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憧れでした

あなたと出会った時は

おんなじドングリ

あなたとあたしは似た者同士

右も左もわかんない

真面目で考えすぎ

自分のことが大好き

自分のことが一番

でもあなたはどんどん可愛くなって

キラキラバリバリ女子大生

憧れてたんだ

憧れてたんだ

そのマスカラ、流行りの髪型

スケジュールは一杯

探してる幸せの鳥は青い

一緒に旅行にしたね

思い出は一杯

✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎

次第にあなたは

お酒に呑まれて

酔ってない、酔ってない

って笑うようになった

ううん、違う

酔ってるよ、

不幸な道を選んでしまう自分自身に

悲劇のヒロインだとでも思ってる?

被害者だとでも思ってる?

「あの時あたし、シラフだった」

とあんたは言った

じゃあ、なんでそんなことした?

アルコールに任せて

流されて流されて

親友の大事なものにこっそり

カッターを当てるみたいなことして

何がしたい?

剥がれかけのその汚いネイルを

大学の食堂で塗り直して

昨日と同じ服で

被害者ぶって

あんたのこと、心底軽蔑するよ

なんで嫌いになったのか

理由すら教えてやらない

尊敬できる人しか

あたしの人生にいらない

いつから道が別れたんだろうね

最初から違ったのかもね

あんたのことは理解できない

救ってあげようとさえ思わない

バイバイ 

かつて憧れでした

#大学生 #詩 #お酒


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