スクリーンショット_2019-12-02_14

CX(Candidate Experience)の中で最も重要である Operation Experience (OX)について徹底解説します!

先日、CX(Candidate Experience)のブログを書きました。反響もいただきうれしく思います。



CXのおさらいを簡単に。

- CXとは「採用プロセス全体」における「候補者の体験(CX)」のこと。

- CXの「C」とは「Candideate(候補者)」のこと。現在の求職者だけでなく、過去のすべての候補者と将来の候補者も含まれます。

- CXの「X」とは採用プロセス中で候補者が経験するすべての感情、行動、態度など全て。

- 採用プロセスとは御社を「認知」して「応募」「面談」「内定」まで全てのフェーズ。


そして、CXは下記に分類されます。

スクリーンショット 2019-12-01 21.56.01


特に下記3分類は非常に大事です。

◆CXの3分類
 1) Operation Experience (OX) ※本noteはココについてです。
 2) Interview Experience (IX)
 3) Offer       Experience (OX)

上記にも記載しましたが、今日は 1) Operation Experience (OX)についてです。

そして、このOXというのは 2つの概念に分かれます。

OXの2分類
 (1) おもてなし系の部分
  こちらは先日ポテンシャライトからブログを投稿しています。
 (2) いわゆるオペレーションの部分
  - 書類選考通過 / 面接日時調整メール
  - 書類選考不通過メール
  - カジュアル面談後にお送りするメール
  - 選考体験向上 survey
  - 面接日時催促メール
  - 面接合格 / 次回面接日時調整メール

太字にしましたが、今回は(2)について細かくお話していきたいと思っています。

後者(オペレーション業務)を進める上でも、これだけメールのテンプレートが必要、というわけです。

「いやいや、それくらいわかるよ山根さん」

と言われるかもしれませんが、やりきれていない企業様がほとんどなのではないかなと思っています。一つひとつ事例を用いて解説していきたいと思います。


(1)書類選考通過 / 面接日時調整メール

どの媒体 / エージェントからの応募でも必ず「書類選考」はしますよね。
書類選考を通過した方にメールorメッセージをお送りするかと思うのですが、みなさんどのような文章をお送りしておりますでしょうか?
「そんなの、アレだよ。合格の旨と日時調整をしましょう、という旨だよな」。もちろんそうかと思うのですが、ある企業の事例を記載してみます。

◆よくある事例
山根 一城 様

お世話になっております。ポテンシャライト採用担当でございます。
書類選考結果ですが、合格とさせていただきます。

面接希望日時をいくつか頂戴できますでしょうか。
それでは、よろしくお願い致します。

まあ普通ですよね。
ただ採用業務を長くご経験している方は多少なりとも違和感を持たれるかと思います。「足りない感」がありますよね。求職者様の目線の内容ではありません。

今回は「書類選考が通過して」「面接の案内をしたい」のです。
ここで求職者側に必要な要素を記載してみると、

◆面接調整メールの必要項目
  - 場所
  - 地図 / アクセス
  - 面接手法 / 所要時間
  - お持ち物
  - 日時返信フォーマット
  - 可能な時間帯
  - 服装
  - 選考回数 / 選考スケジュール
  - 情報提供(記事URL)
   - 選考前に見てもらいたいポイントは各企業異なる(下記)
    - 理念/ビジョン
    - バリュー
    - 職務内容
    - 面接官情報
    - 事業戦略
  (- 面接官)
  (- 受付方法)
  (- 緊急連絡先)
  - 合格理由
  - カスタマイズ

これらの情報が必要なわけです。
これら全てが必要ではないでしょうが、求職者側が面接日時を提示する際に必要な情報です。上記の内容を踏襲し、面接日時調整メールのフォーマットを作成するとこうなります。

◆OXを反映させた面接日時調整メール事例
山根 様

お世話になっております。ポテンシャライト採用担当でございます。
この度は、数ある企業様の中から、当社にご興味をお持ちいただきまして、
誠にありがとうございました。

キャリアを拝見させていただきまして、是非一度お話ができればと思っております。●●様のキャリアに興味を持っております。

ご面談に際しての情報を下記いたしますので、ご確認いただき、ご返信を
いただければ幸いです。どうぞよろしくお願い致します。

※下記をご参考に
 - 面談手法(対面/オンライン)
 - 日時希望
をご返信くださいませ。
==============================
◆ご面談情報
 - 場所
   株式会社ポテンシャライト 本社
   渋谷区東3-22-8 サワダビル5F
 - 地図 / アクセス
   https://goo.gl/j54k6k
   ※恵比寿駅西口より徒歩5分程度の場所にございます。
 - 面接手法 / 所要時間
   可能であればお会いできればと思っておりますが、
   対面でのご面談、オンライン面談を選択いただければと
   思っております。
   ※所用時間は30〜60分です。
 - お持ち物
   必要ありません
 - 日時返信フォーマット
   第1希望 ●月●●日 ●●:●●開始 〜 ●●:●●終了
   第2希望 ●月●●日 ●●:●●開始 〜 ●●:●●終了
   第3希望 ●月●●日 ●●:●●開始 〜 ●●:●●終了
    ※平日10:00開始〜20:00開始まで調整可能です。
    ※土日のご面談はご相談ください。
    ※服装は問いません。
 - 選考回数
   2〜3回を予定しております。
   選考希望の場合、選考期間は2〜3週間程度を予定しております。

◆参考材料
お会いさせていただくにあたり、当社の参考情報を下記いたしますので、
ご覧くださいませ。
prev_access_key=422368c49f30ee4526575614c45c4b4f

※下記情報は「面談日時が確定した」あとにご連絡いたします。
 - 受付方法
 - 面接官
 - 緊急連絡先
==============================
では、お忙しいところ恐縮ですが、ご返信お待ちしております。

全然違いますよね。
少々文量が多い感はありますので、内容を削っても良いかもしれませんが、
求職者側からすると内容が充実していて、印象が良いかと思います。


(2)書類選考不通過メール

次に書類選考の不通過を伝えるメールについてです。
書類選考の通過率(合格率)はどんなに高くても50%程度。一般的には20%程度かと思います。媒体によっては10%を下回ってしまうこともあるかと思います。つまり、書類選考が「合格」するよりは「不合格」になるほうが遥かに多いのです。となると書類選考不通過の連絡はすごく大事であることはご理解いただけるかと思います。ただ、ここを軽視してしまう企業が10社に9社かと思います。

書類選考不通過のメール事例を見てみましょう。

◆よくある書類不通過メール事例
山根 一城 様

お世話になっております。ポテンシャライト採用担当でございます。
書類選考結果ですが、厳正なる審査の結果、不合格となりました。

どうぞよろしくお願い致します。

これも普通ですよね(配慮が足りないような書き方にはしています)。
CX観点においては、選考不通過だった方と将来的にタッチ(再応募)する可能性があります。

そのため、下記が重要です。
 - 応募をしていただいたことに対しての感謝
 - 心苦しい上でのお見送り
 - あくまで自社(採用企業)の力不足であること

この3点は重要かと思っています。

考えてみてください。
もし、自社がものすごく成長していて、且つ業務の仕組みが整っていたら、
採用ハードルを下げて企業成長をさせていくことを選択されるかと思います。ただ、特にベンチャー企業の場合は、多様な方々を受け入れるキャパがありません。これは採用企業側の「力不足」とも捉えられます。

また、優秀すぎてオーバースペックによりお見送りとなることもあります。
これも採用企業側の「力不足」に他ありません。

つまり、書類選考不通過については、採用企業側に責があると考えると
おのずとメールの内容は変わってくるのです。

上記の内容を踏襲し、書類選考不通過メール内容を作成してみます。

◆OXを反映させた書類選考不通過メール事例
●●様

お世話になっております。▲▲株式会社の◆◆でございます。
この度は、数ある企業様の中から、当社にご興味をお持ちいただきまして、
誠にありがとうございました。

当社側で●●様がご活躍いただけるポジションを作ることが難しく、今回は
選考をお見送りにさせていただければと思い、ご連絡をさせていただきました。

当社のような名も無い企業へご興味をお持ちいただき、誠にありがとうございました。そして当社の力不足によりキャリアを活かすことができるポジションを創出できないこと、お許しください。

今回は良いお返事ができませんでしたが、またタイミングが合えば、そして別の機会でご一緒できればと思っております。

何卒よろしくお願い致します。

全然イメージが違うかと思います。上記内容の一部はポテンシャライトも使用している文章になります。

ちなみに各企業様によって、ご状況は様々かと思いますので、企業規模や募集ポジションによっては、下記内容は参考にしてみてください。

◆OXを反映させた書類選考不通過の「一部分抜粋」
・当社が少しずつ規模拡大ができて参りましたが、まだ採用活動/入社後の受け入れに対して余力がなく、ご機会を創出できないこと、お許しください。

・当社が小規模であるが故、OJTなどの時間を十分に確保することが難しい現状です。そのため選考において少々スコープを限定していること、お許しください。

・当社としては多種多様なキャリアの方とお仕事をご一緒できればと考えているのですが、採用人数の兼ね合いでどうしてもスコープを限定せざるを得ない現状をお許しください。

・数多く存在する企業様の中から当社にご興味をお持ちいただき、大変嬉しく思っております。当社が現タイミングだと多様性を受け入れることができないこと、お許しください。

・採用活動を進める上である程度求めるご経験が限定することができて参りました。現状当社の余力不足もあり、ご面談機会を少々絞っていること、お許しください。


(3)面接詳細メール

このnoteをここまで読んでいただいた方は、ある程度傾向を掴んでいただいたかと思いますが、面接日時が確定したあとにお送りする「面接詳細メール」もCX観点において重要ですよね。

事例を見てみましょう。

◆よくある面接詳細メール事例
山根 一城 様

お世話になっております。ポテンシャライト採用担当でございます。
面接日時ですが、

●月●日 15:00

にて確定いたしました。
お待ちしておりますので、どうぞよろしくお願い致します。

アーリーベンチャーでありそうな面接日時確定(面接詳細)メールですね。
僕も支援に入ったタイミングで、テンプレート登録してある内容ってこんな感じです。

「面接詳細メール」は「面接日時調整メール」の内容とそこまで変わりません。僕らが使っている内容を記載します。

◆OXを反映させた面接詳細メール事例
山根 様

お世話になっております。ポテンシャライト採用担当でございます。
ご多忙のところ、日時希望のご連絡、ありがとうございました。
頂戴いたしました日時にて調整させていただきました。

●月●日 15:00

また面談詳細は下記になりますので、ご確認よろしくお願い致します。
==============================
◆ご面談情報
 - 場所
  株式会社ポテンシャライト 本社
  渋谷区東3-22-8 サワダビル5F
  ※受付方法:
   エレベーターを降りますと、受付(i-pad)がございます。
   下記受付方法に沿ってお呼び出しくださいませ。
   (1)「担当者呼び出し」をクリック
   (2)「山根」をクリック
   (3)「次へ」をクリック
 - 地図 / アクセス
  https://goo.gl/j54k6k
  ※恵比寿駅西口より徒歩5分程度の場所にございます。
 - お持ち物
  必要ありません
 - 選考回数
  2〜3回を予定しております。
  もし選考希望の場合、選考期間は2〜3週間程度を予定しております。
 - 面談担当
  山根を予定しておりますが、変更する可能性もありますので、ご了承ください。

◆参考材料
お会いさせていただくにあたり、当社の参考情報を下記いたしますので、
ご覧くださいませ。
https://note.com/preview/nd0261b7b1e0f?prev_access_key=422368c49f30ee4526575614c45c4b4f
==============================
以上でございます。
では、お話できることを楽しみにしております。何卒よろしくお願い致します。

こんな感じでしょうか。
一つポイントを抜粋すると、

◆参考材料
お会いさせていただくにあたり、当社の参考情報を下記いたしますので、
ご覧くださいませ。
https://note.com/preview/nd0261b7b1e0f?prev_access_key=422368c49f30ee4526575614c45c4b4f

こちらです。
この内容については、前回このブログ(ハイパーリンク)でもご紹介しましたが、「面接詳細をまとめた」ものになります。

ポテンシャライトではこちらを活用していますが、面接にお越しいただける方の事前理解が格段に深まっており、面接がより本質的な内容になってきています。

また、どんな方でも面接に際して、少しは「準備」はするかと思います。ただ準備の仕方がわからないかと思いますし、何の情報収集をすれば良いかもわからないかと思います。それを考慮し、一つのURLにまとめておくことによって準備をしていただく手間を削減できることも良いポイントかと思っています。


(4)選考体験向上 survey

こちらも先日のnoteに記載したのですが、選考体験向上 surveyとは、面談/面接にお越しいただいた方に対して自社の選考体験フィードバックをいただくアンケートです。日本ではそこまでトレンドになっていませんが、数年前からアメリカではトレンドです。「candidate experience questions」とググるとたくさん出てきます。

話を戻してPotentialight の「選考体験向上 Survey」は下記のようなイメージです。

スクリーンショット 2019-12-01 22.43.40

スクリーンショット 2019-12-01 22.43.56

ちなみにポテンシャライトも10月から導入しておりこんな感じに結果が出ています。

スクリーンショット 2019-12-01 22.45.38


スクリーンショット 2019-12-01 22.45.47


スクリーンショット 2019-12-01 22.46.02

うむ、参考になる。 


(5)面接日時催促メール

「催促」というとあまり良い表現ではないのですが、書類選考合格メールをお送りしたのに、返信をいただけていない方に対しての面接日時催促をするご連絡のことです。色々な理由でご返信をいただけていないかと推測できますが、単純に「メールが埋もれている」可能性も十分にあります。
ポテンシャライトでは面接日時催促のご連絡を2〜3回までは実施するようにしています。ただ、連日催促のご連絡をしてもあまりよろしくないかと思いますので、「営業日で2日空けて」ご連絡をするようにしています。
例えば、
 - 12/4(水)  に書類選考通過連絡
 - 12/9(月)  に1度目の催促連絡
 - 12/12(木)に2度目の催促連絡
 - 12/17(火)に3度目の催促連絡
というイメージです。営業日で2日空けているので、そこまで圧迫感はないかなと個人的には考えています。もちろん、1度目、2度目、3度目と内容は変えます。同じ内容のメールが配信されていたらBotですよね。

◆催促1通目
山根 様

お世話になっております。ポテンシャライト採用担当でございます。
度々のご連絡、失礼いたします。
先日ご連絡いたしました通り、是非お話しできればと思っております。

当社が事業拡大をするにあたり、〇〇様のような方とぜひご一緒できればと考えております。お会いさせていただく前にはなりますが、お話をして双方良い感触であれば是非、と思いましてご連絡をさせていただいております。

2度目のご連絡につき、大変恐縮ですが、ご機会をいただければ幸いです。

※先日お送りした面談概要を下記いたします。

面談調整内容転記


◆催促2通目
山根 様

お世話になっております。ポテンシャライト採用担当でございます。
度重なるご連絡、お許しください。
是非一度お話をさせていただく機会をいただければ幸いです。

平日夜遅くのお時間帯、もしくは朝早くのお時間帯など調整をすることは可能です。●●様のご都合が良いお時間帯にて調整できればと思っております。

お会いできること、楽しみにしておりますので、よろしければご調整くださいませ。

※先日お送りした面談概要を下記いたします。

面談調整内容転記


◆催促3通目
山根 様

お世話になっております。ポテンシャライト採用担当でございます。
今回が最後のご連絡となります。

是非ご面談にてお会いさせていただければと思っております。
可能な日時をご連絡いただければ幸いです。

とは言いつつも、これ以上ご連絡をさせていただくのもご迷惑かと思いますので、●月●日までにご返信をいただけない場合は、当社内のステータスを「ご辞退」とさせていただければと思っております。

恐れ入りますが、どうぞよろしくお願い致します。

こんな感じですね。


(6)面接合格 / 次回面接日時調整メール

面接合格!ということで、次回面接日時を調整するメールをお送りするフェーズになります。前述した通り、面接日時調整をお送りする際の情報は注意しましょうね。

とその前に、「面接のフィードバック」はお送りしておりまでしょうか?
自分がある企業の転職面接を受けて、その結果をいただいた際に、結果のみ記載があったとしたら「フィードバック」は間違いなく欲するかと思います。

ただ、次回面接日時調整メールをお送りする際に、フィードバックを求職者様向けに内容加工してお送りすることが面倒で、結果のみをお送りする企業が多いと感じています。

これはルールではないので、何とも言えませんが、僕は赤裸々にお送りするようにしています。

事例はこちらからご覧ください。
(ここまでフィードバックは書かなくても良いかと思いますが、入社後に感想を聞くとけっこう良かったとのことでした。)

==============================

長文をお読みいただきましてありがとうございました!いかがでしたでしょうか?

今回は Operation Experience (OX)についてでしたが、CXの中の一つの概念になります。他にも重要な概念はあります。

スクリーンショット 2019-12-02 14.50.06

まだ、IX(Interview Experience)だったり、OX(Offer Experience)があります。その内容は追ってnoteに書きたいと思っています。

※ポテンシャライト にご興味をお持ちの方は下記よりご連絡ください。


FacebookかTwitterよりお気軽にDMをいただければ返信いたします!
また、Twitterでも定期的にアウトプットをしておりますので、お気軽にフォローしていただければ幸いです。

では!

==============================

今後も採用/人事系のアプトプットを続けていきます。
よろしければフォローもよろしくお願い致します(下記クリックいいただき、「フォロー」ボタンがあります)👇


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?