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看板制作

こんにちは!
今日は自分のプロジェクトと同時並行で進めている看板制作についてお話します。

亘理駅前に1.8×5mの巨大貸看板がありまして、WATARI TRIPLE C PROJECTの宣伝に使いたいので制作をお願いしたいと、事務局から話がありました。

看板制作は専門外ですが、新しい編み方の勉強にもなるかと思い、引き受けることに。

亘理駅は街中にあり、プロジェクトの拠点がある海辺とは様相が異なります。同じ町内ですが海辺と内陸では雰囲気が異なるのです。
そんな内陸部にも海を感じてもらいたくて、漁網をベースにしてそこに刺繍のような方法で模様を作っていく手法を考えました。亘理に来た当初、荒浜の漁師さんにお話を伺ったり漁網の修復作業を見せてもらったことや、やはりこの街のファーストインプレッションは海だったことも大きいです。

荒浜漁港
荒浜の漁師さんによる漁網の修復作業

漁網に糸を刺繍する手法はフィレレースとして実際に存在する技法です。フィレとはフランス語でまさに網を表すそうです。レースカーテンのように軽やかで、風に吹かれてヒラヒラと、街中に溶け込んでいくような看板になればいいな、と妄想が膨らみます。

図柄のデザインにはTRIPLE C PRIJECTのロゴマークを入れることが必須とのことで、下記に決定。

山の稜線と海の波を、プロジェクト名にある”トリプル”と掛け合わせ三角形に図案化して、亘理の大自然を表現しています。漁網とそこにかがる糸は青、ベースは蛍光オレンジに塗装し、プロジェクトカラーにします。

制作はシーサイドベースで進めています。
看板と同じサイズの木枠を作ってもらい、そこに漁網をかけて制作開始です。漁網は荒浜の漁師さんに提供してもらいました。ありがとうございます!

太さ、網目の大きさ、色味の異なる漁網のサンプル

一目一目、図案と漁網の網目をにらめっこしながら、刺繍していく箇所に印をつけて糸でかがっていきます。糸は私が過去の作品で使用した、特別な状態の糸です。とても太いので、網目のサイズにもぴったり。

下記、途中からの様子ですが進捗の様子です。

5月から、地元のお母さんがお手伝いしてくれることになり嬉しかったです!震災当時のこと、亘理での暮らしのこと、プロジェクトのこと、さまざまなお喋りをしながら手を進めました。お昼は近くの荒浜にぎわい回廊商店街で食事をして、亘理の美味しいものを教えてもらったことも良い思い出です。時には家に持ち帰って内職までしてくださり、本当にありがたかったです。

そして2022年11月に編み作業は完成!

実は、子守をしながら、スキーや海水浴など四季折々の宮城での生活を満喫しながら、そしてワークショップや本作品の制作との同時並行で、すでに看板契約期間が切れてしまい、この看板はTRIPLE C PROJECTが手がけるパークにできる、ギャラリー壁面に取り付けることになっています。今後ベースの木板を蛍光オレンジに塗装し、外構作業に移る予定です。

ではまた!


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