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【ざっくりプレビュー】vs松本山雅で前田直輝の進化した真価を見よ

2019年5月17日は令和年代におけるJリーグの進化という点で記念碑的な試合が等々力で行われた。川崎フロンターレと名古屋グランパス、ともに風間八宏の血が脈々と流れる両者の真っ向勝負は全Jリーグファンに衝撃と興奮、また「Jリーグだって凄いんだ」という感動を与えた。

この試合のプレビューや解説は、それこそ様々な媒体や人々が熱く、熱く語っているので、僕はそれに勝てるような文才もサッカー脳も持ち合わせていないし余韻の反芻作業で手一杯だ。

簡単に言えば「最高だった」

以上である。

しかし、そんな中でワンポイントだけ、週末の松本山雅戦に向けて語りたいコンテンツがある。

前田直輝である。

くだんの川崎vs名古屋においては、後半39分から投入され、実働10分弱だったが前田直輝は、今の彼の状態が上昇気流に乗りつつある事を証明してみせた。YouTubeに一般の方がアップした興味深い動画がある。

川崎サポらしい女性の、恐れおののく悲鳴が前田直輝のエグさを物語っている。正味10分ほどで二度のビッグチャンスを自らの個人技で演出してみせたのだ。

前田直輝は今年に入ってプレーに迷っていた。開幕こそスタメンだったものの全く試合に入れず埋もれてしまい良いところが無かった。そしてそこから6節の鹿島戦までベンチに入ることすらままならない状態となる。ルヴァン杯でも同様で、去年見せてくれていた思い切りの良いドリブルとシュートがパタリと影を潜めていた。

好調なグランパスの中で自分だけ乗り遅れた状態は地獄だっただろう。だが、彼は自分自身で迷いを断ち切った。4月26日の練習後のインタビューでも「迷っていたからこそこれまでのプレーになっていた」「迷って迷ってバックパス、迷って迷ってパス、迷って迷ってドリブルだから遅くなる」「迷わず、今は自分を信じてみたいなと思います」そう、強い気持ちを語っていた。そしてむかえる4月28日のサンフレッチェ広島戦だった。

迷いを断ち切った男は、彼本来の輝きを取り戻して初ゴールを決めてみせた。絶対的10番のシャビエル不在という中で、シャビエルとは違う前田直輝の武器を存分に披露してくれた。

復活した前田直輝は無敵だ。

図らずも次節の松本山雅は昨年6月まで所属していた古巣である。そしてルヴァン杯での負傷によりジョー欠場も確定している。だが、そういう時こそ燃える男だ。ライバルである赤﨑も絶好調の今、進化した前田直輝を豊田スタジアムで目に焼き付けて欲しい。

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