Unlimited Memory

今回はKevin Horsleyの『Unlimited Memory』です。

子供時代に難読症だった筆者が世界レベルの記憶力の持ち主になった経験から書かれた本です。
みんな同様な記憶力を持つポテンシャルは持っているよ、
考え方を変えればいいだけだよ、というのが彼の主張です。

4Cs

本書は4つのCを各章ごとに説明をする形で進んでいきます。

・Concentrate
・Create and Connect
・Continuous Use

Concentrate : 集中する

まずは、自分にはできないという言い訳は止めましょうと言っています。
自分に限界があると信じれば、人生は制限されてしまいます。
「できない」と言う考え自体が、そのとおりできない自分を作り上げてしまうというのは、NLPでも成功法則でも言われることですね。

本書では以下の集中力を上げるためのトレーニングを紹介しています。

1.セルフトークをコントロールする
2.マルチタスクを止める
3.何がしたいかを知る
4.心配しない

マルチタスクについては、脳科学コンサルタント(って何だろう?)のMarilee Springerの言葉を引用して

マルチタスクは50%スピードダウンし、ミスを50%増幅する

と言っています。
物忘れについても、このマルチタスクが原因のひとつと言っています。
「何かをしようと思って部屋に来たけど、何しに来たんだっけ?」と思うのは、来るまでの間に他のことに気を取られるからだと。
「今ここ」に生き、今やるべきことに意識を集中しようと言っています。

Create and Connect:イメージ化と関連付け

本書では様々な記憶法が具体的なステップまで含めて紹介されていますが、すべてにおいて共通する原則がSEEの原則です。

・Senses
・Exaggeration
・Energize

イメージしたものを五感で感じ(Senses)、覚えたいものを誇張(Exaggeration)して、動きを加える(Energize)。
NLPでもVAKの体験(Senses)やモデリングなどで映像を見る(Energize)するので、心理学的な側面から記憶にアプローチしているんだなと思いました。
ちなみに誇張は、例えば象を覚える時に「ピンクのビキニを着た象」とか、イチゴなら「家くらいのザイズのイチゴ」などをイメージすることだそうです。
イメージを極端にすることで記憶に残しやすくするのですね。

記憶は写真を撮るようなものではなく、創造のプロセスだと言っています。
なので、どの記憶法も読めば何でも覚えられるというものではなく、ちゃんとトレーニングが必要だよと言っています。
「簡単にできるものは、簡単に使えなくなる」と思っているので、本書のあり方は好きだなと感じました。

ひとつだけ筆者の名前の覚え方を例としてあげておくと以下のようになります。

Kevin Horsley
・Kevin -> cave in
・Horsley -> Hors / Ley
 ・Hors -> horse
 ・Ley -> Bruce Lee

で、「馬に乗ったBruce Leeが洞窟に入っていく」イメージで覚えると。
確かにこのnoteを書く時に筆者の名前はスラッと出てきました。(綴り以外は)
ちなみに、綴りの覚え方も記憶法の一つとして載っています。

Continuous Use:繰り返す

何かを記憶する時にイメージと連想、関連付けなどを行います。
当たり前ですが、イメージしたもの自体を覚えておく必要があります。
筆者は、例えば名前などであれば、

1.自己紹介の時に相手の名前を20秒間イメージしたり、連想したり、関連付けたりする
2.会話の中で相手の名前を呼ぶ
3.別れた後に手帳や日記、PCに相手の名前を書く
4.出会った場所と関連付ける

などすると、どれだけ多くの名前でも覚えられると言っています。
自分は人の名前を覚えるのが苦手なので、これは実践してみます。

終わりに

記憶力のトレーニングにはシャッフルしたトランプの配列を覚えるのが良いそうです。
これには、本書で紹介されているRemembering NamesとRemembering Numbersを使いながらストーリを考えていくそうです。
Remembering Numbersを習得するのに時間がかかりそうだなと思っていますが、暇な時にチャレンジしてみようと思います。(やらなそうだけど)

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