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大人は忙しすぎる

子どものころ、といっても今だって大学生で親のスネを齧らせていただいている身なのだけれど、もっともっと子どもだったころ。
大人はなんで、私たちが言ったことをすぐ忘れるの?、ちょっとしたことですぐ怒るの?急かしてくるの?、って感じていた。

でも、大学生になった今なら、少しだけわかる。
大人は忙しすぎるよ。

忘れるのは、子どもの言葉より大事な上司の言葉で頭がいっぱいだから。
怒るのは、大人なら間違えないようなあらぬところで子どもが躓くから。
急かしてくるのは、大人の作業スピードについてこない子どもに付き合って、時間取られるのが惜しいから。


3月の頭くらいから、異常に忙しかった。
それまでは、同時期に担っている仕事・課題は多くて2つだった。例えば、サークルの仕事と、来週末のテスト、とか。
でも、あれよあれよという間に年を重ね、諸々を管理する立場の学年になっていた。

卒業生・新入生の新歓送迎関連の幹事、後輩指導、そこに自分の担当分の仕事やら他の頼まれ仕事やら何やらが重なり、そこに機器故障や物品不足が重なり、もう訳の分からない忙しさ。
何にこの衝動をぶつけていいかも分からない。
そして忙しさにかまけて仕事の事前準備を怠り、作業が雑になり、失敗する。

おいおい、やり直す時間はないんだぜ…??!
自己嫌悪に沈み、また作業効率が落ち、失敗する。負のループ。


こうも忙しいと、時間も心も余裕がなくなって、無自覚に人を傷つけてしまう。
荒立った語気、射るような視線、ガサツに置かれる茶碗の擦れあう音、激しく閉まる車のドアの音、聞こえよがしなため息…。

過去の大人たちからの無自覚の毒気を、私たちが被ったように。


このごろの私も、もしかしたら無自覚に身の回りの大切な人の心をささくれ立たせているかもしれない。気をつけよう。
人にやさしく。


明らかに、人ひとりで負う量以上の仕事を担っている人が、多い気がする。
皆さま、健康に気をつけて(急に誰)。

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