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#8 「あなたの目指す産業保健の理想像は?-いがちゃん編」

産業保健もやもやハレハレ

この番組では、産業保健についてモヤモヤするけれど、身近に語れる人がいない!そんな孤独な産業保健職と一緒に、現場にありがちなモヤモヤを3人のパーソナリティと共に深掘りしてみます。

「いがちゃんの目指す理想像」のもやもや🌥️

“ガチ産業医“です!

みずえ:今日のテーマは「いがさんの目指す産業保健の理想像は?」です! まずはいがさん自己紹介お願いします!

いが:宮城県仙台出身で、産業医科大学を卒業したあと産業医科大学でトレーニングを積んで専属産業医をやって、今までずっと産業医をメインでやってきた“ガチ産業医“です! よろしくお願いします!

みずえ:元々、産業医を目指していて産業医大に入学したんですか?

いが:いや全然、、、笑 センター試験の点数との兼ね合いとか、知人の紹介とかでたまたまご縁があった感じですね笑 

鍵は「予防医学」

みずえ:産業医になるつもりはなかったのに、途中から産業医を目指した理由とかあるんですか?

いが:学生時代は臨床に進むのかなとかぼんやり考えてたんですけど、臨床があまりピンと来なくて。。。臨床研修では、救急とかをやってたんだけど、自分じゃなくても病院が回っている感覚があったし、延命治療のモヤモヤも臨床現場ではあって、それなら予防的な介入をやりたいなって思ったのが理由かな. 産業医大卒業生ということもあって、頭の片隅に産業医という選択肢があったので、予防医学として産業医の道を考えだしたんだよね

森先生と浜口先生に憧れて

よーた:ちなみに、いがさんの憧れの人っているんですか?

いが:具体的に名前出した方がいい?

みずえ:出して出して笑

いが:やっぱり、森晃爾先生ですかね いろんな人への接し方とかがフランクで、今は産業保健学会の理事長をされているのにずっと丁寧に接されている姿はすごいなと思いますね. 教育熱心で戦略的なところも尊敬しています

よーた:じゃあいがさんも将来的には森先生のポジションになるの?笑

いが:どうでしょうかね笑 それと、よーたさんの前で言うのもなんですけど、浜口伝博先生も目指してますよ

よーた:なんで俺を巻き込むの笑

いが:だって浜口伝博先生が主宰している伝塾生の人間でしょ笑 浜口先生は、業界に対する危機感というか熱い心を持っておられて、人を育てなきゃいけないってことで伝塾を作ったりもされてますよね。そういう人材育成とか、業界に対して熱くやっておられて、すごい尊敬してますね

災害が起こった時に復旧活動を支援できるようなチームを作ることを使命に今はやってます

よーた:産業医大に戻ってからは何をやってるの?

いが:研究活動とか、チーム作りですかね? 何か日本で災害が起こった時に復旧活動を支援できるようなチームを作ることを使命に今は取り組んでいますね

よーた:災害の産業保健?

いが:そうです。災害現場ではさまざまな働く人がいて、すっごい広いんですよね。病院職員、自衛隊員、DMATの隊員とか、そういったレスポンダーも全て災害産業保健のスコープに入ってるのですよね

よーた:災害現場に入っていくボランティアとかの人の安全衛生も範囲だったりする?

いが:そうですそうです。保護具とかもつけないと二次的な健康問題も起きちゃうので。でも日本ってそういうところ足りてないんですよね 保護具つけずに復旧作業をやっちゃう人がいるんですよね

よーた:特に災害時は根性論で動く人多そうだもんね、、、

いが:あとは、企業とか組織に大きな変化があった時には必ず健康の問題が発生するじゃないですか わかりやすいところで言えば過重労働とか惨事ストレスとかね、そういった研究もやってます 意外と僕も真面目な研究やってるんですよ?笑

みずえ:真面目にやってるのね笑

心の中で小さなガッツポーズしている

みずえ:いがちゃんは産業医として勤務している時に、心に残っているところってあるの?

いが:まずは個別の従業員さんの支援の話だね。 糖尿病の従業員さんへの
支援では、ちょっとずつ数値が良くなっていく方を見てると、予防的な介入に意味あるんだなって思えますしね、そういうのは心に残っていますね。「健康寿命伸ばせた!」、「救ったぞ!」って自己満足感が高まるんですよ笑 本人からは感謝の言葉とかはないんだけど、心の中で小さなガッツポーズしてる笑  

よーた:さっきも救急で「救ってやる!」って言ってたよね笑

いが:そうだね、言ってたねwww

いが:企業へののアプローチの話も心に残ってるものがあって。AEDを設置しますって話が出た時にめっちゃ走ったんですよ笑 設置基準に5分以内というのがあって、その測定のために現場を走り回った経験は印象に残ってるし、やっぱり自分で汗かいて現場を回った経験は心に残ってますね. 走ったことを含めて工場長にプレゼンしたらすごく褒められたのもいい思い出です笑

日本循環器学会AED検討委員会 「AEDの適正配置に関するガイドライン」https://www.jhf.or.jp/check/upload_images/h30_aed_guidlines.pdf

理想は産業保健がいなくてもいい世界

みずえ:いがさんの理想の産業保健像はどんなのですか?

いが:一言でまとめると、“産業保健が関わらなくても労使関係が健全で、健康障害が生まれず事故が起きない“ことかな

よーた:理想は産業保健職がいない世界?笑

いが:そういうこと。 すごい特殊な環境とか変化が起こった時には専門家は必要だと思うけど、平常時は産業保健の関与は最小限で済めばいいよね

よーた:その世界を作るには現実的な問題として何が足りていないの?

いが:日本の安全衛生は法令遵守が多いから、頭を使わなくても一応法令は守っているんだよね。でも本当は、それぞれが頭を使ってリスクとか安全を考えるようになればいいとは思うんだけど、なかなか一筋縄ではいかないね笑

孤独な産業保健師が学び合える機会をつくりたい

よーた:COEDOHを作った経緯とかは何なの?

いが:僕は地方で最初産業保健をしてたんだけど、地方ってほんとネットワークも少ないし、近くにロールモデルも少ないし、本当に「孤独」なのよ それに危機感を持ってて、そういう人たちに支援や学び合う機会を作りたいなって思ったのよね。 そこでコロナが来たので、ネット上で「産業保健コミュニティ(通称COEDOH)」をオンラインサロンという形で作ったんですよね

みずえ:じゃあ、産業保健職のためにってことなのかな

いが:そうだね このラジオも「これを聴いてもっと勉強しようかな」と思ったり、産業保健の新たな切り口や、産業保健の面白さが伝わって、産業保健にのめり込んでくれればいいなとは思ってますね

よーた:病院の医師と産業医で何が違いかっていうと、積極的なネットワーク作りの大切さだよね 医師ももちろん必要なんだけど、他職種を超えた繋がりがね笑 そうすると自分の深みとかチャンスにも繋がってくるよね

「いがちゃんの目指す理想像」のはれはれ🌞

ネットワークを作ろう

みずえ:じゃあ最後にいがさん、一言まとめをどうぞ!

いが:まとめはオンラインでもなんでもいいからネットワークを作ろう!だね. 相談できる人がいればだいぶん違うから、オンラインでもいいし学会とかでもいいから、知り合いを作っておくと、いろんな産業保健のモヤモヤがハレハレするんじゃないかと思いますね

みずえ:素晴らしい〜

よーた:じゃあリスナーさんが学会でいがさんに話しかけて、このラジオ聞きましたっていうと何か特典があるんだね?笑

いが:そうだね、その場合は一緒にお茶行きましょう!笑

よーた:笑笑

みずえ:じゃあ今回はこの辺で締めましょうか笑 また次回お会いいたしましょう〜!


音声ソース

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ガチ産業医の理想(特に、健全な労使関係)はこちらでもっとしゃべっているので、ぜひどうぞ。

次回は


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