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葛藤の価値

クリスチャンになる特典は何でしょうか。

神様に頼れること(祈り)。
神様に愛されている実感からくる安心感(救い)。
恵みを知って幸福感に満たされること(感謝)。

それもそうですが、一番の恵みは葛藤ではないか、という考察です。

忍耐や試練と言うと、その原因は主に外部にありますが、葛藤は、もっと深い意味での精神的、霊的な闘いを意味します。

「私が来たのは、地上に平和をもたらすためだ、と思ってはならない。
平和ではなく、剣をもたらすために来たのだ。
わたしは敵対させるために来たからである。
人をその父に、娘を母に、嫁を姑に
こうして、自分の家族の者が敵となる。
わたしよりも父や母を愛する者は、わたしにふさわしくない。
わたしよりも息子や娘を愛する者も、わたしにふさわしくない。
また、自分の十字架を担って私に従わないものは、わたしにふさわしくない。
自分の命を得ようとする者は、それを失い、わたしのために命を失う者は、かえってそれを得るのである。」

マタイによる福音書 10章 34節から~

「あなたの息子、あなたの愛する独り子イサクを連れて、モリヤの地に行きなさい。
私が命じる山の一つに登り、彼を焼き尽くす献げ物として捧げなさい。」

創世記 22章 2節~

僕が罪を犯したとき、具体的に言えば、性的な思いや憎悪に囚われた時、噓をついた時、人を愛せなかった時、自堕落に陥った時など、自分の中で強く葛藤が渦巻いているのを感じます。

しかし、結果的には、欲望という罪に、負け続けている人生です。
それがさらに、葛藤を加速させるわけですが、よく考えてみると、これこそがクリスチャンとしての特権ではないかと感じるようになりました。

というのも、霊的な成長過程において、葛藤は避けて通れないからです。
つまり、葛藤とは成長している証とも言えます。

どうやら、葛藤の大きさは信仰の強さに比例しているようです。
イエスキリストを知る前は、そういう葛藤はなかったように思います。
その時は、虚像の幸福を追い求めて、訳も分からないまま、底なし沼をじたばたしているだけでした。

それもそのはず。絶対的な神を知らないということは、自分が神様であり、自分が基準ですから、何でもありの世界。
はたして、それが本当の自由だと言えるでしょうか。

「あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする。」
「はっきり言っておく。罪を犯すものはだれでも罪の奴隷である。
奴隷はいつまでも家にいるわけにはいかないが、子はいつまでもいる。
だから、もし子があなたたちを自由にすれば、あなたたちは本当に自由になる。」

ヨハネによる福音書 8章 32節~ 

「兄弟たち、あなた方は、自由を得るために召し出されたのです。
ただ、この自由を、肉に罪を犯させる機会とせずに、愛によって互いに仕えなさい。
律法全体は、「隣人を自分のように愛しなさい」という一句によって、全うされるからです。」

ガラテヤの信徒への手紙 5章 13節~

ここで言われている真理の自由を、僕はまだ経験したことがないです。
なぜなら、僕の中に罪を認めざるを得ないからです。
未だ、罪の奴隷であると言えるでしょう。

この世の物事には多くの場合、段階があり、一つ飛ばしできたと思っても、そのプロセスが形を変えて人生に立ちはだかるということが、しばしばあります。
最終的に入るべき門は一つであって、そこに至るまでの道のり、それが人生なのかもしれません。

狭い門から入りなさい。滅びに通じる門は広く、その道も広々として、そこから入る者が多い。
しかし、命に通じる門はなんとせまく、その道も細いことか。
それを見出すものは少ない。

マタイによる福音書 7章 13節~

私は門である。私を通って入る者は救われる。

ヨハネによる福音書 10章 9節~

「天路歴程」という本を読んだことはありますか。

約400年前に、イギリスの牧師が書いた物語ですが、今も多くのクリスチャンに読まれている名作です。

僕は、この本によって、信仰に立ち返ることができたといってもいいほど、読んだ時の衝撃は、今も忘れられません。
「バニヤンによる福音書」と言っていいほど、霊験によって書かれていると感じます。

特に、彼は「許されない罪」に対する好奇心に悩まされていて、それを既に実行したという空想に囚われることがあった。たびたび彼は「キリストを売れ」と強要する声が聞こえ、恐ろしげな幻覚に苦しめられた。精神的な耐え難い葛藤の後、彼はその状態から抜け出し、熱狂的でゆるぎない信仰者となった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%8B%E3%83%A4%E3%83%B3

この本の中では、まさに葛藤そのものが描かれています。

葛藤に立ち向かいましょう。それは、あなたを強くします。
負けてもいい。神の愛は逃げません。

お互いに励ましあいながら、一歩ずつ成長しましょう。
天の都を目指して。

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