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2014年『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』感想

2014年『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』(監督/キム・ソンス)観賞。西島さんは石神武人とオ・ジヌの役。本来、科学者であるオ・ジヌが何者かに記憶を操作され、石神として暮らしていたがその記憶には隠された秘密がある、と言う役柄。
ある日、妻の誕生日に部屋に戻ると既に死んでいる妻を発見。更に警察官と名乗る男たちに拉致されそうになる。これまで何の疑問もなく、石神武人として暮らしていた記憶と何者かの記憶が交差しながら自分自身を探る。しかし時間が経つにつれ、記憶が混濁し、過去も現在すらも判らなくなっていく。所々、新聞記者である女性(キム・ヒョジンさん)に救われながら逃亡を図り真実に辿り着くも、彼の操られた記憶が消されるのは時間の問題だった。

有り得ない話だな、と思いつつもそれを説得してしまうのが作品の持つ力。西島さんの役は最初から最後まで痛々しかった。ポスターも傷ついた彼の姿だし。……と、言いつつ、個人的にはあまり印象に残らなかった。登場人物、特に妻と真木よう子さんの役にもう少しきちんと感情を込めた意味を持たせてくれたら感情移入できたかも知れない。登場が唐突に感じた。
スタントなしのアクションは迫力満点だった。ラスト、本来の石神であるオ・ジヌとして生還するが、韓国語を流暢に話し、穏やかなその姿に石神の面影はない。そこに奇妙な淋しさを感じた。

ひたすら逃走しながら「自分が誰か」を追う石神(西島さん)

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