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『殺文句』を観て

お久しぶりです。千采です。
今日、初めて舞台で劇団柿喰う客の作品を観ました。
きっかけは3月に観に行った「リア王」に出演されていた玉置玲央さんでした。迫力の演技、強い発声で響く言葉…。凄く印象に残りました。そこで柿喰う客に所属されてる事を知りました。無料で作品を配信されていて、「いまさらキスシーン」を観ました。30分があっという間でした。続けて他の作品もどんどん観ました。どの作品もハイスピードで駆け巡る言葉の数々、私の頭の中はキャパオーバーしてるはずなのに、シーンごとはちゃんと残って記憶していて、言葉遊びや途中で現実に戻って笑いもあり、面白くて。生で舞台で感じたいと思い、チケットを購入!

 観に行く前、真っさらな状態で観たくてインタビュー記事や予備知識は入れない様にして(劇団員の皆さんの事はちゃんと把握して)本多劇場へ。開演前からお客さんのパワーが凄い…BGMが流れる中、みんなソワソワしながら開演するのを待っていて、袖にスタンバイされてるであろう出演者の皆さんの緊張も伝わって。。。そこが好きなんです。私…。それを近い距離感で直で感じるのが演劇の堪らなく好きなところなのです。だんだんと客席の明かりが落ちつつ、すぅと物語に入っていく感覚…✨好き!!

ネタバレになってしまうので作品については書けませんが、ダークな部分もありつつ、言葉遊びやダンスシーンもあり(ダンス大好きな私にとっては全部踊ってみたい!沢山あって嬉しかったです)客席に声をかけたり、ライブ感がある中、セリフが放たれ、本編に戻るとギュッと集中力が再度舞台へ高まって一気に物語の世界へ戻っていく。その切り返しの集中力が画面越しより、客席ではもっともっと感じて、私だけじゃなくてお客さん、そして舞台上にいる役者さん、照明、音響、劇場全体が感じていて…。五感が研ぎ澄ませれているような感覚…。

音楽と踊りと言葉を一気に浴びて、それを目と耳を通して色んな感情が一気に溢れて、思考も考察も追いつかない中、ジェットコースターの様に素早い速度で上がっていって。追いつかないという恐怖感と今ある物語のリアルを感じてる爽快感!1つたりとも逃したくないという集中力!!終わった後、震えがおきました。スパッと。さっきまで融合してた舞台と客席の時間が分けられた感覚…。少し寂しい気持ちも出てきて…儚さ…終わってしまったという気持ち…
凄かったです。ちゃんと言葉にできてるのか不安なのですが、最後の最後まで本当に凄かった。

新しく色んな作品を見て知ることができるのはとても幸せなのですが、もう少し早く気づきたかったという後悔もあります。もっと早く気づいていれば…観ていれば…。でも今知ることができたのはきっと何かのタイミング…。この作品も初めて生の舞台で見た柿喰う客。とても貴重な大切な作品です。観た作品全てが私の中で力になってます。

演劇の世界を知って3年。言葉、ことば。子役経験もサークルにも演劇部にも入った事ない。劇団も座組の知識も少ない。でも踊りはできる。だからこそ、混ぜ合わせて私にしかない表現をしたい。まっさらな状態で沢山の作品に触れて、ただただ純粋に芝居に触れ、身体を使いながら、言葉を扱いたい、役として生きたい。

そして、周りが一気に集中し、一動、一動を見て、ひしひしと物語のリアルを客席と一緒に感じる演劇に携わっていたい。立ってるだけでも、喋らなくても、強い言葉を言わなくても、物語の中の、そこに「いる」という事実を、感情を、表せる役者でいたい。そして。そんな素晴らしい演劇を皆んなにも感じて欲しい。生でそれを感じて欲しい。そのきっかけになりたい。

本当は言葉ではなくて行動に移すべきなのですが、今日はどうしても言葉にしたくて。書きました。伝わりますように…。

演劇を初めて知った時に戻ったような気持ちになりました。演劇好きです。
今回の作品、本当に観に行けて良かったです。素敵な舞台をありがとうございました。また観にいきます。ありがとうございました。


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