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パワースポットと脳の機能①

日常生活の中では、先々のことを考えながら生活をしています。

様々な予測をして、それに期待をします。

結果が良ければ安心や喜びが待っていますが、
結果が悪かった場合、落ち込んだり、悲しい気持ちになります。

この性質には、脳の「報酬系」というメカニズムが関係していると言われています。

今回は、この報酬系のメカニズムを紹介をしつつ、パワースポットとの向き合い方を考えてみます。

報酬系とは何か?

そもそも、報酬系とは何なのでしょうか?

簡単に言うと、人に「心地よさ」を感じさせる脳の装置です。

詳しく書くと、脳の深部にある腹側被蓋野(VTA)と側坐核(Nucleus Accumbens)を結ぶ経路で、ドーパミンという脳内物質で信号が伝えられる経路のことです。

報酬系が、私たちの行動に与える影響は非常に大きいものです。それは、我々は「心地よさ」を求めて日々を過ごしているからです。

好きな服
好きな食事
好きな通勤ルート
好きな仕事・作業
好きな音楽
好きな映画
好きなスポーツ
好きな人

人それぞれ趣味志向は違うのですが、これは人によって報酬系が発動する条件が異なることを示しています。

自分は何に心地よさを感じるのかを知ることは、自分の報酬系が発動する条件を知る機会にもなります。

しかし「なぜ報酬系がその行動に対して『心地よい』と判断したか」
普段生活しているとそこまで意識されることはありません。

なぜカレーが好きですか?
なぜヘヴィメタが好きですか?
なぜラベンダーの香りが好きですか?

上に書いたものは一例ですが、自分の好きなものに対してその理由を聞かれた時に、どう答えるでしょうか。

おそらく最初は戸惑うでしょう。

少し考えて、好きな理由をいくつか挙げることはできると思います。

ただ、人にはそれぞれの趣味嗜好があり、それを嫌いな人もいるわけです。

カレーを好きな人がいくら好きな理由を並べても、カレーを嫌いな相手を説得するのは難しいものです。

報酬系が何を「心地よい」と判断するかは、実は自分自身でもわからないのが普通なのです。

あなたはなぜパワースポットに行きますか?

あなたの脳はなぜ、パワースポットに行くことを「心地よい」と判断したのでしょうか?

続く

写真:毘沙門堂 京都

参考文献)
岡野健一郎(2013)脳から見える心 臨床心理に生かす脳科学, 岩崎学術出版社.

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