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黄身の色は

卵は私もよく買うのだが、混ぜ屋になってから、
しっかりと見て買うようになった。

例えば、卵の殻の色や殻の固さ
他にも卵を割った後、濃厚卵白の高さ(ハウユニット)など、
気になるようになった。

それまでは、何も気にせず、卵かけご飯を食べていたわけだが(笑)

卵で見るところといえば、卵の黄身の色も重要だ。

2021年11月に、DIAMOND onlienにおいて、
こんな記事が出ていた。

この中でも様々言っているのだが、
混ぜ屋視点で卵の黄身の色について、
話してみようと思う。


そもそも、卵の黄身の色は、トウモロコシの色によって、ついている。
つまり、食べるものによって変化する!!

だからこそ、〈白い卵〉すら、存在するのだ


混ぜ屋としては、飼料安全法に基づいて、
色素強化剤(カロテノイド)というものが定められている。


それが、
・アスタキサンチン
・カンタキサンチン
などである。


卵の黄身の色については、
分類わけされており、2019年に濃い色を3色加えて、
18色となった。

黄色であれば、マリーゴールド
赤色であれば、パプリカや唐辛子など、
様々なものを使って、赤くしている。
(飼料として販売されている製品もあるのだが、
 自社及び他社の混ぜ物は
 紹介しないことをご容赦いただきたい)


そして、それらは厳格に確認をされて、
牛・豚・鶏・魚など、
どんな種類の動物にどれだけ入れていいのか決められている。
色素強化剤としては、

色素強化剤

という値で決められている。
https://www.maff.go.jp/j/council/sizai/siryou/48/attach/pdf/index-12.pdf
検討時の資料は、URLをご確認ください。
(公官庁の書類らしく、要点は抑えてあるものの、
 なぜか読みづらい)


そして、ここで書かれていないことが発生する。

アスタキサンチンは、鶏には与えてはいけないのだが、
それは『化学合成したもの』を与えてはいけない。
ということなのだ。

つまり、天然由来の抽出物やエキスなどは使えるのだ。


例を挙げて考えてみよう。

例えば、カンタキサンチンを上限いっぱいに与えたとしよう。

しかし、もっともっと黄身を赤くしたいとなると、

パプリカを入れるしかない。

それでも、もっともっともっと黄身を赤くしたい。

となると、アスタキサンチンを入れたい。
(となるのだろう)


化学合成したアスタキサンチンを与えることができない!!

そこで、どうやってアスタキサンチンを与えるかというと、
アスタキサンチンを作り出す藻(ヘマトコッカス藻)や
酵母(ファフィア酵母)などを使って与えるのだ。


アスタキサンチン入りの藻や酵母を与えることが
できるのだが、何しろ原料が高いのである。

まあ、リッチなエサを食べているわけだ。


赤い卵には、アスタキサンチンやカンタキサンチン、
パプリカなどを食べているということになるのだ。


味が変わるのか、というと、
正直私にはわからない。
(もっと、味やにおいなどが変わるものがあるので、
 それはどこかの機会で)


黄身が赤かったからといって、
体に悪いわけではない。

卵の黄身の色については、
好みの問題なのである。

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