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豆匠庵/谷脇まりさん

2022年3月18日&25日放送

今回のお客様は、高知市春野町の豆腐店「豆匠庵」から谷脇まりさんです!

■ 谷脇まりさん
高知市春野町出身。祖母が創業した「岡崎豆腐店」に生まれ、美味しい豆腐に囲まれて成長、学校を卒業したあとは美容関係の道に進みます。その後、2代目店主となった父親が身体を悪くして店を畳もうとしていると聞き、料理人だったご主人と共に店を引き継ぐことに。店名を「豆匠庵」に改め、こだわりの豆腐を製造・販売しています。

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▶ 豆腐屋は継ぎたくなかったのに…

「豆匠庵」の前身「岡崎豆腐店」は1940年代に谷脇さんの祖母が創業した店で、2代目店主のお父様を経て、谷脇さん夫婦が3代目となります。

幼い頃から両親が毎日忙しく働いている姿を見てきた谷脇さん。豆腐屋さんは朝が早いというイメージですが、実際にご両親は午前1時頃に起床していたそうです。また日曜日以外は毎日豆腐を作っていたので、家族で旅行に行くこともなく、子どもの頃は少し寂しい想いをしていたんだとか。いつしか「絶対に豆腐屋は継がない」と思うようになった谷脇さんなのでした。

学校を卒業したあとは美容師として働き、料理人だったご主人と結婚。第一子が産まれた頃に、2代目店主のお父様が腰を悪くして店を畳もうとしていることを聞きます。そこで立ち上がったのが谷脇さんのご主人!「美味しい豆腐を作っているのに辞めるのはもったいない。それなら自分がやります」と3代目に立候補し、先代から豆腐づくりを習い始めます。

幼い頃の記憶もあって最初は反対していた谷脇さんですが、ご主人が真剣に取り組む姿を見て、自分も手伝うことを決意!今から10年前にお店を引き継ぎ、店名を「豆匠庵」に変えて営業することになりました。ちなみに、この「豆匠庵」という名前は、先代が国産大豆100%にこだわって作っていた豆腐のブランド名だったんだとか…。ここにもご主人の決意が感じられます!

ちなみに現在は、豆腐づくりを毎日ではなく、週に数回とすることで、家族でのお出かけも出来ているとか。それぞれの家族で、それぞれに合った働き方があるんですよね。

▶ 豆匠庵のこだわりは?

美味しい豆腐をつくるためのこだわりを教えていただきました!

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■ 国産大豆100%
数ある国産大豆の中でも、3代目店主のご主人が最も気に入っているのが、長野県産「ナカセンナリ」。この大豆の味が好きなので「ナカセンナリ」だけで豆腐をつくったり、出来によってはこれをベースに他の国産大豆をブレンドしたりと、年によって原料の配合を少しずつ変えているそうです。
豆腐には醤油やポン酢をかけて食べるという方も、一度そのまま召し上がってみてください。大豆本来の甘さを感じていただけるはずです。

■ 仁淀川水域の水
豆腐は大豆と水とにがりだけでつくるシンプルな食べもの。それゆえ、水もとても重要です。豆匠庵では、水質日本一に輝いた仁淀川水域の水を使っています。豆腐の美味しさにはこの水も影響しているんでしょうね。

■ 3種類のにがり
豆腐の食感はにがりを入れたときの固まり具合に左右されます。豆匠庵では豆腐の種類によって3種類のにがりを使い分けています。ただ、同じ原料を使ったからと言って、必ずしも同じ出来上がりにならないのが豆腐づくり。にがりを入れるタイミングや天候(温度、湿度)なども影響します。豆腐づくりって、奥が深いですね。


豆匠庵の商品は、高知市春野町の店舗のほか、一部サニーマートの直販所、とさのさと、土佐山田ショッピングセンター(塩とうふのみ)で販売しています。こだわりの豆腐をぜひお召し上がりください!

▶ 豆腐を使ったレシピを公開中!

豆匠庵のホームページには豆腐を使った料理のレシピを掲載しています。

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料理教室の方に「簡単で、美味しくて、映える料理を何か考えてください」とお願いして作っていただいたレシピで、出来上がりの美しさにまず目を奪われます。まさにSNSに映える料理ですよね。

中でも、とろとろ・ふわふわ食感の塩とうふはスイーツとしても大活躍!
きな粉と黒蜜をかけたり、ジャムやフルーツソースを添えるだけでデザート感覚で召し上がっていただけます。
谷脇さん曰く「食感はプリンみたい」♪  ぜひ一度お試しください!

▶ 待望の新店舗がオープン!

これまで高知市春野町の店舗で営業してきた豆匠庵ですが、2022年3月30日に待望の新店舗がオープンします!

【住 所】  高知市六泉寺町3-2
【営業日】  毎週火・水・金・土曜日
【営業時間】 午前11時~午後5時(弁当・惣菜販売の期間のみ)

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▲ 高知市六泉寺の新店舗
〔 注:3/12に仮営業したときの写真です 〕


コロナ禍もあるので、最初は弁当&惣菜の販売からスタートし、状況が落ち着いてくれば徐々に店内で飲食していただけるような形を考えています。

お弁当は、豆腐がたくさん入って、野菜も摂れるようなヘルシーなものを予定していて、飲食店としての営業が始まれば、豆腐の美味しさを様々な形で味わってもらえるような料理をお出ししたいと語ってくれました。
豆腐屋さんがつくる豆腐料理ですから、絶対美味しいはずですよね。

詳しくは、豆匠庵のInstagramをチェックしてください!!

▶ おから味噌づくりワークショップ

豆腐づくりの工程をご存じですか? ざっくり言うと …
① 水に漬けておいた大豆を煮る
② それを搾って豆乳とおからに分ける
③ 豆乳ににがりを加えて固める

上記②の工程で出来るおからは「卯の花」などの料理として使われますが、料理として消費される量は少なく、余ったおからは廃棄されることが多くなっています。豆匠庵では近隣の農家さんに肥料や飼料として活用してもらっているそうですが、せっかくの資源を捨ててしまうのは勿体ないですよね。
谷脇さんは、そんなおからの再活用方法を考える団体「おから再活研究所」に所属し、おから再活プロデューサーとして活動しています。

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主な活動は「おから味噌づくりのワークショップ」開催!
大豆から味噌をつくるにはたくさんの工程が必要なのですが、おからを使ってつくる際は、材料を混ぜて、詰めて、発酵させるだけで出来ちゃいます。
必要な材料は、おから、糀、豆乳、塩のみ。とても簡単ですし、出来上がったお味噌も、市販の味噌に比べると、やさしいお味になるそうですよ。
気になる方はぜひ谷脇さんのワークショップに参加してみてください!

3月25日(金)には高知市六泉寺の新店舗で白味噌づくりのワークショップを開催するそうです。時間は午前10時~正午、参加費は4千円で、先着4名様まで参加していただけます。
興味のある方は、豆匠庵のホームページからお問い合わせください。

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▶ 今後の目標は?

おから味噌づくりをきっかけに、最近では発酵食品についても勉強している谷脇さん。知り合いに誘われてテンペをつくっています。

えっ、テンペって??
テンペは、大豆などをテンペ菌で発酵させたインドネシア発祥の発酵食品。
納豆菌で発酵させた納豆に比べると嫌な臭いもなく、出来上がった姿も真っ白な菌糸に包まれてとても美しい。しかも美味しいんだそうです。

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ヴィーガンやベジタリアンに向けた料理ではお肉の代わりに使われることも多いテンペ。油との相性も良く、軽く炒めるだけで旨味が増すそうです。これからの時代、注目の食材と言えそうですね。

谷脇さんはテンペづくりで試行錯誤を重ねるうちに、すっかり発酵食品にハマってしまったそうで、今では家でいろいろと実験しているんだとか。
3月30日(水曜日)にオープンする高知市六泉寺の新店舗では、多くのお客様に喜んでもらえる取り組みが出来ればと考えています。いつかテンペを使った料理がメニューに並ぶかもしれませんね。

豆腐づくりから、おから味噌、そしてテンペなどの発酵食品と、食への好奇心が尽きない谷脇さん。待望の新店舗で提供されるお料理が楽しみですね。

【 放送プレイバック 】📻✨
★ 2022年3月18日(金)放送 ⇒ コチラ から!
★ 2022年3月25日(金)放送 ⇒ コチラ から!

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