19歳でスカウトされ上京。代替肉のパイオニア企業での挑戦(The Vegetarian Butcher 池袋/店長 若松さん)
よく行くお店はあっても、お店の人に話しかけるのって勇気がいりますよね。そこで、ポットラックスタッフが「なんでお店を始めたの?」「働いていて大変なことは?」など、気になることをインタビューすることにしました!テイクアウトだけでは知ることのできない、お店の人の一面をお届けします。
第1回は「The Vegetarian Butcher 池袋」店長の若松さんにお話を伺いました。
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オランダ発の代替肉のパイオニア企業「初のコンセプトストア」
ーはじめに、お店について教えてください。
はい、私たちは「プラントベースドミート」という植物由来の原料で作られたお肉を使ったメニューを提供しています。母体は2010年にオランダで設立された企業で、プラントベースドミートのパイオニア的な存在でした。日本でも2019年からブランドが立ち上がり、去年8月に、この池袋店が初のコンセプトストアとしてオープンしました。
ーコンセプトストアと言うと、普通のお店と何が違うんでしょうか?
単なる"ベジタリアンメニューを提供するレストラン"ではなく、サステイナブルな取り組みにも力を入れています。
例えば、この「フードシェアリングフリッジ」という冷蔵庫には、余った食材や使いきれないサンプル品を入れていて、誰でも無料で持ち帰ることができる仕組みになっています。お客様や、デリバリーの配達員の方が持っていかれることもありますね。ほかにも、最近は廃棄予定の野菜から染色した生地を使ったT-シャツも販売したりしています。
地元富山で社長からスカウト。夢にまで見た東京へ
ー若松さんご自身は、いつからこのお店で働いてらっしゃるんですか。
働き始めて4年になります。初め、このお店は今と別の業態だったんですけど、当時からプラントベースドミートをオランダから輸入して、レストランやホテルに卸していたんです。そこで、去年このコンセプトストアに業態転換することになり、そのまま店長になりました。
ー入社する4年前は何を?
4年前は…、私地元が富山県なんですけど、富山の焼き鳥屋さんでアルバイトをしていました。そのとき、今の社長がたまたま2名で来店されて。帰り際に色々質問されて、なんだろうな〜と思っていたら、「新しくお店やるんですけど、一緒にやりませんか?」と声をかけてもらったんです。
ーそんな突然!つまりスカウトされたんですね。
はい(笑)。当時19歳ぐらいだったんですけど、面白そうだなと思って。
ーすごく大きな決心をされたんですね。迷わなかったんですか?
そうですね、ただ19歳までずっと富山に住んでいたので、東京にすごく憧れがあったんです。そのタイミングでちょうどそういう話をもらえたので「詳しくお話聞かせてください」と言って、3人で打ち合わせをした後、すぐに入社することにしました。
ー今は店長として、どんな仕事をされているんですか
8月にガッツリ採用したので、今はスタッフの教育をメインでやっています。人によって得意不得意があるので、その人にあった教育方法やペースで教えるようにしていますね。私は抜けが多い性格なんですけど、下のスタッフに支えられながらやっています。
「なんでお肉じゃだめなの?」コンセプトを理解してもらうまでの長い道のり
ーこのお店で働いていて、一番大変だったことって何ですか?
業態が変わってからは、お客様にコンセプトを理解してもらうのが大変でした。ベジタリアンやヴィーガンって言葉も、当時はあまり知られていなかったので。
普通のハンバーガー屋さんだと思って来店されたお客様から「なんでお肉じゃだめなの?」と言われてしまったこともあって。私たちのスタンスを説明させていただきつつ、理解してもらえないこともありました。
ーおおお(汗)。でもたしかに、お店に来るのはコンセプトを知っている方だけじゃないですもんね。
はい。ただ、最近オリンピックの影響もあって、テレビでSDGsだったり代替肉が特集されることが多くなったんです。それで、お客様の反応も徐々に変わってきた感覚があります。
プラントベースドミートを使っていることを知らずに来店されたお客様が、お会計のときにポスターを見て「肉じゃなかったんだ!」って、初めて気づかれることもあって。その結果、再来店に繋がった方もいらっしゃるし、そういうのはとてもうれしいです。
ーそういった入り口で入ってきてもらえるのはうれしいですね。今は客層としてはどんな方が多いんですか?
そうですね。カロリーがお肉の半分以下なので、ダイエット中の女性だったり、ジム帰りにプロテイン感覚でバーガーを食べにこられる男性もいらっしゃいます。あとは、年配の方で「お肉を食べると次の日引きずっちゃうけど、これは胃もたれしないからいいね」と言って来ていただける方もいます。
ー今後の目標はありますか?
やっぱり、プラントベースドミートを普段お肉を食べている人に"日常の食の選択肢"として取り入れてもらえるようになったらうれしいです。
私たち自身、ヴィーガンでもベジタリアンでもないですけど、環境に配慮したお店で働いていること自身をかっこいいと思えるし、社会にちょっとでも貢献できていると思える。新たなジャンルとして、週に1回でも取り入れてもらえるようになったらいいなと思います。
若松さんのイチオシメニュー
ー最後に、若松さんの一押しメニューを教えてください。
一押しは、この「チキンチャンクタンドリーバーガー」です。ラインナップの中で、一番クオリティが高いと思っています。大豆たんぱく、小麦たんぱく、ひまわり油などからできたプラントベースドミートを竜田風にあげていて、卵も乳製品も使用していないのに、一番お肉っぽいんです。
これだけでも十分おいしいんですけど、その上からタンドリー風のソースをかけているので、食欲が止まらなくなります(笑)
ー話を聞いているだけでおいしそうです。このメニューはオープン以来の人気メニューなんですか?
実は、この商品ができたのは最近で。もともとこのチキンは”焼き”で提供していたんですけど、大豆の香りがふっと香って、ちょっとお肉とはちがうなって感じだったんです。
そこでふと「唐揚げ風にしたらどうなるんだろうね?」って、まかない飯として、お肉の唐揚げと同じ方法で調理して揚げてみたんです。そうしたら予想外の出来に「うまー!」って、スタッフで勝手に盛り上がって(笑)社長にも「めっちゃおいしいです!」って言って、正式なメニューになりました。
ーそんな誕生秘話があったんですね!おいしそう…。今度ポットラックで頼みます。
素敵なお話聞かせていただき、ありがとうございました!
(取材・文:和田祐里香、撮影:斎須けいら)
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店舗情報
The Vegetarian Butcher 池袋
住所:〒171-0021 東京都豊島区西池袋3丁目29-9 C3ビル B1F
電話:03-6903-1211
▶︎公式HP
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