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他人を変えるのではなく、自分が変わる。

 アドラー心理学は、他人を変えるための心理学ではなく、自分が変わるための心理学である。

 今更ではありますが、ベストセラーの「嫌われる勇気」を読みました。

 ビジネスマンやスポーツ選手としての成功を収めるための自己啓発とは違います。しかし、人生に幸福感を感じて生きるための考え方を学べました。

 いろんな本を読むことで、複数の視点で世界を見ることができる。その中で自分に落とし込んだ考えを持つことができれば、ブレない自分になれそうな気がします。世界中のすごい人たちの考え方を学べる読書っていいですね。

1.他人を変えるのではなく、自分が変わる。

 アドラー心理学とは、他者を変えるための心理学ではなく、自分が変わるための心理学です。

 本書は、本文中でもこのような一文があるように、他人の心理に働きかけて他者を思うように動かす、と言ったものではなく、自分の考え方を変えることで、人生を幸福に生きる、という内容のものになります。

 哲人と青年の会話の中で、アドラー心理学の考え方についての議論が繰り広げられていきます。  

2.他者はわたしの期待を満たすために生きているわけではない。

 本書内では、様々な考え方が示されていますが、そのうちの一つを取り上げて書いてみたいと思います。

 本書の中で、たびたび「課題の分離」というキーワードが出てきます。

 ある物事について、これは誰の課題であるのか、という視点から「自分の課題」と「他者の課題」を分離していく必要があります。

 「他者の課題」については、その名の通り、“他者”のことなので“わたし”にはどうすることもできません。考え方はシンプルで、「自分の課題」にしっかりと対処し、その結果、他者からどういう判断が下されようと、それは「他者の課題」なのです。

 あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むことで引き起こされます。

 他者は私の期待を満たすために生きているわけではないので、自分の思うように他者が動かなくてもイライラしてはけないのです。

3.人はいま、この瞬間から幸せになることができる。

 上記の考え方は、見方によっては少し冷たく見えるかもしれませんが、本書の最終結論へたどり着くためのベースの考え方の中の一つとして書かれているものです。

 最後には対人関係の中で、「仲間」として生きていくことに人間の幸福感があると結論づけられています。

 本書では、哲人と青年の会話を通して、哲人がアドラー心理学の教えを伝えていく形式で、最初はその考え方に納得できなかった青年も、最後にはすべて自分のものとして理解することで物語が終わります。

 もちろん、ここで全てを紹介することはできませんので、気になった方はぜひ本書を手に取って読んでみてください。

 一つだけここで書きたいことは、アドラー心理学は、自分が変わるための心理学ですので、自分の考え方を変えるだけで、「いま、この瞬間」から変われるということです。

 この本の考え方がすべてだとは思いませんが、自分の中に新たな視点が一つ加わり、自分の人生にプラスになることは間違いないと思います。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。

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