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辻村深月を読もう ―自己紹介①―

それでは早速、自己紹介も兼ねて好きなものの紹介を。


辻村深月。この人の本は、いい。

今年度の映画ドラえもん「のび太の月面探査記」の脚本も担当する。去年には、「かがみの孤城」で第15回本屋大賞を受賞している。

…実はまだ、私はこの2作品に触れられていないのだけど。早く読まなくては(映画ドラえもんには、辻村さん自身が執筆したノベライズ版がある)。


話を元に戻す。私が最初に辻村さんの本に触れたのは、ちょうど思春期真っ盛り。ある意味、感性の最も冴えわたっていた時期ではなかろうか。読んだのは、ヘッダーにもある「ぼくのメジャースプーン」だった。

いやぁもう泣いた。冬の京王線の電車の中でボロボロ泣いた。普通にやばい奴だったかも知れなかったけど、まぁそんなことは置いておこう。えらく泣いた。


この投稿でネタバレをすることはしない。余りにも本末転倒過ぎるので。推したい本の結末まで語ってしまったら、推す意味がほとんど無いと思うし。


強いて言うならば、一部にグロ描写があるので苦手な方は気を付けて欲しい。胸糞要素も少しある(肉体面ではないけれど)。逆に、それが問題ない人ならまず一回手に取ってみて欲しい。


そこから、私は辻村深月作品を読みふけった。

デビュー作こと「冷たい校舎の時は止まる」から「凍りのくじら」、「名前探しの放課後」に「スロウハイツの神様」。勿論まだまだ作品はある。衝撃と感動は止まらなかった。


そして、「オーダーメイド殺人クラブ」を読んでいた時に貧血で倒れた。

いつもは乗らない路線の電車内、ドア横に付いてる壁のスペース。あそこでページを読み進めていた私は、思いっきり倒れた。意識が飛んだ。あの時は迷惑をおかけして申し訳ありませんでした…。そして困惑しながら助けてくれた見知らぬおじさん本当にありがとう。


今考えると、あの原因は疲れより、世界観に入り込み過ぎたことにあると思う。

辻村作品は、透明感がある、という評価をしばしばされる。それは実際正しく、登場人物の心情がストレートに伝わってくる。光ファイバーの如く、我々の心に感情を流し込んでくる。それが非常に美しく、時には切ないのだけれど、勿論その感情が悪感情であることもある。その刺激といったらもう強烈だ。肉を叩くミート・ハンマーで、こちらの心をボコボコ叩き潰す。

その結果、登場人物ばりに消耗することも少なくない。一気に読むと疲れがどっと来るかも知れないので注意だ。まぁ、その感情の奔流が心地よい、といった側面もあるのだが…(懲りてないな私)。


という訳で。

まずは手に取って、読んでみて欲しい。作者の事を思うと新刊購入が有難いんだろうけど、中古だったり図書館だったりで作者に触れてみる、という形でも全く問題ないと思う。機会ってのは大事なのである。気に入ったら是非とも買ってください。


…私も課題終わらせたら、2冊買って読み切りたいし…。


↑という訳でリンクを貼っておきます。

是非とも読んでみて欲しい!


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