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ぐちゃぐちゃにされるSEXを夢見る子が、裏垢男子とSEXするまで④

これはただの記録。SEXが恐怖だったけど、SEXに夢を見ていた子のそんな記録。


愛に憧れて

【SEX=愛】だと思っていたから、【SEXが出来ない=愛を受け取れない、愛は手に入らない】って方程式が自分の中にできていた。トラウマ経験を盾にして、だから受け取れなくても仕方ない、って言うしか、自分の心を守る術がなかった。それでも愛に憧れていた。

愛に憧れていたのは、自己否定が強かったから。

ちらっとnoteの記事でも書いてみてるんだけど、中学時代のいじめを起因とする出来事で、他人を嫌いになりたくなかったから、自分の心をナイフで刺し始めた。自分は死ぬべき人間だから、死ねと声を掛けられるのは当然だ、と。そう思う方が、当時はラクだったから。小学校時代に仲良くしていた人から、毎日死ねと言われることに、耐えられなかったから。

自己否定をしたら、自分が愛せなくなった。他人に気に入られる返事をすることしか出来なくなった。他人の目を見て話すことが出来なくなった。自分に自信がなくなった。恋愛が分からなくなった。自分の意思が分からなくなった。それでも、自分を肯定してしまったら、中学時代の出来事を直視しなきゃいけなくなる。他人を嫌いになってしまうことへの恐怖。だから、私は私の心をナイフで刺し続けるしかなかった。

自分で自分を愛せないから、他人から愛を受け取れたらと思った。でも、SEXが出来なくて、自分には愛が受け取れないんだと思った。だから本質的には、私の場合は「SEXがしたい」ではなくて、【自分を愛したい】が1番大きかったんだ。

だから、今回のはSEX経験というよりは【自己受容】が出来た、だから副産物でSEXも出来た、かなぁって。本当に今回の人は、活用させて貰ったって感じなんだよねえ。ありがたや。

誰でも良かった?

SEXが出来れば誰でも良かったのか、という問いかけについては、ちょっと悩む所でもある。たぶん、8割くらいは間違っている。

ここ半年くらい、マッチングアプリやSMマッチングアプリを活用して、何人かの男性と会っていた。マッチング約180件に対して、実際に会ったのは8人。これが多いか少ないかは、人によるとして。自分にとっては「信頼関係が築けるか」という観点で、メッセージや事前通話をして、自分が納得できなければ会わないようにしていたので、多い方だと感じている。(最初の方は下に書くけど、失敗もした)

性自認がどうであれ、身体的に女である以上、力では男性に勝てないことを理解しているので。最後に自分を守れるのは自分しかいないので。それはいくつかのトラウマを経て学んだことだ。

ただし「過去のトラウマによってSEXは出来ない」と必ずプロフィールに書いていた。SMの世界は変わったところで、挿入を必須としない人が一定数いる。その理由として、既婚者であったり、パートナーがいたり…幾つかの理由があるらしい。この、挿入必須ではない、という点がSMという世界を選んだ理由の一つでもある。挿入を行わなくても、プレイが出来る事はあるじと経験済みだったので。

それでも、初回については食事のみという約束であったとしても、ホテルに誘われることが何度かあった。たまたま女の子の日が重なっている事もあり、挿入が出来ない事を事前に念押しする。それでも「俺は生理でも気にしない」「入れちゃダメ?」と言われることがベッド上ではよくある話らしい。トラウマ経験に対して、「俺なら上書き出来る」という素晴らしいご自信があったのか、ヤリタイカラヤルというだけなのかはよく分からないが。被害者になるつもりはない。会おうと決めたのは自分なので。こういった失敗を経て、ちょっとずつ自分が何を求めているかに向き合い始めた。

「裏垢男子」

一時期、処女卒業サポートについても話題にあがっていた。それの是非はともかくとして、「裏垢男子」とは、裏の顔でアカウントを作りSEXや夜遊びを楽しんでいる男子を指すらしい。その多くが動画を撮影して、密会のハメ撮りを自分のサイトで公開、月額料を取って運営している。顔出しが必須でない為、会う直前まで顔が互いにわからない場合もある。運営が軌道に乗っている所は、かつてあった(今も水面下ではあるか…)情報商材のような売り方をして、「こうすれば簡単にヤれる」と教えているところもある。

このあたりの知識は、SEXに対して興味が無くせずに、でも「安心して身体を任せられるか」という点に於いて、動画として様子が見られるのであれば人柄のイメージがつくのでは?という安置な考えで、色々な人を見て回って知ったことだ。

とはいえ、もちろん「裏垢男子」と会うリスクはめちゃめちゃある。本名も知らない、ネットだけの繋がりで、何かあった時に責任が取れない(ブロックしたら終わり)、何人もと密会してる人なら性病リスクもある、動画を撮る人ならどんな媒体に上げられても文句を言えない。そして、動画で見るのは一部の切り抜きだから、動画とは違う人柄な場合もある。

個人的に感じたのは、「なんだ、マッチングアプリと変わらないじゃん」という認識だった。マッチングアプリでも、盗撮被害はある。過激なものだと、クスリを使われて殺害に至ることもある。もちろん、ここまでの認識を誰もが持っているとは思わないし、比率がきっと違う。民度の高いマッチングアプリであれば、こうはなりにくいだろう。あくまで個人的な感想。

そうした点から、マッチングアプリか裏垢男子の中で、「信頼できそうか」「自分が求めている、よくわかってないモノにヒントをくれるか」「会話が出来そうか」「人柄が推測出来そうか」こういった点で、様々な人と会話をした結果、たまたま②に書いた人と当たった、ということだ。それ以上でも、それ以下でもなかったりする。

SEXを通じた副産物

(ちなみに、この話は全て本人に記事として発言を書くのを了承してもらっている。本人恥ずかしがってたけど。)
生々しい感想を言葉にして、色々と発見があった。

素直になって良いんだ。
新しい扉に飛び込んで良いんだ。
そうした可能性を信じる気持ち。

SEXを通じて「ほんとはどうしたい?」と
聞いた時の答えを聞いてあげられるようになった。
自分の心に正直になっても良いという許可。

幅が広がった。
「こうでなければ」じゃなくて、
これからの余白を感じられるようになった。
可能性を信じられるようになった。

「拘束具がなければ」から、
「拘束具があったらあったで楽しい」

〜しなければ、から自由な感覚へ。
〇〇もアリだなと自然に思えるようになった。

口先だけなら今までだって言ってきた。
自己暗示でもなんとかならなかった。
それが、自分と向き合う事によって実感を持てた。
私が私として生きていく為の、最初の一歩として。こうして記録に残す。ここから、私として生きるために。




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