第1章 キャラクターの世界

作品の物語を紹介します

ここでは個展に並べる「POWER SEEDパワーシードのキャラクター」がメインになった作品をご紹介します。

カーニバル！

左利きのわたしの手から生まれたこの子たち。幼稚園のお絵かき帳からはじまり、小学校の時の落書き帳、中学、高校の頃の教科書のラクガキだったり、日記の中、そしてバイト先のメモ帳だったり…。

いろんなところで物語も一緒に生まれた。そばにいた誰かの話を聞いて出来上がった子もいます。近い未来、みんなの物語書いていくからね。

作品のタイトルを「カーニバル」としたのは、新しいキャラクターが生まれるときに既存のキャラクターたちが、わたしの頭の中で「おめでとう！ようこそ！」と大よろこびしているので、楽しそうなタイトルにしました。

おさんぽしよう

お散歩するとその先でたくさんのイキモノに出会う。雑草だったり、小さな昆虫だったり、動物だったり。身近なイキモノたちはそこでたくましく生きていて、「自由気ままにのびのびしている感じから生きるパワー」をもらう。

1人でぼーっとお散歩するのもいいし、好きな子と、友だちと家族と一緒に話しながらお散歩するのもいい。お散歩できる至福の時間に感謝しながら今日も楽しく過ごそうね。

見上げてごらん

「POWER SEEDパワーシードのキャラクターの後ろ姿が見たい」とお客様からのリクエストで生まれた作品。（キャラクターも指定されてました、この子たちのお尻が見たいからとw）

自分では思い浮かばない設定だったので、リクエストにお応えするのは、見る角度や考えが変わり、とても面白い！と思いました。後ろ姿でそれぞれのキャラクターの性格を表現するのに苦労したけれど、それが勉強になりました。

誰かの声を聞いてそれを形にする。今後やっていきたいなと思ったことの一つです。リクエストありがとうございました！！

作品の物語としては、みんなで夜空を見ています。星空だけでなくもっと上の方に目線をあげると…

ツタに隠れた図書館

アイデアは散歩中に見つけた「木の幹の中が空洞」です。のぞきこむとそこに小さな昆虫たちが座っているように見えて、「昆虫たちの図書館」と思いました。
そのアイデアをもとに知る人ぞ知る「秘密で隠れ家のような図書館」にしたくて描いたものです。

本棚が部屋になっていたり、扉が隠れていたり、螺旋階段があったり、
ワクワクするものを詰め込んだ作品です。

本が集まる場所、本屋さんや図書室が大好きなので、毎年1作は描く「図書館シリーズ」の第6段目になります。
作品に描かれている本のタイトルは、長年POWER SEEDパワーシードを応援してくださっている方ならちょっとしたカラクリになっています✨

咲いた花、ふたつ

「POWER SEEDパワーシードのたね」からふたつの花が咲いたことを描いています。左の花は子どもの頃〜独身時代の時間で、右の花は結婚してからの時間です。

左の花にはキャラクターを描いています。画家になると決めた時、若かったのもあり、孤独が辛い時期もありました。当たり前ですが、絵を描くときは1人（孤独）です。孤独に寄り添ってくれていたのは、キャラクターでした。きっとこの子たちキャラクターは愛され、喜んでもらえる！と今も信じて描き続けています。

右の花には人間（子どもたち）を描いています。
人生の中で大きな出来事といえば、子どもを授かったこと。
わたしのお腹の中に小さな命がやってきた時の驚きとふしぎさは今でも忘れられません。子どもを授かったことで「命について」深く考えるようになりました。
詳しくは第3章に書いていますが、子どものおかげで人間が描けるようになりました！！

家族が増え、子どもを授かったから孤独ではなくなったとは思ってないし、命あるものみんな1人で生まれて1人で死んでいくのだから、孤独なイキモノだと思います。でも、「孤独」を感じるからこそ、他人を愛せたり、大切に思えたり、感謝したりできるんだから、若い頃より大人になりつつあるわたしは「孤独」も愛そうと思っております。

ハイ！チーズ！

キャラクターがカメラに向かってみんな笑ってピースサインをしている姿を描きました。これからも平和であってほしいからね！
「全キャラ描けたぜ」と達成感たっぷりだったのですが…。何匹か描いてないキャラクターが。
Q:さて問題です！描かれていないキャラクターはだーれだ？

キノコとまぼろしの森

キノコって幻想的ですよね。生えている場所も少し薄暗い湿った森の中が多いし、形も色も独特で、ケムリ（胞子）出すキノコもいる。「キノコ＝深い森、妖精、小人、魔法」と連想するコトバも幻想的なものばかりです。

今は絶滅してしまった恐竜が住んでいるというまぼろしの森。確かめに行ったら、本当だ！遠くの木の間からティラノサウルスが！。でも本当は…それはキノコが見せたまぼろしです。女の子はどうやら眠くなってしまったよう。これもキノコの仕業かな？

ひなたぼっこガーデン

3色グマ（パンダ、ヒグマ、シロクマ）は3人で一緒に暮らしています。
「3時のおやつタイム」を何より楽しみにして、おやつタイムまではそれぞれ自由気ままに過ごしています。しっかり者のパンダが少しずつ育てたお庭のお花は、近所の動物たちも集まる憩いの場です。みんなから「ひなたぼっこガーデン」と呼ばれています。

わたしの願望のひとつを描いています。お花いっぱいなお庭を持つこと。
落ち着いたら、始めようと思っているひとつ、植物大好きです！

---

🎀 北澤里奈個展「ツナガルモノガタリ」
日時：8/7(水) -8/13(火) 10:00-20:00(最終日は17：00)
場所：阪神百貨店梅田本店 8F ハローカルチャー1