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unity1week「密」で、百合で密なゲームを作った話

初めまして。powderと申します。
2020年04月27日(月) 00:00 〜 2020年05月03日(日) 20:00の期間で開催されたUnity1週間ゲームジャム「密」に参加したときの話です。

今回は実質2作品を投稿してますが、「百合で密なJKは百合の蜜より甘い」の製作記録を書いていきたいと思います。

実は前回の「逆」の時にも書こうとしていたのですが、文章がまとまらないまま評価期間終了後3週間が経ってしまったので、お蔵入りになりました。
この記事も執筆時点では評価期間終了後2週間なので、かなりギリギリですね。

作ったやつ

以下のURLから遊べます。
※ちょっと刺激が強いかもしれないので、その点は気を付けてください。

0日目(お題発表)

今回もお題の発表を待ってた。
お題は「密」。
お題を聞いて真っ先に自分の過去作品のことを思い出す。
当時はWebGLビルドが上手くいかず、公開をやめていた作品があったのだ。
それは、お題が「つながる」のときに初めてUnityで作ったゲームで、
密室から脱出するゲームで、鉄球に鎖でつながれた男の人が壁抜けを使って脱出するというトンデモ仕様なゲームなのだ。
これがちょうど「密」にかかっていたので、早速ビルドして提出した。
そのゲームがこちら

絶対公式記録にはできないだろうが、そのタイム30分!
多分これが一番早いと思います。

そのあと真面目にネタを考えながら就寝。

1日目

色々作る候補はあったが、この時点で百合で密なゲームを作る予定でいた。
理由は、コロナの影響で自粛ムードな世の中に、密を作ることによる癒しを提供したかったから。
JKが密になってるのを見ることができれば絶対幸せでしょ。俺の価値観がそう訴えている。
実際問題、自粛が解除された後にこんな感じでJKの密な自撮り写真が流行れば多くの人間が救われると思うの。知らんけど。

JKが密になってるだけなら百合だし百合なら健全でしょ。百合の花の蜜ともかけることができるし。小○百合子ともかかってるとか言うな。

作るゲームが決まったので、技術面と素材面で実現可能かを確認してた。
作りたいゲームを絶対に完成させるほどの技術力は無いので、下調べして実現可能かを検証するのは大事。
まずは技術面で気になる個所を調べてみた。

・キャラの描画順をどうするか

・キャラのアニメーションをどうするか

上二つの記事を見た限りでは、技術面では大丈夫そう。
キャラチップのサンプル素材も上の記事の中で紹介されていたので、それを使って実装してみた。

「ボタンを押したら周囲のキャラクターがプレイヤーに近づいてくる」という処理は実装できてたと思う。

ただ、この時点ではまだJKのキャラチップではなかったので、そこをどうするかっていう状態だった。
とにかく自分で素材が描けないので、素材が見つかるかどうかで作るゲームが大きく変わってしまうのは本当にどうしようもない。
素材の依頼を受け付けるツイートがあったので検討してみたが、依頼内容が1週間ではできそうにない工数な気がしたので断念。

絶対これ1週間では無理でしょ。

2日目

めっちゃ残業してたので進捗無し。
ネタかぶりが無いかくらいは確認してた気がする。

3日目

みんなが祝日で1日中作業してる中、休日出勤してた。
ちゃんと代休が使えるホワイト?な会社に就いているので、
「皆さんは休日なのでさぞかし進捗が捗ったことでしょう」とか呟くのはやめた。
他の人の進捗を見て被ってなさそうであることは確認した。
何実装してたかはちょっと覚えてない。

4日目

JKのキャラチップ素材を入手できたので俺の勝ち!
この時点で当初の想定通りのゲームを完成させられることを確信する。
テンションマックスな状態だったと思う。
ただ、今までの仮素材は32*32の素材だったのに対し、今回使用したのは32*48だったので、そのサイズ比周りで色々調整してた。
お借りした素材はここから

ツクールでしか使えない素材とかが多い中、
他の環境でも使えるキャラチップは非常に貴重!圧倒的感謝…!

5日目

有給の取得に成功したので俺の勝ち!いや実質ドローか。

床のドットな素材を探したけど、いいのが見つからなかったので、自分で描いた。多分初めてのドット絵。
これを展開してみたら、もうこれ雰囲気ばっちりじゃないですか!

反応したときに!マークを表示するのは自分の中で必須の機能だったので、それを実装。
アイコンは自分で作った方が早そうだったので、それも作成。
色合いや形とか適当に決めてるけどまあヨシ!

この時点でかなりゲームらしさが出てきてはいるが、見栄えの整合性にまだ不備がある状態だったので、進捗を報告することなくずっと作業をしてた。動画にまとめる時間すら惜しい状態だった。
動画にまとめるのって意外と時間がかかるのよね。

6日目

デザイン部分の作業をしてたと思う。
見栄え上の理由でキャラクターの移動範囲を制限するために、教室に壁を設置することが必要不可欠だったので、その作業とかしてた。
過去の記憶を頼りに独断と偏見で壁の色合いを決めてた。
床下数センチの部分はなんか色の濃い部位があったような…とか
部屋の四隅っていかにも頑丈そうな柱ありませんでしたっけ?とか
とりあえず適当に描いてみた。
そしてそれをunity上に配置してみる。…これ、我ながら天才なのでは?(天才駆動開発)

…アレ?右上の柱の表示がずれてるんですがそれは…。
色々試しても直らないし…なんだこれ。
まあマップチップに関しては初めてやったことなので、残り時間とかを考えてもこれ以上時間は割けられないと思い放置。
誰もそこまで見てないでしょうHAHAHA!

壁の設置ができたので、キャラクターの移動範囲を、過去のソースコードを使いまわして手動で調整。
タイルマップの設定で行けそうな感じはするが。それ勉強するより手動で設定したほうが早いのじゃ。
カメラの座標を取得してそれをもとに判定させて、終わり!(フラグ)

この辺の作業をした後にJKのレパートリーを増やしたりスコアを調整したり音を追加したりしてた気がする。

ここまで作業してようやくゲームのプレイ画面の開始から終了までの流れを作ることができたので、動画を撮って投稿。

7日目(最終日)

各種ボタンの配置やシーン遷移、ランキングの実装とかをする。
ランキングに関しては、naichiさんが提供しているサンプルのおかげで実装そのものは簡単にできるのだが、今回はデザインを変更する必要があったので、最後まで手を付けられずにいた。
今回はUI含めて世界観を統一したかったので、デザインの変更が上手くいかなかった場合にはランキングそのものを実装しないことも視野に入れてた。

色々苦戦はしたものの、最終的に何とか思い通りのレイアウトにできたので実装。

そのあと色々微調整して提出。

8日目~(ボイスを追加すればサウンドの評価が上がる…?)

しかし開発はこれで終わりではなかった。
いや終わりにしてたつもりだったのだが、悪魔の囁きを聞いてしまったのだ。

時は早かった。評価期間1週間の間にunity1weekのゲームを全部プレイするという狂気の沙汰な生放送があるのだが、奇遇にも1日目に自分のゲームがプレイされたのだ。

その時の感想で
「ボイスが入ってたら(サウンドの評価が★3から)満点だった」
と言い残していったのだ。
…これ以上過激な表現にしてしまっていいのだろうか。
製作当初は、あえて表現を控えめにしていたのだ。(ただの手抜き)
とはいうものの、ボイスを入れてみようという発想は一切なかった。
ここにボイスを入れてしまったらどうなるのだろうか。
unityroomには載せられなくなってしまうのではないだろうか?
しかし非常に興味深い。

というわけで、ひとまずボイスとやらを入れてみることに。
素材はこちらからお借りしました。

とりあえず必要な素材を揃えて、何かイケないことをしているのではないかという気持ちを抑え込みながら、自分のゲームに導入してみた。
追加するからにはってことで、それなりにこだわってみた。
各アクションに対していくつかのボイスからランダムに再生するようにし、シャッターが切られた後のセリフもスコアに応じて変化するようにした。
例えば、スコアが5000♥以上のときに確率で告白されるとか。

っていう感じでボイスを追加してみたものの、…これKENZENの壁を越えてないですか?

作業自体は完了していたが、更新するのは何日か見送ってた。
当時はこれを更新したらマジでBANされるかもしれないとか本気で考えてた。
しかし、改めてボイス無しでプレイすると、何だか物足りなさを感じたので更新を決行。慣れって怖い。

ボイスを追加して更新した後の話

なんとVTuberの方にも実況していただけました。まあ自分から依頼したわけなんですが。
九藤周さんという方に実況していただきました。自分が観測している実況者の中では初めてのボイス有り版での実況となるので、どうなるものかと緊張してました。

これはKENZENだ。誰が何と言おうとKENZENなんだ。

そう言い聞かせながら、自分の番が来るのを待機してた。(放送内では自分の番の時にあたかも今来たかのようなコメントしちゃったけど)

実況を見た感想ですが、やはりといいますかすごく困惑してましたね…。そりゃそうだ。
だから事前に確認してって言ったじゃないですかー(棒読み)
ただまあプレイ後の感想で眼福ですの一言がもらえたので大成功!

ちなみにこの方、かなりすごいBGMを作ってます。他の方の作品でBGMを提供されてたりするようです。
楽曲のレベルが高すぎて高いグラフィックレベルが求められそうですが…。

(どのURLで宣伝すればいいかわからなかったから、YouTubeのチャンネルを宣伝しておこう…)

反省とか

◆全画面モードに対応できていなかった。
他の方の実況を見てて気づいた。
『カメラの座標を取得してそれをもとに判定させて、終わり!』
手抜きして当たり判定をカメラで制御していたのが完全に仇になった…。
とりあえず全画面モードを無くして対応。

◆プレイ環境が重たいと、ゲームの進行とBGMが一致しなくなる

VTuberこと九藤周さんが生放送してるときに観測。
録画しながら3Dモデルのモーショントラッキングをしてる環境だったのでしょうがないのかもしれないが…。
っていうか、Time.deltaTimeはこういう処理落ちには対応してくれないのね…。でも対応したら対応したで正味のプレイ時間が短くなってしまうのでダメか。インタラクティブミュージックの実装が求められる…!

◆スコアの伸ばし方がわからない
これは自分も理解していなかったからしゃーない。
ロジックを言語化してみたのですが…めっちゃ複雑ですねこれは。
Unity使ってる人しかわからん文章になってますがそこはご了承を…。

・招集ボタンでCircleColliderを生成
・生成されたCircleColliderにOnTriggerEnterしたJKは、通常状態から無反応状態に移行
・無反応状態の時、反応するまでの残り時間が0なJKは反応状態に移行。
!マークが表示されてプレイヤーに近づいてくる。
・無反応状態の時、他の反応状態のJK1人につき0.5秒、反応するまでの残り時間が減少。
・生成時のCircleColliderはScoreに応じて拡大。
 localScaleは 1f + (Mathf.Sqrt(Score) * 0.01f);
・CircleColliderは、反応したJK1人につきlocalScaleを+0.003だけ拡大
・シャッターが切られると、反応状態のJKは反応するまでの残り時間が5秒になって通常状態になる。
・シャッターが切られると、無反応状態のJKは、残り時間はそのままに通常状態に移行する。
・スコアは、反応したJKの人数に応じて1+2+3+…な増え方をする。
この増え方ってn個の頂点が各々の頂点に線を引いた時の数とも一致するのよね。まさしく相思相愛の♥だよねこれ。(実装時はそこまで深く考えていなかった)

これを理解すればスコアは伸びるんじゃないかな。
しかしサイレントルール多すぎだろこれ。JKはここまで複雑なの?

結構な回数プレイしてみましたが、やっぱりというか、ある程度の運要素がありますね。スコア4000♥~7000♥くらいを行ったり来たりっていう感じ。たまにスコア8000♥を超えたりする。1回だけ10000♥を超えた。一応ここまできたらすごいんじゃない?っていうスコア目安として5000♥を基準にしてるけど、これを安定して取るのはきつい。

感想とか

少なくともコメントを読んだ限りでは、いい感じに癒しを提供できたのではないかなと思います。

癒されましたというコメントを見かけるたびにニヤニヤしてました。気持ち悪いレベルで。

中には200作品遊んだ中で一番良かったと言っていただいた方がいてめちゃくちゃびっくりしました。
刺さる人には刺さるんですねこういうのは。
こういう声を聴くと、作ってよかったなと思いますね。

実況も色々な方にしていただきました。感謝!

そして評価期間の終わりが迫ってくるとどうしても気になってきてしまうのがランキング。
今回の「百合で密なJKは百合の蜜より甘い(長いので以降百合密と表記)」はどの項目もランクインしなかったですね。…マジですか。
unity1weekRTAという名のもとで提出した脱出ゲームが唯一斬新さでランクイン。

ただ、百合密に関しては、絵作りの評価が過去最高だったのでそこは良かったのかな~と。自分なりにかなりこだわった部分ではあるので。
そもそもよくよく考えてみれば、今回の百合密のコンセプトは、コロナの影響で自粛ムードな世の中に、密を作ることによる癒しを提供することなのであって、ランキング入りを目指してるわけではなかったので…、そこは考えないようにしよう。

癒されたという声を聴けただけでもう大満足ですよ。

というわけで、このあたりで製作記録を〆させていただきます。

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初めてのブログでかなり長文になってしまいましたが、ここまで読んでくれてありがとうございました。
あーでもないとかこーでもないとかして色々削ったり増やしたりしてるので所々文章が変かもしれないが、しょーがない。初めてなんだから。
文章をまとめるのにすごく時間がかかってしまっているので、その辺りも回数を重ねて慣れていかなければと思いました。
作成日時見たら5/3ってなってた。所々ブランクがあったとはいえ、作るのに丸々3週間もかかってるのか…。

記事を書いた感想ですが、記事としてまとめることができる人、実はかなりすごいのでは?

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