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医療従事者を抱える企業が開発を行う場合に意識するべきこと

ポテックではヘルスケア領域に特化した新規事業立ち上げ支援を行っています。

近年、医療従事者を抱える企業が新規事業開発を行うケースが増えてきています。事業開発を行う組織、経営組織、既存医療従事者とでは、給与体系や文化の違いが大きいことがしばしばあります。

本記事では、そのような場合に組織体制や経営面で気をつけるべき点を、新規事業開発の文脈に沿って紹介します。

新規事業開発で気をつけるべき点

まず、新規事業開発の全体像を紹介します。


上の図のように多くの工程があり、それぞれにおいて気をつけるべき点が存在します。一つずつ解説します。


1.事業開発

自社で医療製品を開発する場合、開発目的や開発費用、市場規模、競合環境などを含めた事業計画を策定する必要があります。また、事業化までにかかる期間や必要なリソースを把握し、経営陣との合意を形成することが重要です。


2.プロダクト戦略

製品の開発においては、どの指標に力点を置くのか、誰のどのような業務が軽減し、それに関わるデータはどのように扱われ、データ量はどのくらいになるのか、などを明確にします。特に社内で開発を行う際に、誰のどの業務に関わることなのかを明確にすることで今後の話し合いを進めやすくなるでしょう。


3.開発体制

開発体制の確立は製品開発の成功に不可欠です。開発メンバーそれぞれの技術を向上させたり、開発のための周辺ツールを整えたりすることは重要です。

それだけでなく、特に社内開発を行う際は、開発チームと現場医療従事者メンバーとの関わり方が重要になります。開発チームが全てを決めていくのではなく、現場のニーズをどのような形でどれくらい反映させるのかの体制をあらかじめ決めておくと、今後の開発をスムーズに進めることができます。

さらに、プロトタイプを用いた仮説検証をする際、インタビュー相手が医療従事者や4,50代以上のITリテラシーが高くないような人たちであることもあるでしょう。このような場合、簡易的なプロトタイプだけでは十分な仮説検証にならないこともあります。より丁寧なMVP開発が必要とされることも考慮に入れておく必要があります。


4.人事戦略

医療製品の開発には、多様な専門知識を持つ人材が必要です。そのため、開発に必要な人材をなるだけ早い段階から採用し、その上で開発チームのコミュニケーションや協調性を高める必要性があります。特に、ヘルスケア領域のデータの臨床活用はそれなりにハードルが高く、せっかく集めたデータを臨床にきちんと活用できる人材が必要になります。

また、開発チームと現場の医療従事者では給与体系や採用形態が異なることが多々あります。お互いの業種が納得するような評価制度を整えるなどの工夫が必要になります。


5.企業文化

製品開発の成功には、企業文化の整備が欠かせません。特に医療従事者を抱える企業においては、エビデンスに基づく開発や高い品質基準の遵守など、医療業界に求められる価値観や倫理観を内面化した企業文化を構築することが必要です。社内のツール選定なども、その文化を反映したものにしていくとよいでしょう。

またヘルスケア領域のサービスを作る場合、医療用語や概念が頻出し、医療従事者側と開発チームとの間で知識の溝ができることがあります。逆に、医療従事者側がサービス開発についての予備知識を持ち合わせておらず、たびたびプロジェクトが硬直してしまうこともあるかもしれません。双方が越境してドメイン知識をインプットして一緒にサービス開発ができる環境を構築することが重要になるでしょう。


6.セキュリティ体制

医療製品は個人情報などの重要な情報を扱うため、セキュリティ体制の整備が必要です。開発段階からセキュリティを考慮した設計を行い、開発チームにはセキュリティ意識を持って取り組んでもらうことが大切です。例えば、ISMSを取得することを考慮に入れてもよいでしょう。

また、リスクマネジメントの観点から、開発に参加する全員に対して、機密保持に関する社内教育を行う必要があります。


ポテックは新規事業開発をサポートします

医療従事者を抱える企業が社内で新規事業を開発を行う際のポイントを紹介しました。ポテックでは新規事象開発における多くの過程をサポートします。ヘルスケア領域での新規事業開発についてご相談がある方は、問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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