いました。私はひとまず様子を見ることにしました。児童たちから少し離れた日陰から、そっと見守ります。整列と挨拶、必要な用具の準備が始まりました。次男も率先して鉄棒の下に引くマットをお友達と運んでいます。このときも私に軽く手を振ってくれました。


その後、鉄棒の授業がスタート。しかし授業とは言っても、生徒たちがいくつかの鉄棒に分かれて自主的に回転を試みるのを、先生はひたすら見て回るだけのスタイル。指導や補助は特にありませんでした。鉄棒を習得している子はそれでいいでしょうが、案の定次男は逆上がりを試みながらも、なかなか成功しませんでした。そもそもの鉄棒の回り方のコツがわかっていない様子。誰かがサポートしてあげないと、突然自分だけでできるようにはならないだろう、と思えました。


それでも次男が偉いなと思ったのは、諦めず、何度も鉄棒に挑んでいたこと。途中、補助となる足場を持ってきて鉄棒の前に設置する工夫も見えました。その足場は小学生一人が運ぶには大きくて重くて、次男一人では移動が難しそうでした。するとそれを見かねた周りのお友達が手助けをしてくれていました。


結局、45分の授業の中で、次男は一度も鉄棒を回ることができませんでした。周りのお友達はどんどん鉄棒を回る中、一人だけできない。途中、悔しさからか近くのお友達と何か揉めたのか、次男が涙を流したように見えたシーンがありました。かけていた眼鏡を外して、体操着の袖で目元をゴシゴシ擦っている様子が見えました。あぁ、泣いてしまったのね…。私はそんな次男の様子を遠くから眺めながら、切ない気持ちになりました。


次男の気持ちが痛いほどわかるのです。私も幼少期は体育が苦手で、授業中課題が出ても一人だけできないという経験を何度もしてきました。悔しくて情けなくて、泣きたくなるような思いを何度も体験したことがあります。次男が感じたことが私の体験と100%合致するとは思いませんが、想像することはできました。


何度頑張っても鉄棒がうまくいかなくて悲しい、悔しい(ここは先生の授業の進め方にも問題はあると感じましたが)。そもそも、今日は自分が得意なTボールを親に見にきてもらう予定が、苦手な鉄棒を見られる羽目になってしまった。それもきっと心地悪かったでしょう。私に見られていることで、余計プレッシャーを感じたり、プライドが傷ついてしまったのではないか、とも思いました。親としてどうすることが正しかったのか、難しいところです…。


授業の終わりには、「よく頑張ったね!」という労いの言葉をぜひともかけてあげたい、と思いました。なんとか一言次男に声をかけられないだろうかと、タイミングを見計らっていました。


授業が終わって、用具の片付けの時間になりました。次男は片付けにも率先して加わっていました。体育倉庫にマットをしまったタイミングで、次男が私のほうに駆け寄ってきてくれました。母親といるのをあまりお友達から見られないほうがいいかしらと思いつつ、次男のほうから近寄ってきてくれたので、軽く抱き寄せて次男の頭を撫でました。


「すごく頑張ってたね!」「諦めずに色々工夫していたね!」と労いの気持ちをこめて声をかけました。すると次男は「あとちょっとでできたんだよなー!」とはにみながら言いました。さっきはきっと悔しい思いをして、思わず涙まで浮かべていた次男。でも、落ち込んで終わりではなく、そこから自分の気持ちを整理した様子の次男に感心しました。もう一度「お疲れさま」と声をかけて、校舎に入っていく次男と別れました。


参観のあと、私は近所のスーパーに買い物に出かけました。そのとき、一生懸命頑張った次男に何かご褒美を買ってあげようと思いました。ミスドで次男の好物のオールドファッション。次男だけだと不公平なので、長男にもチョコドーナツを買いました。


午後、帰宅した次男に「お疲れ様!頑張っていたから、ドーナツ買ってきたよ!」と伝えました。次男はドーナツをとても喜んでくれて、よかったです。


……………


子どもたちの保護者参観では、複雑な感情を抱くことがよくあります。


大丈夫かしらと心配になったり、もっとこうすればいいのにとおせっかいな気持ちが出てきたり。目の前の我が子の行動に対して反応するだけではありません。そこから派生して、自分の幼少期のことが思い出されて感情が動くこともあります。


何年も前に体験した苦しさ、悔しさ、恥ずかしさ、もどかしさ…。過去に自分の中で消化しきれなかった感情が、目の前の我が子に刺激されて疼くのです。だから、子どもの保護者参観は二重に複雑な感情が湧き上がります。


そんなときは、複雑な感覚を抱く自分を「ああ、そうなんだね」とただ受けとめます。


今日の次男を見ていたときもそう。あのときに感じた体感。胸がギュッと締めつけられる感じ。思わずグッと拳を握ってしまう感じ。あえてその感覚に名前をつけてみるなら、「あぁ、そうだよね、悔しいよね。悲しいよね」と、ただ感じて受けとめます。


今日は、さらにその続きがありました。次男に「お疲れさま」と声をかけたとき、その言葉に、自分も癒されました。次男が「あとちょっとでできたんだよなー!」とはにかみながら言うのを目にして、その様子に私も癒されました。


我が子と過ごす日々は、常にいろんな刺激や癒しが盛り沢山です…!

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