「承認欲求」が満たされなければ…
A.マズロー氏が提唱した理論に
「欲求段階説」があります。
簡単に説明すると、人間は
1 生理的欲求
2 安全
3 所属
4 承認
5 自己実現
という低次から高次の欲求に変化していく、というもの。
高齢者支援に当てはめて考えると、
1 食べるものにも困っていたため、温かい食事を届けた。
2 不衛生な部屋だったので、きれいなベッドもある部屋を提供した。
3 好きな手芸を一緒にする仲間を見つけるため、手芸サークルに加入した。
手芸サークルに加入して2ヶ月。
会の世話人や他のメンバーに対して、文句を言うようになってきた。
支援者は、「食べるものにも困っていた状態だった頃に比べれば、今の何が不満なんだろう?」と疑問に思う。
さらに、「きっとワガママが出てきたのね」と原因を探ろうともしない…。
こんなケースは時々見られます。
支援者は、欲求段階の3(所属)が満たされたから十分と思っている。
ただ、この高齢者はサークルの中で自分のできることを見つけ、役割を担おうとしていた。そして、その行動を「認めて」もらおうとしていた。
つまり、4(承認)の段階だった。
このズレが、支援者と高齢者の関係に亀裂を生みます。
4(承認)が満たされなければ、
「自分は○○で、△△をして生きていきたい!」という5(自己実現)には到達しないと言われています。
前置きが長くなりましたが…
昨日の昼間に流れてきたニュース。
「菅総理、次期総裁選挙には立候補しない意向」
ここからは完全に僕の推測ですが…。
決して熱望したわけではない総理の座。
「あなたしかいない!」と言われ、担ぎあげられるも…
当初の課題は、前総理の負の遺産(モリカケ問題、桜を見る会など)の終結。
そして、先の見えない新型コロナ対策。
ここでも、前総理によってGO TOや給付金などの経済対策はすでに行われており、新たな財源はほぼなし。
とはいえ、経済界からは熾烈な要望を受けるも、医師会などの要望と板挟み。
感動に包まれるはずだったオリンピックも無観客で評価はイマイチ…。
支持率は上がらず、横浜市長選挙でも惨敗。
「このままでは総選挙は惨敗だ」という雰囲気・世論が出来上がり…。
「では、幹事長を含め、党役員を刷新しよう」とするも、誰も引き受けてくれず。
総理になられてからの約1年間で「承認」がどれほどあったのでしょうか?
「在任中に、○○を成し遂げたい」
という思いもあったのかもしれません…
僕自身は決して自民党の支持者ではなく、特別に菅総理を支持していたわけではありませんが…
新型コロナウイルスが蔓延する状況での総理大臣としての任務。
「お疲れさまでした」という気持ちです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。