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オタク婚活パーティー

そして彼氏探しの旅へ…

 5年?6年? 年月を数えることを辞めるほど長く付き合った彼氏と別れ、大学も卒業した。男性嫌いのくせに男の人が圧倒的な業種に就職はしたものの、出逢いはない。なので街コンなるものに出かけてみようと思い、友達を誘って出かけた。

 オタクなので、あんまり派手な人が集うところは怖い!チャラい人が多いのはいや笑 ということで、1回目は女のオタクご用達の池袋で行われていたオタク婚活パーティーに行ってみた。

オタク婚活パーティーは闇

 結果から言うと、地獄だった。そこはもう、地獄としか言いようのない空間だった。こんなにも地獄と形容すべき空間があるのかと大声で叫び出したいくらいの地獄だった。

 まず料金形態がイカれている時点で参加を考え直すべきだった。女500円、男8000円。しかも女は参加すると500円のクオカードがもらえた。実質タダである。婚活市場にはよくある価格設定なのかもしれないが、わたしは男性に申し訳ない気持ちになった。わたしは正社員だから、そこにいる人たちと何百万円も賃金格差があるとは思えない。それなのに、この価格差はひどい。だが言っても始まらないので着席したが、そんな空間に男も女も素敵な人間がいるはずもない。勿論、わたしを含めて。

 当時はポケモンGOが出始めたばっかりだったので、池袋もポケモンを集める人間で溢れかえっていた。その街コンの9割の男の人もやっていた。わたしはやっていない。何故なら別にポケモンが好きじゃないから。というか、ぶっちゃけて言えばポケモンの源泉に夢中になっている人は苦手だ。だから『ない』な、と思い、カップリングカードを白紙で提出し、仲良くなったコスプレイヤーの女の人とスタバで一杯飲んで帰った。(これは楽しかった)ひたすらの地獄だった。

オタクは学ばない

 もうオタク婚活はやめようと思っても、なんだかんだ安心を求めてオタク婚活に行ってしまう。のがオタクたる所以である。わたしは別に相手がオタクであることは求めていないし、わたしがオタクであることを認めて欲しい、一緒に趣味を楽しんでほしいとは思っていないのだけど、なんとなくオタクをやっている人への安心感(信頼感?)のようなものがある。いつか人がいるんじゃないか、と数を撃ちたくなってしまう。

 オタク婚活に行ったからと言って、わたしの価値が高まるわけではない。それは分かっていた。
 オタク婚活に来る男性の半分以上は『自分の趣味を認めて欲しい、一緒に楽しんでほしい』人だからだ。分かりやすく言えば、彼女にはBL好きであってほしくないけど、自分の百合好きは認めて欲しい、そして一緒にガンダムを見て欲しいみたいな。

 その点わたしはオタクだけど、一つの女性向けジャンルに長くいるタイプなので流行りのアニメや漫画のことは全然分からない。男性向けになれば猶更だ。だから、自ジャンル以外のアニメの話を求められても、『あの花』とか『まどマギ』『進撃』くらいしか見たことがない。つまり、オタク婚活においては最もつまらない奴ということになる。だから話題が盛り上がらない。あの場所ではオシャレであることや顔、学歴、スタイルは二の次だ。どれだけ自分と趣味が合い、話が面白いか。なんでもかんでも面倒くさがるわたしは相手の話に合わせるためにアニメを見るなどということが出来る筈もなく、「ゲームが好きです!」と主張することくらいしか出来ないので完全に冷やかし扱いされていた。

 その傾向は大体、何度参加しても同じだ。最近はわりきって「面白いアニメ教えてください!」ということにしている。見ないけど。笑


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