4話・1話完結 人身事故 怖い話シリーズ
こんなことある❓ってくらい酷い風邪をひいてしまい、随分おそくなってしまった……
気を取り直して、また書いていく
しかし、あれ程、人に聞いてきたのに
いざ書く段階になるとどれを書くかで迷ってしまう
あまりにも地味な話も書くには……だし、派手過ぎても作り話っぽい
次の話は私にとっては丁度いいのでは?と思えた話だ
友人Oの話
Oには、霊感がある
ある、といっても僅かなもので
ヤバい場所に行くと鳥肌が立つ、冷たく感じるといった程度のもの
だから心霊スポットは絶対行かないしなんなら怖い話もあまり聞かない
ある日、会社も休みなのでブラブラしよう、と目的もなく電車に乗った
どうせなら知らない駅で降りようといつもは降りない駅でおりる
と、降りた途端にスピーカーで人身事故が発生した、とアナウンスが入った
あちゃー、じゃあ大分動かねえな~
まあいい、昼もこの辺りで食べれば……と駅ビルに入る
駅ビルの最上階までいき、レストラン街でウロウロしたあと美味しそうなハンバーグ屋があったので入る
メニューを開き、あっさりお得なランチセットを選んだ
と、若い店員のお姉さんが水を持ってきてくれた
もう注文してしまおう、と口を開きかけたとき
「人が死んだのに最初の感想がそれかよ」
と、笑顔で言われた
え?
戸惑ったまま固まるO
お姉さんは軽やかに身を翻すとキッチンに消えた
怖くなったOは失礼を承知で荷物を抱え、店から出ていく
だがアプリで見るとやはり人身事故の影響で電車は止まっている
仕方ないので違うレストランに入り、昼飯を食べ
電車が動き始めるとすぐ自宅に帰った……
というだけの話だ
文章にすると非常にシンプルだが
とても印象に残っている
Oは「あちゃー」で済ませただけマシだが
もしもこれが通勤時間帯だったら……
悪態のひとつもついてしまっていたかも、と思うと
例え心の声であっても、思いやりは必要だよな……
としみじみ語るOが印象的だった
終わり
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