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言語学入門書を深掘りするシリーズまとめ

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一般言語学の入門程度の知識を自己満にまとめた記事をまとめたマガジン。 #6統語論 , #7意味論はいつか公開されるかも (挫折中)。
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記事一覧

言語学入門書を深掘りするシリーズ#8

今日は語用論!やっと自分の好きな分野というか、一般言語学の中だったら圧倒的に関心を寄せてる分野。 中島&外池(Eds)言語学への招待;12章「ことばの運用」より。 前回(will be posted soon)の意味論が語や文の意味を記述するぞー!なのに対してこっちは話し手の意図とか伝えようとしてることの意味を記述したい、という学問の方。日本語では「すみません」って表現が文脈によっては感謝の意になるけど、単体で見たら謝罪の意味なんだよね。こういう、そのものの意味というより

言語学入門書を深堀りするシリーズ#5

今日は語の構造をやります。PMSで異様な眠気に襲われています。頑張れっていってください。アリガトウ。 このシリーズの参考のメインは中島&外池(Eds)「言語学への招待」(1994)です。 今回は第八章「語の構造(河東)」です。 今更ながらにほえーってなった部分を。これも絶対知ってなきゃおかしい部分なんですが、何故私はこんなに概念系を放置していたのかなこれまで?? 単語を構成する基本単位を形態素という。単語はいくつかのそれで成り立っていたりするが、その中で意味の中心的な部

言語学入門書を深掘りするシリーズ#4

てか、前回深掘りしてなくね、ただ読んだ内容まとめただけじゃね、ということに今気がつきました。 続き。中島&外池(Eds)「言語学への招待」(1994)。 今回は第七章。絶対わかってなきゃマズイ「音の構造」。 多分ここも私は得意ではない。っていうか一般言語学が全体的に苦手という言語学を専攻する上で一番致命的な問題を抱えてる。 音韻論(phonology)というのは、一般言語学に含まれる、言語の音に関する分野。音声学(phonetics)が音声の物理的側面に焦点を当てる(しか

弁別素性性が全く理解できないヨー

一般言語学、音声学音韻論の話。編集: 7/4-6, 2021. 第一に、弁別素性の概要を引用するとこう。⬇︎ それ自身が表す分節音の自然類に対応して、弁別的素性は 主要音類素性 (major class feature)、 喉頭素性 (laryngeal feature)、 調音性素性 (manner feature)、調音位置素性 (place feature) に分類される。 それぞれの種類の素性は、さらに、対応する分節音が持つ音声学的性質に応じて特徴付けられる。弁

言語学入門書を深掘りするシリーズ#3

まだまだ〜。続き。 例によって中島&外池(Eds)「言語学への招待」(1994)参照。今回は第4章「世界の言語」から。 まずは言語の形態的分類について。morphology苦手だよ〜涙。 1818年のシュレーゲルの方法が有名みたい。形態的特徴から孤立語、膠着語、屈折語の三つの型に言語を分ける。 孤立語:単語が全く語形変化せず、主語や目的語などといった文法関係がもっぱら語順によって示される言語。中国語とか。 膠着語:単語の変化が一般的になく、文法関係は単語ないしその語幹

言語学入門書を深堀りするシリーズ#2

他にやりたいシリーズできたから駆け足。一ヶ月で入門程度は網羅できるかな?というか、したいから、挑戦してみる。 続き。人間だからこその「ことば」について。 参考は再び中島&外池(Eds)の「言語学への招待」(1994)。 人間のことばの特性といえばその「内容的」特性、「構造的」特性。 動物の発するのを発話として考えたとき、それに含まれるのはせいぜい現在の状態と発話者の感情や欲求くらい。それに対して自制を変えたり、否定文にしたり、発話者に無関係な話にしたり、はたまた嘘をついた

言語学入門書を深堀りするシリーズ#1

大学院で社会言語学をやりたいと思っていたけどそもそも言語学の知識がなってないんでないかってことでザ・言語学の部分を自分に徹底的に叩き込む。ほぼ自分用なので書き言葉は変でもオッケー。 参考の書籍は中島&外池(Eds.)「言語学への招待」(1994)。正直なところ本が古いかもしれないのが今のところ最大のconcern。 さっそく第一章「ことばの起源」。 最古の言語がなんなのかを探ろうとして今だったら倫理的にやばそうなのをやったのがむかーしの方々。古代エジプト王とか、スコットラ