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第一の刺客 柵に掴まる男( 1 )

仕事終わり、風呂も済ませパックをしながら片手にビールをプシュッと開けてベッドサイドテーブルに置きながら書いていこう。

スペック紹介

まずは、彼の紹介をしよう。

ここでは、名前は使用せず 彼 で指します。
関係性   :  大学の同級生
交際期間  :  半年間


え、顔めっちゃ好き

第一印象は それ(顔) でした。
誰似とかないけど、くっきり末広がり二重で短髪で。
すきっ歯だったけど(失礼)、顔がタイプだったと思う。

服はダサかったけど、18歳とかそんな年齢だし高校卒業したての男の子なんて服に興味もないだろうし全然そんなの私が服選べば良いや、的な。

全く思い出せないけど(おい)、入学してそれなりのタイミングで知り合って、ご飯とか食べに行った記憶ある。

彼は、高校の時に結構長く付き合ってた女の子がいたんだけど女の子に浮気されて恋愛に臆病になってる的な感じで 私関係ないし へーとかほーとか言って 傷負ってんの大変、くらい他人事でした。

で、何回かご飯行ったりした後にラインとかもしてて
告白されて付き合おう、みたいな。

結構ゆるーっと事が進んで、知り合って1ヶ月半とかで付き合った。

育ってきた環境の大切さ

この人と付き合った結果見えたことはこれに尽きる。
家庭環境の良し悪しって正直よく分からないし一言で括るには勇気のいるセンシティブな所もある。

一概に、言い切れないので不快になる人もいるだろうけど 信頼関係が構築される前に恋人関係になった手前、曝け出せない、気を遣う と言う感情が芽生え出す。

なんせ18歳、女の子の方がきっと思考がオトナとか、まあそう言うのもあるのだろうけど 私は彼に対するギャップが大きいなあと感じる事が多々あった。

元々、彼はご両親が離婚されて母親と弟と3人で実家暮らしだということは聞いていた。
勿論、片親なんて今どきいくらでもある話だし珍しい話でもない。ある意味『時代』的に、離婚がいけないこと みたいな風潮があるわけでもないしそこに対しては何も思うことはなかった。

一方私は、両親に甘やかされて育ってきた(現在進行形で育っている、)親の仕送りの元一人暮らし。

奨学金+バイト代で学費を払う彼 と、
親のお金で学費を払ってもらう私

バイトをタイトに入れないと生活?に困る彼 と、
学生なんだからバイトはしなくても良いレベルに家賃と仕送りを貰って生活をする私

夏休みもバイトを入れている彼 と、
家族でハワイ旅行に浮かれる私

お互いそれを羨んだり自慢したり、そんなことはしないけれどどこかで感じる 別世界感。

どっちが良い悪いでもない、ただ家庭の違い。ただそれだけだけど、未成年の学生にとってみれば 自分でどうすることも出来ない 大袈裟に言えば 運命 的なものだった。

隠れお嬢 だよね

大学生の時に友達に言われて、衝撃が走った。
中高一貫校に行くと、周りがお嬢様が多くて寧ろ庶民派だと思っていた自分がまさかそんな風に見えてるだなんて、、と思っていたが、

よくよく整理してみれば、きっと実家は世の中的に見れば恵まれているとも思う。しかし自覚がないからこそ、今思えば当時彼を傷付けるようなことをしたかもしれない。 

いつ会える?いつデートする?とある意味依存気味だった彼には、予定をきちんと教えるべきだと思い教えていたものの 今思えば バイトしてないのに人と会う予定だったり、家族旅行だったり。 彼にとってみれば、そのお金どっから湧き出てくるの?俺はこんなにバイト入れているのに。 と思われていたかもしれない。

そういったことを考えるうちに、私もバイトしようって思って始めたり 家庭の話に触れるのは辞めておこうと思ったり、どこに行くにも細かく話す事が正義ではないのかもしれない、と 気を遣い始める。

デートをするときや、誕生日を祝うときのお店、クリスマスの夜に行くお店のチョイス。

誕生日プレゼントにかけるお金、他にも諸々。
価値観が違うって厳しい。(特にそれに気を使う方が)

嫉妬の方向性

25歳、今やあまり生じないその感情も やはり 若気の至りなのだろうか。 お互いに嫉妬心がきっと強く独占欲的なものも持ち合わせていたと思う。

それでも私は昔からのプライド?で、心ではモヤッとしても表には出さないし目に見える形で束縛することもなかったけれど、 彼はとんでもない嫉妬しいだった。笑

それはもう普通に うざい というそのワードで片付いてしまうくらい面倒臭くて。

元々、彼よりも前に仲良かった友達と会うことも嫌な顔をする(それなら行くなと言われて喧嘩した方がマシ)し、それを察した友人がその輪に彼も誘ってくれるけどその輪の中で目に見えるレベルで不機嫌になる。結構あからさまに。

2人の時に、実は嫌なんだよね、不満あるんだよね。と言ってくれたら良いのに 彼と 私の友人の真ん中にいる自分の居心地がひたすらに悪くて。

ただ、私にとって 彼 >  友人 ではなかったから、

彼に みんなのいるところで不機嫌になるなら迷惑だからやめて と伝えると、頑なに不機嫌であった事実を否定する。( 笑 )

それならと、私も言ったる と思い

次その節感じたら一旦話そう と伝えると、まさかの翌日に同じことを繰り返すというね。

あれ、この子普通に昨日言われたこと無自覚でやってる。と思ったけど、ふと彼の顔を見たら まずい って顔してたから ああ、自覚あるんじゃん と思う。

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