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【映画の感想など】「梅切らぬバカ」と「マイ・インターン」をゆるゆると。

最初は水上勉さんの「土を喰う日々」をもとにした、「土を喰らう十二ヵ月」を観ようかなとアマゾンプライムを立ち上げたのですが。

有料だと。

やめた(気弱)。

そして、私の中で「きっと似たような何かだ」と思っていたらしい「梅切らぬバカ」を視聴しました。

加賀まりこさんの声を聞きながら、ドランクドラゴンの塚地さんの円熟味を味わう映画。

障害のある我が子の将来を不安に感じて、グループホームに住まわせたものの、うまくいかなかった話。

うん、相手を怖いと思うのは、知らないからだよね。

梅のことを知れば「枝は切ろう」ってなるし。桜は切らないし。言葉がうまく通じなくても、相手の目を見て、気持ちを汲み取って、お互いの理解が進めば、怖さは減っていく。

あれ、でも最後まで梅は切らないね?

つまり、それですらケースバイケースであり、「今目の前にいる人と向き合って、一生懸命伝え合おうとすること」を象徴しているのでしょうか。

それから「マイ・インターン」。

先日、取引先の女の子たちとランチをご一緒させていただいた時。どこも人手不足な話を聞いて。

「地方都市に20代、30代の働き手が少なそう」という話題に。

そこで、「ここはひとつ、歳を重ねた大先輩に助けてもらうのはどうか?」という案が出ました。

その時、映画に詳しい人が、

「それはまさに、マイ・インターンですね!」って。

なにそれ!

というわけで、視聴。アンハサウェイ扮するジュールが、起業して1年半で急拡大させたアパレル通販会社に、70歳のロバートデニーロが「シルバーインターン」として配属されるお話です。

テンポが良くてサクサクと話が進みます。その中に喜怒哀楽を散りばめて、愛と友情と努力と挫折と成功を挟み込む。すごい。

登場するオフィスは、ブルックリンの電話帳工場跡地をリノベーションした、まさにブルックリンテイスト。2015年の映画なので、このインテリアも今は廃れているの?

こんなに物事はうまく進まないだろうし、きれいごとでは済まされないだろうけれど、フィクションの世界くらいでは、きれいごとを見ていたい。

ちなみに今年干した南高梅

ところで、写真は今年の梅干し。

今年は庭の南高梅の実りが悪くて、いつもより少なかったのです(全国的に収穫量が少なかったと何かで拝見)。さらに早く収穫しすぎたのか、塩漬けにする前にかなりダメになってしまいました。それでも一部は塩漬けにして梅干しに。

手作りの梅干しはとても美味しい。

さらに収穫後は「梅切らぬバカって言うしね」と言いながら、梅の木をチョキチョキ。常に切りすぎている(そしてどうやって切るかを調べずにてきとう)。

また来年ぜひ実ってください。

で。

「マイ・インターン」を見ていたら、どんなにキラキラした世界にいて、どんなに社会的に成功しても、「毎日帰る家が安心できないと泣きそうだし、ご飯も美味しくないし、お墓の心配までしちゃう」ことに共感して。

庭で撮れた梅がおいしい、そういう小さい幸せを重ねる豊かさを想像してしまいました。

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