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皆さんあまりご存知ではない 採用予算の立て方について

「1人当たりどれぐらいの採用予算で採用できますかね?」

というご質問をいただくことがあります。一概に1人当たり、いくらで採用できるのかは言い切ることができません。

おそらくご理解いただけるかと思いますが、

募集職種
業種
経験/スキル
年齢

などによって採用予算は大きく変動します。

仮に第二新卒やインターンの採用であればWantedlyで採用を済ませることができるため、うまくいけば、複数名採用を30万円程の予算で済ませることもできます。

ただ、WantedlyやGreenなど、エージェントと比較して採用単価が抑えられる媒体で「ハマる」職種であれば単価を抑えることができますが、部長クラスやエンジニアなどの採用難易度が高いポジションですと単価を抑えることは難儀です。Twitter採用など後ほどご紹介しますが、あくまでTwitterユーザーは採用できますが、全職種を採用することは難しいのです。

そして、この話をする前に強く認識していただきたいのは、

「とにかく予算抑えて採用活動する」
「いい人であればある程度大きな予算を割く」

御社がどちらのスタンスなのかを明確にする必要があります。
もし前者であれば、採用活動は苦戦をすることが多いです。予算を抑えることに対してやるべきことはいくらでもあるのですが、ある程度時間がかかります。もちろん採用費用は、抑えられれば抑えられるほど良いです。ただ、最も重要なのは「入社後の活躍」です。仮に採用費用が30万円抑えられたとしても、活躍する人材を+30万円かけて採用したほうが経営的には良い、と考えることもできます(というか、僕はそうだと思います)。

成長する会社は、必要なことに必要なだけのお金を割く姿勢を持っています。もちろん各社財務状況は様々かと思いますが、継続的に採用活動するために必要であればきちんと予算を割く、という姿勢がなければ採用市場において戦うことは難しくなっていくでしょう。

本題に入り、採用予算をどのように企てるかについてお伝えします。


(1)募集職種/ペルソナを明確にする

まず募集をする「職種概要」を整理しましょう。具体的には、

仕事内容
必須要件
年収帯
ミッション
職種名

などを決めるところからスタートです。ペルソナが明確になると適切な採用手法をあぶり出すことができるのです。特に採用をしたい「レベル感」は設定しておきましょう。「大体300〜800万円くらいの方」というのは良くありません。範囲の中での採用手法が異なります。一方「300〜450万円はジュニアレイヤー、450〜800万円はリーダー/マネージャーレイヤー」と分けるのは良いかと思います。この場合はジュニアレイヤーとリーダー/マネージャーレイヤーで採用手法を変えることになるかと思います。ペルソナ作成は下記をご参考になさってください。

(2)職種ごとの採用手法を明確にする

前述した通りペルソナ(職種概要)が明確になると、その職種を採用するための適切な採用手法をある程度 限定することができます。

また、採用手法を決める際に2つの方向からアプローチが可能です。

1つ目は、ペルソナにとって「最適」な採用手法を選定する手法。
これは予算は度外視して、最もマッチした、かつスピーディーな対応をする手法です。前述した通り、「予算をなるべく抑えて採用したい」という意向の企業と、「なるべくスピーディーに、かつ最適な人材を採用したい」という意向の企業があると思うのですが、これは前者に当てはまる企業の採用手法の決め方になります。

2つ目は、ある程度予算が限定されている中で採用手法を選定する手法。
ポテンシャライトもスタートアップ企業の採用支援に入ることが多く、スタートアップのお財布事情は認識しているつもりです。どうしてもお金をかけることができない企業も多くありますので、その場合はお財布とも相談しながら採用手法を限定せざるを得なくなります。
必然的に採用手法が限られ、多くの労力をかけつつ採用を進めていく手法の選定が必要になります。

※たまに、「●●の媒体を用いて●●●件の応募が来ています」と言うような発信があることがありますが、見落としてはならないのは「応募者の質」です。新卒に近いインターンや第二新卒募集であれば大人数を集めることはできます。
ただ、即戦力で活躍できる、かつマネージャーくらいのレベル感の人材をたくさん集めるのは難儀です。もちろんGoogleやFacebookなどの世界的に有名な企業は話が別ですが。


(3)各媒体ごとの料金を明瞭にする

ある程度適切な採用手法が明確になってきたら、各採用手法の料金と照らし合わせてください。そこである程度の採用予算が確定します。
その上で採用単価を決めると、1番筋が通った予算の決め方になることが多いです。注意点としては、「初期費用」と「月額料金」そして「成果報酬」を明確にすることです。
初期費用はどうしてもかかってしまいますが、もし仮に、月額費用がかからずに成果報酬のみが必要になる採用媒体については使わない手はありません。ただ、その媒体を運用するマンパワーがあればの話になりますが。成果報酬型の媒体と月額費用がかかる他の媒体をうまく組み合わせることによって、不必要な料金をかからないようにするためのテクニックは多くあります。


(4)採用職種 × 採用手法の予算表を作成してみる

これらを表にまとめてみましょう。
採用予算を作成する際に軸になるのは「募集職種」になります。その職種に適切な採用手法の設定をし、表で整理します。例えば、下記のようなイメージです。

スクリーンショット 2020-07-12 19.13.52

ただ、これだけでは予算を正確に設定することはできません。初期費用と月額費用と成果報酬額をうまく取り入れながら想定される予算を策定します。これはスプレッドシートに関数をうまく入れればできます。

そして、「必ずかかる費用」と「採用した段階でかかる費用」を分けて管理した方が良いです。
「必ずかかる費用」とは、初期費用と月額費用です。採用手法によってルールは様々ですが、概ね 6ヶ月契約 であるケースが多く、月額 × 6ヶ月分の費用は固定費としてかかります。そしてもちろん初期費用もかかります。
「採用した段階でかかる費用」は成果報酬です。成果報酬については採用しなければ費用はかかりません。採用成功が1番のゴールになりますが、成果報酬型は使用したほうが良いかと思っています。


(5)追加の募集作成や欠員補充などは随時追加していく

採用予算の策定をした時点と数ヶ月後の採用状況は変わっていることが多いです。つまり、何か追加で募集を開始する可能性も高く、かつ忘れてはいけないのは欠員が出ることです。欠員=退職者が出てしまった場合は、早急に採用をしなくてはならない可能性があります。こういった際は採用媒体でじっくりと、というよりはエージェントを用いて採用を進めるケースが多く、採用予算が大きく持ってかれてしまうことも忘れないようにしましょう。


お安く採用活動を完結させるためには

料金が安い採用手法をいくつかご紹介します。

リファラル採用

これは言うまでもないかと思うのですが、リファラル採用は社員からの紹介で選考を進める形になりますので、採用費用はほぼかかりません。紹介をしてもらった社員に対して報奨金のような形で払うケースもありますがエージェントと比較すると圧倒的に安く採用進めることができます。
ただ、これはこのブログの読者の80%程度の方と共通の意見かと思うのですが、「リファラル採用に限界を感じている(もう紹介する人がいない)」、「そもそも紹介をしてくれる人が少ない」などの課題点があるかと思います。下記をご参考になさってみてください。

Wantedly採用

なんだかんだ外すことができないのはWantedlyを用いた採用です。Wantedlyは半年契約で30万円弱で使うことができます。ただ、皆さん「Wantedlyで経験者から応募がこない」「運用が大変」という印象をお持ちかと思います。
Wantedlyは直近2年間で掲載求人数が20,000件増えました。2020年6月段階では、全職種で56,000件程度の求人が掲載されています。つまり56,000件の中から選ばれなくてはならないのです。これは難儀ですよね。
そして、Wantedlyは「運用手法のベストプラクティス」がどんどん変わっています。現在Wantedlyの運用代行会社が増えているようですが、新規求人だけを作っていれば良いという手法ではうまくいきません。参考に下記ブログをご覧ください。

Twitter採用

最近流行っていますね。SNSを用いた採用のため、お金はかかりません。Twitter採用は2018年頃からトレンドになり、現状は少し落ち着いたかなという印象ですが、まだ確度は高めで採用をすることができます。
ただ、Twitter採用はTwitterを積極的に活用されている方にはアプローチができますが、それ以外にはできません。
ハイレイヤーな方はTwitterはあまりされていないので、若手層/マーケティング層、特にフリーランスなど個人で仕事をされる方はTwitterを自身のPRツール/マーケティングツールとして活用していることが多いため、そのあたりのターゲットであれば良いかと思っています。


最後に

いかがでしたでしょうか?
今回は採用予算策定についてのお話でしたが、とは言いつつ策定することはテクニックも必要ですので、お声がけいただければご協力はさせていただきますので、お気軽にご相談ください。


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