トランスジェンダー映画祭2023夏・アンコール上映に参加しました!
8月末の「トランスジェンダー映画祭2023夏」で、アンコール上映会で放映されたドキュメンタリー映画『最も危険な年』を視聴しました。
映画の冒頭、アメリカでの同性婚の法制化に伴い、LGBTs反対派がターゲットを同性愛者からトランスジェンダーに変えた、というナレーションが入ります。現在の日本ととても似ています。自治体によるパートナーシップ制度が拡充される中、SNS上でのトランスジェンダーバッシングが苛烈さを増しているように。
その中でトランスジェンダーの子どもを持つ親御さんは、学校、議会、議員集会などに参加し、トランスジェンダーについて、自分の子どもについて伝えていきます。これはその1年間を追ったドキュメンタリー映画です。親御さんはたびたびこんなことを口にします。「我が子に生き延びてほしい」と。
その理由として、アメリカにおけるトランスジェンダー研究の中では、次のような事実が確認されてるそうです。
日本でもトランスジェンダーのトイレ利用には多くの意見がありますが、映画の中で警察や弁護士によって次のような点も言及されています。
「トランスジェンダー専用のトイレがあればいい」という意見に対しては、裁判官が「”分離すれど平等”の理念は後退に過ぎない」と発言していました。”分離すれど平等”は1896年のアメリカの最高裁で提示された「プレッシー判決」と呼ばれる考え方です。「学校、病院、交通機関などの公共施設において、白人と有色人種が分けられていても、設備がないわけではないから平等である」というもの。この考え方は1954年の「ブラウン判決」で否定されました。
こうした状況に対し、トランスジェンダーやトランスジェンダーの子どもを持つ親御さん以外の人も支援に参加します。ALLY(アライ・LGBTsを理解し、支援しようとする人)として映画に登場した、ある障害者の方が仰っていた言葉が私には印象的だったので、ここでご紹介します。
そして「シスジェンダーアライ、障害者、LGBTQコミュニティ、有色人種など、差別を経験してきた人々が連帯して、積極的に発信し、支援する必要があります」と言います。
プリンセススクゥエアーはもともと、シングルマザーや非正規雇用の女性といった、社会的に弱い立場に置かれがちなお客様のマンション購入を支援してきました。アライ企業であろうとする姿勢は、このように個別の事情を抱えやすいお客様をサポートしたいという思いから、自然と始まっています。
映画の中で、あるトランスジェンダーの子どもを持つ親御さんは、夜中に子どもが自殺未遂を起こして、救急車が駆け付ける音で目を覚ましたと仰っていました。「そんな思いを、どんな親でもしたくないでしょう?」。だから親御さんはこう言います。
この「最も危険な年」を乗り越えた人々の物語には、今の私たちがどう行動するかのヒントがたくさん詰まっています。次回の上映の際はnoteでも共有いたしますので、ご覧いただけますと幸いです。
日々を快適に過ごすために、住まいと暮らしのアイデアを、引き続きお届けして参ります。「こんなテーマを取り上げてほしい」といったご意見がありましたら、ぜひお寄せください。
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