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『経営者を育てるアドラーの教え』1

社長は社内で最も人の監視を受ける立場にあるので、社内を変革したいと思ったら、まず社長が変わらなければいけないと説くのは、40年以上アドラー心理学を研究し、著作数も60冊を超える岩井俊憲先生。
私も岩井先生監修のエンカレッジ・マネジメントというアドラー心理学をベースにしたリーダー研修を受ける中で、アドラー知り学は変化の激しいこの時代に必要な智慧だと感じています。
今日から岩井先生の『経営者を育てるアドラーの教え』を読んでいきます。

著者:岩井 俊憲
発行所:致知出版社
発行日:2020/02/25

限界を感じるのは、自分ひとりで頑張っているから

「われわれのまわりには他者がいる。そしてわれわれは他者と結びついて生きている。人間は、個人としては弱く限界があるので、一人では自分の目標を達成することはできない」

『経営者を育てるアドラー心理学』

経営者に必要なメンターと参謀について語られた一節で紹介されたアドラーの言葉です。

ただ、これはメンターや参謀にとどまらず、従業員全てとの関係に当てはまりますよね。
何でも社長一人でやっている企業は成長しません。
社員が育たないからです。
そんな環境でも育つ社員はいますが、だいたい辞めていきます。

VUCAと呼ばれる現代は、一人が強力なリーダーシップを発揮して他者を引っ張っていくには限界があります。
一人の人間が持てる知識や経験には限りがあり、状況が一変してその枠から外れてしまうと立ち行かなくなってしまうからです。
多くの社員の知識と経験を活かすことで、限界値を何倍にも広げることができるのです。

これまでの階層社会は縦の関係で、社長や役職者が偉く権限を持っていました。
しかし、アドラー心理学が目指す横の関係では、役職はただの役割です。
社長や役職者の給与が高いのは、偉いからではなく役割の影響範囲が広いからです。

「一人では目標を達成することはできない」
俺がこの会社を引っ張っていかなければ駄目だと思っている経営者は、一度立ち止まって周りを見渡してみましょう。
それだけで、今の限界を突破できるはずです。

今日、あなたは誰に頼ってみますか?

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