春の訪れ
強くなる。そう願って一歩踏み出した
あれから何年経ったのだろう・・・
私はちゃんと前を向いて歩けているだろうか
不安な私の側を春の風が通り過ぎた。春の訪れと共に
それは春のにおいがした。風が運ぶどこか懐かしいにおいだ
草や花の香りが心を和ませる。以前住んでいた家は植物に囲まれていた
彼女が大切にしていたあの花はもう枯れてしまったのかな
彼女は私の側にいない。忘れたいのにこの時期になると思い出すあの笑顔を
私が彼女を壊した。お前が全て悪いんだ、酷いことを何度も何度も言った
それでも彼女は笑っていた。それで何もかも許された気持ちになっていた
私は自分に甘かった。自分自身を正当化し、決して彼女に謝ることは無かった
弱い人間だった。そう気づいたのは彼女がいなくなってからだった
彼女には感謝をしている。私を弱い人間だと気づかせてくれた
本当に身勝手だと思っている。今更謝罪しても絶対に許しては貰えないだろう
あれから、私は何もかも失った。でも、それでいいと思う
私自身が全て悪いのだから・・・今は彼女の幸せを心から願っている
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?