『どんどん仕事がはかどる「棒人間」活用法』
著者:河尻 光晴
発行所:青春出版社
発行日:2023/02/28
今回は河尻 光晴氏の『どんどん仕事がはかどる「棒人間」活用法』です。
著者の河尻氏はTikTokやInstagramで棒人間キャラ書きをしているので知っている人もいるかもしれませんね。
かわしりみつはる(@illust_sirisiri) • Instagram写真と動画
本書は棒人間を使ったイラストをコミュニケーションやビジネスにどう使っていくのか、どうやったら棒人間を使ったイラストが描けるのかを解説してくれています。
1冊読めば棒人間を使ったコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
(もちろん要練習)
今回は本書の前半から、コミュニケーションに使えそうなポイントを抜き出しました。
コミュニケーションは相手に合わせる主体性が必要
『コミュニケーションはキャッチボール』という伊藤守氏の本がありますが、これはコミュニケーションの基本です。
プロ野球選手が160kmのボールを投げたとします。
相手が同じプロのキャッチャーであれば問題なく受け取ってもらえます。
しかし、相手がキャッチボールを覚えたての子供だったらどうでしょうか。
受け取れないだけならまだしも、下手をすれば傷つけてしまいます。
私たちが会話というボールを投げる時、
大人と子供など、明らかに気を使わなければならない間柄であれば、どんなボールを投げるか気にするでしょう。
しかし、会社の同僚や部下に対しては、私たちはどれくらい気を使えているでしょうか?
大人だから分かって当然
仕事だから理解して当然
わからなければ聞き返すのが当然
と、思うことはありませんか?
当たり前だからと相手に受け取ることを委ねてしまうと、私たちのコミュニケーションは相手次第になってしまいます。
自分が伝えたいから伝えるのであれば、相手が受け取れるボールを投げるのが主体的な行動と言えます。
イラストを描くことは右脳と左脳をバランスよく使える秘訣か
三木谷浩史氏の『成功の法則92ヶ条』に「右脳と左脳のキャッチボール」というものがあります。
左脳の論理思考と右脳の直感を交互に使いながら思考を深めていくものです。
三木谷氏の著書を読んだ時になるほどぉと思いましたが、実践するのはなかなか難しく感じていました。
しかし、イラストを描きながら考えることはこれに当たるのではないかと思います。
そう言えばシステム構成を説明しているときに、三木谷社長がホワイトボードにシステム構成図を描きながら理解に努めていたことを思い出します。
イラストを描きながら考えることで、一代で大企業を創り上げた経営者の思考に、凡人の私でも近づけるかも?と淡い期待を抱かずに要られません。
丁寧を積み重ねて至れる境地
手書きで描くと、当たり前ですがきれいな線にはなりません。
私が描く棒人間もクニャクニャです。
しかし、たとえクニャクニャな線でも、丁寧に描いていればそれは味わいになると著者は語っています。
これは絵を描くことだけでなく、すべてのことに通じると思います。
何かを初めた時は、うまくいかないことだらけです。
うまくいかないと雑に放るのではなく、一つひとつの動作を丁寧に、魂を込めて行っていく。
そうすれば、それは下手なのではなく個性と呼んで良いかもしれない。
個性が磨かれていつかホンモノになる。
どんな名人も最初は初心者です。
拙いものを丁寧に積み重ねたその先に、名人という世界が待っているのでしょう。
本書は棒人間を描くための本です。
本の半分以上は棒人間の描き方や実例が多く載せられており、誰でも棒人間を描くことができるようになります。
(要練習)
コミュニケーションや思考のブラッシュアップにイラストを使ってみたい方にオススメします。
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