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伊豆の踊子
4月に読んだ本の感想が、昨日サラっと書いた「読書ノート」に残っていたので、ここに書いてみようかと思います。
読んだのは川端康成の「伊豆の踊子」(他三編)。
短編小説とは聞いていたものの、マジでそんなに?ってくらい短編で、馬鹿な私は次の話もしばらく物語の延長だと思って読んでました。
途中で「なんかおかしくね?主人公どこ行った?風呂掃除の話しかしてないけど」みたいな気持ちになり、よく読んだら違う話だったという。
「あんたホントに文学部出たの?」と親にはよく言われますが、これほどまでに読解力というか理解力というか、とにかくその辺が欠落していたのには驚きでしたね。ええ。
ここからは感想などなので、ネタバレです。
別に古い本なのでネタがバレて困る人も少ないでしょうが、念のため、これから読みたいという方は回れ右してください。
あらすじ・内容(背表紙の解説を写したのか自分で書いたのかは忘れた)
伊豆へ一人旅に出た主人公の男性が、旅芸人たちと出会う。その中の踊子に強い興味をひかれた主人公は、彼女らと共に旅をする。旅の途中で所持金が尽きた主人公は、先に離脱することとなるが、彼女らの住む伊豆大島で再会を約束。踊り子は別れの日無言で見送り、主人公は帰りの船で涙を流し続けたのだった。
あ。コレ絶対自分で書いたわ。
絶対自分で書いたやつだわ。
こんなチートな解説あるかって話ですわ。
続いて心に残ったフレーズ。
P19 雨に洗われた秋の夜が冴え冴えと明るんだ。
P30 この美しく光る黒眼がちの大きい眼は踊り子の一番美しい持ちものだった。
P45 ただ清々しい満足の中に静かに眠っているようだった。
これだけ読んでもなんのことだかサッパリですが、美しいなと思ったフレーズをメモしたのでしょう。
眼が持ちもの、とか満足の中に眠る、とかそういうね、比喩?メタファー?大学で習いましたよ。忘れましたけどね。
こういうときに本棚に眠る学生時代の言語学の本を読み漁りたくなるんですが、残念ながら私は学者ではなくそれは趣味の部類に入ってしまうので、そうこうしているうちに忘れ、仕事や家事やその他諸々を優先してしまうんですね。
最後に感想。
短編なのは知っていたけど思った以上に短編だった。引き込まれるような表現と描写で、作品の世界観が良く伝わってきた。主人公の気持ちに移入しやすい一人称で、しかも美しい情景についてもよく描かれていた。旅芸人への差別、女性への差別的な表現もあり、当時の世の中についても少しわかった気がした。
思った以上に短編…
思った以上に、ホントに短編だったんだなぁ。感想に書いちゃってるし。
当時の世の中については、これを読んだ当時の自分はわかったような気がしたのでしょうね…。
しかし今はよくわかりません。
読んだ本の内容は割と忘れるタイプです。
しかし、こうして思い出して?過去に読んだ本について書けるというのは良いなと思います。
記録することの素晴らしさをひしひしと感じます。
とはいえ書いたものを見ても思い出せないことも多々あったりしますよね。
昨日は10年近く前の日記に書かれた「〇〇ちゃん」という男性の名前を見て、元カレだと認識するのに非常に時間がかかりました。
故意に記憶から抹消されているのか、忘れっぽいのか。
なんにせよ、こうした読んだ本のメモの吐き出しは、またやりたいなと思いました。
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