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食べられないニンジンのおはなし

自分の社会人としてのゴールは何なんだろう?と考えたことがあった。
「金と権力」だと結論を出した。
「金」は収入、「権力」はステータスやポジション。
人より良い暮らしがしたい。そう思っていた。

当時ベンチャー企業に中途入社し部下なしだった私には、そのゴールに向かうステップがイメージできなかった。金と言う面においては、「どうせ中途で少々他の人より高めにもらっている自分は、他者が横並びになるまで昇給してもらえないんだろう。」と思っていた。ポジションと言うところでは、組織を持ったりポジションアップのタイミングなど、どんな風に決まっていくかもイメージできなかった。「将来取締役にしてやる」なんて話があっても、どういう段階でどういう状態にあれば昇格するのか定義もないし、そんな時は永遠にやってこないような気がしていたのだ。

つまりいつまでも食べられないニンジンを目の前にぶら下げられて、体よく走らされている感。だから、今の会社で自分のゴールへ向かえるのか?転職したほうがいいんじゃないかなんて気持ちにもなっていた。

これは若い頃の私の文章を引っ張り出して書いたのだが、今見るとまったくもって恥ずかしい。ただこういう気持ちの若者が居たのだと言うことも事実である。まだ仕組みができあがっていないベンチャー企業の現実を考えると、組織として意識しなければならないことは以下のようなことだろう。

1.ポジションごとに必要な能力や職務を明確にする。
2.個々人の仕事上で大事にしたいこと(ゴール)のヒアリング
3.2の将来プランを、1を加味して一緒に考え、支援する。

自分に学び、気をつけようと思う。おそらく、若い頃に掲げていた「金」と「ステータス」は今、当時の私がイメージしていたレベルでは満たされていると思う。そうなったらそうなったで色々と悩みはあるのだが、それは別の機会にお伝えするとしよう。

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